2021年5月11日
アルミキャスト天井
自由なパターンと微妙な造形が可能なアルミキャスト(鋳物)。板金では表現の難しいデザインや、ある程度数量のまとまった加工難度の高い金属建材などに適しています。
KIKUKAWAは積み重ねたノウハウと協力会社との連携により、最終仕上げも含めた様々なご要望に対応いたします。

今回は、アルミキャストによる金属天井工事をご紹介。東京丸の内のオフィスタワーの内部共用部、エントランスロビーやEVホールなどに参画しました。
エントランスロビーの天井は、幅1200㎜のアルミキャスト下がり天井と幅250㎜のアルミ製スリットを交互に配置。長手方向は2600㎜で分割し、5㎜の細目地で納めています。
また、奥側の6列は、天井パネルの延長のような壁パネルもアルミキャストとなっています。

キャストパターンは、ビシャン仕上*にラインを通した石材を模しています。表面は黒系統の特殊アクリル樹脂焼付塗装。一見ランダムな凹凸による濃淡は、全体としてバラつかないように管理された工程で仕上げています。
キャスト天井の立ち上り部は、ビーズ状の細かい凹凸のある肌で鋳造されたキャストパネル。同じく黒系統のアクリル樹脂焼付塗装を施しています。
*ビシャン仕上:石材仕上の一種。逆ピラミッド型の先が尖った群状歯のハンマーで石の表面をたたき、細かい凹凸をつくって自然の風合いを出す粗面仕上のこと。

同様のアルミキャストは、ELVホールの間接照明を備えた下り天井としても採用。W1350㎜×L3000㎜のキャストがアクセントとなりシックな雰囲気を演出しています。

ランダムな風合いのパネルでありながら、全体的な統一感をご要望された本プロジェクト。モックアップにて天井見上げの状態を確認するとともに、取付場所の通りパネルを並べた状態をお客様に検査していただきました。

アルミキャスト以外に、3㎜のアルミカットパネルを納めています。EVホールは、間接照明を備えた下り天井を、980㎜×1340㎜のパネルにて両端に配置。共用廊下部は片側に間接照明を備えた980㎜×2800㎜のパネルにて統一されています。シャープな黒塗装したパネルが、それぞれ格調高さを醸し出しています。
KIKUKAWAは金属化粧材に関する様々なご相談を承ります。キャストを用いた金属工事はもちろんのこと、お客様のご要望やコストに合わせた材料・加工方法でご提案いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。