イノベーションセンター「MGC Commons」のR曲線スチールガラス枠を施工
直径3.8mのすり鉢型ブース:約5度外側に傾くガラスを上下のスチール枠で支える
ガラス張りのR曲線が美しい、スタジオ(上)と個人ブース(下)
●オフィス空間のスチール建具工事に参画
化学製品の製造販売や技術開発を手がける三菱ガス化学株式会社の新拠点、イノベーションセンター「MGC Commons」が東京・江東区に誕生しました。イノベーションを創出する人材を育成する施設として位置づけられ、用途に応じた様々な空間が設けられています。KIKUKAWAは本プロジェクトに建具工事にて参画。フロア内に設けられたミーティングルームなど、5つのブースのスチール製ガラス枠を施工しました。
●なめらかな曲線を描くスチール製ガラス枠
自由で創造的な活動を促進する空間として、ブースの形状はどれも曲線を描く個性的なデザイン。なおかつ、各ブースと共用部との一体感を感じられるようにとガラス張りになっています。ガラス枠には、ガラスを支える建具としての性能と、曲線美や透明性といった意匠の実現、その両方の役割が求められました。
R曲線を描く上下のガラス枠は、スチールの角パイプとフラットバーで構成。すっきりとしたシンプルな納まりで、全面ガラス張りの意匠を引き立てています。また、一部ブースの開き扉と欄間部については強化ガラスへの仕様変更をご提案することで、無目をなくしブースの透明性をより向上させました。
●設計技術力にてドーム型の意匠を実現
どのような構造にすれば実現可能か、特にハードルが高かったのが、直径5.5m×高さ約2.8mのドーム型ブースでした。スチール角パイプを用いた方立で、傘の骨組みのようにアーチを形作ってガラスを支えています。当社としてもドーム形状の建具は初めての挑戦であったため、お客様やガラス工事業者と何度も打合せし実現への道を探っていきました。お客様からのアイデアやご要望を受け、検討・作図してご提案し、さらなる調整をおこなっていく…そのような過程の積み重ねを経て、当初CGパースのみだったところから、実際の製品へと形にし納めています。
●ご提案や調整を率先して行うコミュニケーション力
本プロジェクトでは、性能をしっかりと精査した上での納まり提案、現場や他工事業者との調整といった、KIKUKAWAが磨いてきたコミュニケーション力を大いに発揮し、意匠性の高いR曲線の建具を実現することができました。特に設計力や品質の面で、お客様からも高い評価をいただいています。
品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
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ガラス枠・方立 | スチール | ※仕上は現場塗装で別途 |
建物名称 | 三菱ガス化学株式会社 イノベーションセンター MGC Commons |
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施主 | 三菱ガス化学株式会社 |
設計 | 株式会社TOKYOJP |
施工 | 株式会社フジタ |
竣工 | 2023年 |
建設地 | 東京都江東区 |