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プロダクト施工事例

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東京アクアティクスセンター

東京アクアティックセンター

東京アクアティクスセンター南東面:迫力のあるせり出した軒天井パネルが特徴的

東京アクアティクスセンター南東面:目地がきれいに通っていてコーナーの陵線も美しい

東京アクアティクスセンター南面:天井パネルとスリットパネルのコントラストが夜間のライトアップに映える

●シンボル的な施設を演出するアルミ軒天井パネル

日本水泳の中心となる、辰巳の森海浜公園に東京都が新たに整備した施設「東京アクアティクスセンター」。そのメインアリーナを覆う屋根の軒天井アルミパネル工事に、KIKUKAWAは携わりました。
国際基準のメインプールやダイビングプールを備える公認水泳施設は、誰もがスポーツや健康増進に取り組むことができる場の提供も目的としています。さらに辰巳の森海浜公園周辺施設と連携したにぎわいの創出なども目指しており、「東京アクアティクスセンター」の特徴的な外観は、そのシンボル的な役目を担うことになります。

●美しい目地を実現する様々な工夫

本プロジェクトは、KIKUKAWAの技術力に信頼を寄せていただいた結果、計画当初より参画。実施設計者の要望のもと、意匠設計段階から3D-CADを用いた検証を織り交ぜ、図面協力をしました。
特に設計者がこだわったのは、傾斜した軒天を見上げたとき目につく、パネル目地交差部の見え方。パネル目地をまたぐ取付ファスナーを考案し隣り合うパネル面の出入りを揃え、パネルコーナー部にガイド機能を備えたレベル調整可能な部品を下地に構成するなどの工夫をこらしています。
最終的な納まりが決定するまでには、モックアップを製作し品質を確認しながら方針を検討。製造サイドや施工サイドの作り方や取付方の改善要望などを取り入れたもので手配しました。

●傾斜軒天に映えるアルミパネル

四周にわたる軒天井パネルは、パネル総数約1500枚の5000㎡。3.0㎜のアルミ合金板(A3003P-H14)を曲げ加工にて製作し、ホワイトグレー色の塗装を施しています。基本的に幅1.2mで割付け、3列の中央パネルは4mの長さで配置。コーナー部は45度留めとなるように台形や三角形の役物パネルで構成しており、きれいな陵線を描いています。
建物側の取合のスリットパネルと幕板パネルは、墨色の塗装で仕上げていて、対比の際立ったものとなっています。
本プロジェクトは沿岸地域ということもあり、耐候性を確保するためフッ素樹脂高温焼付塗装を採用。材料の受け入れ時や塗装後の平滑度などの品質管理を徹底しました。また、下地などの防錆仕様についての厳しい要求をも満たした製品となっています。

●課題を解決し顧客要求を満たす

本プロジェクトは工期短縮のため、鉄骨トラスで構成されたメインアリーナの大屋根を、リフトアップ工法で施工しています。そのため、KIKUKAWAの施工範囲である軒天井工事は、通常とは異なるものとなりました。これほどの大規模なプロジェクトにも関わらず、タワークレーンや総足場を用いない、高所作業車を使用した施工計画。移動しながらの地上15m上での取付作業だったこともあり、寸法管理など非常に苦労しました。しかし、取付職人と現場管理者がチエを出し合い施工計画書や作業手順書を作成。事前に課題を共有、解決することによりパネルに1枚もキズを付けることなく正確に納めることができました。
また、大屋根と本体が取り合うEXP.J(エキスパンションジョイント)部の幕板パネル下地は全て実測して製作。斜めの鉄骨トラスの誤差を吸収するための役物下地の点数も多く、こちらも苦労しました。

これらのように「東京アクアティクスセンター」は、設計・製造・施工と各部門にて課題を解決し品質管理を徹底。顧客要求を満たした製品を納めることができました。

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
メインアリーナ大屋根
軒天パネル
アルミ合金
(A3003P-H14)
フッ素樹脂高温焼付塗装
メインアリーナ大屋根
スリット・幕板パネル
アルミ合金
(A3003P-H14)
フッ素樹脂高温焼付塗装
建物名称東京アクアティクスセンター
施主東京都
設計基本設計・監理:株式会社 山下設計
実施設計:大林・東光・エルゴ・東熱異業種特定建設共同企業体
施工(建築)大林組・鉄建建設・西武建設・TSUCHIYA 建築工事建設共同企業体
竣工2020年
建設地東京都江東区