超大型折り戸「しゅもん」が閉まっている様子。両開き2枚折り戸4組で構成。
夕方の「岩槻消防署」の様子。内部を確認できる超大型折り戸「しゅもん」が、地域に安心感を与える。
「岩槻消防署」全体の様子。「山吹色」の点検口付幕板パネルがアクセントとなっている。
●開放感あふれる超大型折り戸「しゅもん」
さいたま市消防局による建て替え計画で新しく移転改築された「さいたま市岩槻消防署」。消防車・救急車が出入りする車庫入口の大型折りたたみ扉工事にKIKUKAWAは参画しています。
採用された大型扉は、KIKUKAWAがドイツのガートナー社と技術提携して製造・販売している、スチール製超大型折り戸「しゅもん」。これまでも、さいたま市内の消防署で多くご採用いただいており、本プロジェクトは市内で7例目の案件です。
「歩道から車庫までの空間に一体感を持たせた開放的な扉にしたい」とのご要望を、見通しの良いガラス窓で構成された「しゅもん」にて実現。緊急車両を外部からでも確認でき、地域の方々に安心感を与えています。
●超大型折り戸「しゅもん」の特長
「岩槻消防署」の超大型折り戸「しゅもん」は、W32,000㎜×H4,380㎜の大開口に対して、両開き2枚折り戸4組で構成。約W1,800㎜×H4,275㎜の大扉16枚を連ねています。
電動タイプの超大型折り戸「しゅもん」は、スムーズな開閉と静粛性を実現しました。また、大型扉には特殊ヒンジ(オーバーホールは開閉20万回、もしくは10年目)を採用。出入庫で頻繁に開閉する消防署でも耐久性に問題がなく、防犯性にも優れています。さらに、万一の故障時や停電時には、ワンタッチで手動に切り替えて開閉することもできます。
このように、大開口に一般的に用いられるオーバースライドドアの問題点を、超大型折り戸「しゅもん」は解決しています。
●超大型折り戸「しゅもん」のデザイン
超大型折り戸「しゅもん」は、仕上げも様々なバリエーションにて対応可能。本プロジェクトでは、特注色「ライトブラウン」のフッ素樹脂塗装で仕上げています。建物全体が明るく優しい雰囲気を作り出している「岩槻消防署」。当社の大型折り戸「しゅもん」も、従来とは異なる色展開で柔らかい表情を見せています。
各折り戸の縦枠と縦枠の間には、同じ「ライトブラウン」のフッ素樹脂塗装で仕上げたW200㎜のアルミ製塞ぎパネル(板厚2㎜)を取り付け。外から躯体が見えないようにすることで、大開口に一体感を持たせました。
●岩槻区のカラー「山吹色」で彩る幕板パネル・点検口パネル
「しゅもん」上部に16枚並んだ点検口付幕板パネルも当社が施工。板厚2.5㎜のアルミにて、駆動部の収まる点検口は約W2,000㎜×H450㎜、その上の幕板は約W2,000㎜×H180㎜で製作し、10~20㎜の目地にて納めています。岩槻区のイメージカラーである「山吹色」のフッ素樹脂塗装を施し、「岩槻消防署」を彩るアクセントとなっています。点検口については、点検で開ける際にパネルを固定できるストッパーを新設。メンテナンス時の作業性が大幅に改善されました。
●超大型折り戸「しゅもん」の安定したプロダクトマネジメント
本プロジェクトでは「しゅもん」の上部がバルコニーになっているため、竪樋の位置に合わせて扉割りや出入り方向などを考える必要があり、これまで以上に厳密な実測を行いました。また、配線経路や制御盤の位置など設備業者との打ち合わせも重ね、入線から接続までの作業時間を従来の半分に短縮しています。
今回は約32m×4mという大開口での工事でしたが、このようにしっかりと納めることができ、お客様からも高評価をいただきました。超大型折り戸「しゅもん」は、本プロジェクトのような消防署はもちろんのこと、学校や工場、コミュニケーション施設などで実績を重ねており、安定したプロダクトマネジメントを確立しています。
品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
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大型折りたたみ扉 (SLFドアー) |
スチール | 超大型折り戸 フッ素樹脂塗装 |
点検口付幕板パネル | アルミ | フッ素樹脂塗装 |
建物名称 | さいたま市岩槻消防署 |
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施主 | さいたま市長 さいたま市 消防局総務部消防施設課 |
設計 | さいたま市 建設局建築部営繕課 |
施工 | 中島・不動・川村特定共同企業体 |
竣工 | 2020年 |
建設地 | 埼玉県さいたま市岩槻区 |