アーティスト育成施設「avex Youth studio TOKYO」の外装改修工事に参画
既存躯体との調整やアルマイトの色調管理に力を注いだアルミスパンドレル外装
夜間はアルマイト外装がライトアップされる
●アーティスト育成施設の外装改修工事
東京・世田谷区にある「avex Youth studio TOKYO」は、エイベックス・エンタテインメント株式会社が運営するアーティストの育成拠点。ダンススタジオやレコーディングルームなどを備え、多くの練習生がレッスンを受けています。その本格稼働に伴い、既存建物の外観を一新する改修工事に参画しました。
●アルマイトの色調管理を徹底
本プロジェクトでは、アルミ製のスパンドレルとパネルにて道路に面した外観を刷新。外装に金属を使いたいという相談を受けてご提案した中から、最終的にシルバーアルマイト複合皮膜仕上げが採用されました。改修前のタイル貼りの外壁から、アルマイトの落ち着いた光沢が美しい洗練された印象へとアップデートされています。
幅120㎜×高さ1,000~3,200㎜のスパンドレルは、縦4段の割付で約300㎡隙間なく並んでおり、アルマイトの色調管理が重要なポイントとなりました。横隣だけでなく縦方向にも色味がきちんと揃って見えるよう、部材の取り方や配置を綿密に計画・調整しています。
外装の他、エントランスに設置されたリング照明のステンレス金物もKIKUKAWAが製作。直径2.5m/2m/1.5mと3種類のリングを天井から吊り下げています。

●改修ならではの現場状況に応じた対応
改修工事では、竣工当時の図面や資料だけでは分からないことも多く、既存建物の実際の状況に合わせて臨機応変に対応していくことが求められます。今回も複数回の現場実測を行い、現場の情報を図面作成や製作に反映させました。
また、外壁の通気口との干渉部分や屋外階段に沿って斜めになっている箇所については、既存建物の形状に合わせる必要があるため工場での加工は難しさが予想されました。そこで、スパンドレルを現場でカットしながら取り付けていく方法を採用。柔軟な対応により改修でも精度よく納めています。
●品質と納期を両立させる対応力
建物の使用を継続しながらの改修工事ということで、時間的な制約もある中での現場作業となった本プロジェクト。設計・製造・施工の各部門が密にコミュニケーションを取り合うことで現場状況に応じた素早い対応を可能にし、工期に間に合わせることができました。完成品を見た設計者様からはお褒めの言葉もいただいています。
| 品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
|---|---|---|
| 外装パネル | アルミ | シルバーアルマイト |
| エントランス 照明金物 |
ステンレス | HL |
| 建物名称 | avex Youth studio TOKYO |
|---|---|
| 施主 | エイベックス株式会社 |
| 設計 | 株式会社ザイマックス |
| 施工 | 株式会社ザイマックス 協同建工株式会社 |
| 竣工 | 2025年 |
| 建設地 | 東京都世田谷区 |

