
大阪・関西万博「モナコパビリオン」のステンレス外装パネルを施工
各棟の形状に合わせたR曲げ加工で美しく納めたステンレスパネル
夜景:館内展示を彩るカラフルな光がステンレスパネルに映り込む
●万博海外パビリオンのステンレス外装工事
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)には150以上の国と地域が参加しており、個性豊かな海外パビリオンが並びます。そのうちの一つ、モナコ公国パビリオンのステンレス外装パネル工事に参画しました。
<Take Care of Wonder>“自然の奇跡を守る“をコンセプトに掲げ、館内展示や庭園での体験を通して自然を慈しむことの大切さを伝えるモナコパビリオン。庭園内には3棟の円柱型の建物が配置されており、各棟で外壁、軒天、ボーダーなどを納めています。

▲モナコパビリオン全景
●鏡面とHL研磨を切り替えたステンレスパネル
幅1,100㎜×高さ3,500㎜のR形状ステンレスカットパネルで構成したパビリオン外装。仕上げは鏡面とHL研磨の2種類を使い分けています。特に鏡面のR曲げは難易度の高い加工となりますが、品質にこだわって納めました。
正面ファサードは、研磨仕上げの切り替えによって「モナコ公国」の国名サインやライン模様を表現。鏡面仕上げとHL仕上げを1枚のパネルの中で斜めに分けるデザインもあり、どのように実現するかが課題でした。試作を通して製作方法を検討・ご提案することで、そうした細かい意匠に対応しています。

▲2種類のステンレス研磨を切り替えた外装パネル
●高品質ステンレス建材で万博建築に貢献
外壁パネル以外にボーダーや軒天井もステンレスパネルで製作。2階の窓の外側には、赤い樹脂製の飾りを吊るすためのステンレスワイヤーを80本ほど配置しています。パネルにワイヤーを埋め込む形ですっきりとした外観になるよう納まりを検討しました。

▲ステンレスボーダーと、ワイヤーを埋め込んだ軒天井
モナコを象徴する赤の意匠や庭園の緑を引き立たせる、光沢感のあるステンレス建材にて、世界に向けてメッセージを発信する万博建築に貢献することができました。
品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
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外装パネル | ステンレス | 鏡面、HL |
建物名称 | 大阪・関西万博 モナコパビリオン |
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施主 | モナコ公国 |
設計 | Jerome Hein Architecte & Atelier Pierre 株式会社向日葵設計 |
施工 | 株式会社ビームスコンストラクション |
竣工 | 2025年 |
建設地 | 大阪府大阪市 |