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2020年11月24日

メタルワークNEWS

メタルの素材感を生かした着色仕上げ

金属建材を着色する方法として、塗装以外にも様々な方法があります。化学的な処理を用いた着色方法は、塗装とは異なり、金属建材ならではのメタル感を残した風合いを楽しむことができます。今回は、アルミとステンレスの塗装以外の着色方法についてご紹介します。

まず、アルミの着色方法としては、アルマイト(陽極酸化皮膜)の技術を用いた方法があります。アルマイトとは、アルミ材を陽極にして溶液中で電気分解を行い、表面に人工的に酸化皮膜を生成する表面処理。耐食性や耐摩耗性に優れているため、塗装と並んで広く普及しています。

KIKUKAWAのテクノロジー – 陽極酸化皮膜(アルマイト)処理の金属建材

■二次電解着色
一次電解で無着色のシルバーアルマイトの皮膜を生成した後、スズやニッケルなどの金属塩を含む電解溶液中で二次的に電解し、アルマイト皮膜の孔中に金属を析出させて着色する方法。ステンカラー、シャンパンゴールド、ブロンズ、ブラックなどの色調が得られます。

ハードPHL+陽極酸化皮膜(ステンカラー・ブラック)
HL+硫化調二次電解着色
加工性が良く比重の軽いアルミで、ブロンズ硫化風の化粧材を製作することも可能。

二次電解着色のアルミ外装パネルの施工事例をご覧になるにはこちら
プロダクト施工事例 – 大田区立勝海舟記念館

■染色アルマイト
アルマイト皮膜の生成後、皮膜の孔中に染料を吸着させ、封孔処理か電着クリアを施して着色する方法。ゴールドやブラックの他、レッドやブルーなど、鮮やかなカラーを選択することもできます。ただし、耐候性が低いため、ゴールド以外は基本的に外部では適用できず、内部での使用となります。

染色アルマイト(ゴールド・ブロンズ)+クリア
シルバーアルマイトと染色アルマイト(ゴールド)のルーバーで製作した店舗ファサード

続いて、ステンレスの着色方法についてです。一般的にカラーステンレスと呼ばれますが、ここでは2種類の仕上をご紹介します。

■化学発色
化学溶液にステンレス材を浸け、表面に薄くて透明な酸化皮膜を生成することで、光の反射で色の見え方が異なることを利用した発色方法。酸化皮膜の厚さによって見える色が異なり、ブロンズ、ブルー、ゴールド、ブラックといった色調が得られる他、耐食性にも優れています。

KC発色(化学発色)アンティークブロンズ+シリカコーティング (左:HL 右:PHL)
世界初の大規模「カラーステンレス」採用事例:ブラック発色のステンレス大屋根パネル
プロダクト施工事例 – 霊友会釈迦殿

■スパッタリング
真空蒸着法によって、ステンレスの表面にチタンの窒化物や炭化物などのセラミックスをコーティングする着色方法。ゴールド、ブラック、ブロンズ、ブルー、ボルドーなどの色彩をつくり出すことが可能で、セラミックスの鮮やかな発色が特徴的です。

KSコート(スパッタリング)ハードPHL/シャンパンゴールド+シリカコーティング
高級感を演出する、スパッタリング法によるブラック・ステンレスの壁・天井パネル
プロダクト施工事例 – エイベックスビル

KIKUKAWAでは、長年培ってきた経験や協力会社との連携により、お客様のご要望や建物の条件に合わせて最適な仕上げをご提案いたします。
今回ご紹介した着色方法を含め、多様な仕上・サンプルをご用意していますので、金属建材の仕上でお困りのことがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

アルミ・ステンレスの仕上について、詳しくはこちら
KIKUKAWAの金属仕上ラインアップ – アルミニウム
KIKUKAWAの金属仕上ラインアップ – ステンレス

2020年11月10日

メタルワークNEWS 改修工事

キシャゲ仕上げによるデザインALパネル

アルミやステンレス、ブロンズをはじめとしたメタルならではの素材感を活かす表面仕上げとして、研磨加工は広く採用されています。HLやPHL(バイブレーション)、鏡面などが一般的ですが、工夫しだいで様々なデザインやパターンを表現することが可能です。KIKUKAWAには、それら特殊仕上げを可能とするノウハウを蓄積しており、「キシャゲ仕上げ」もその一つとなります。

キシャゲ仕上げ(左:PHL研磨ベースのアルミ、右:真鍮)
キシャゲ仕上げ(左:PHL研磨ベースのアルミ、右:真鍮)

「キシャゲ*仕上げ」は、それぞれ異なる方向に切削しながら、ランダムに円形パターンを表現する仕上げ。反射の具合で、同板上に濃淡があるような仕上げとなります。一つ一つの模様の大きさ、線状の削り跡の向き、密度などのパターンをお好みで調整することができます。

*キシャゲ:ノミ状の工具である「きさげ(スクレーパ)」から転じています。金属加工の一種である「きさげ作業」とは、一枚刃のきさげを使用して、金属表面をわずかに削り取る手作業の仕上げ技術のこと。金属と金属が接する重要な部分に対して、ストレスをなくすことを目的としています。熟練者によるきさげ加工は、機械加工では得られない平面度、直角度を実現することが可能です。

PHL+キシャゲ仕上げのデザインアルミパネル
PHL+キシャゲ仕上げのデザインアルミパネル

今回ご紹介するのは、15年ぶりの大規模リモデルを行い2019年3月にオープンした「伊勢丹新宿店メンズ館」。KIKUKAWAは、4階のアルミ柱型パネル工事に携わりました。
ブランドの壁を取り払った「比較購買しやすいフロア」が、リモデルのポイントの一つ。ラグジュアリーブランドが入居する4階も、壁のない一つの空間となり、それだけにフロアを構成する15箇所の柱型は空間演出に重要な役割を担います。洗練された高級感を表現する唯一無二の仕上げである「キシャゲ仕上げ」を採用したデザインパネルは、その役割に貢献することができました。

柱型パネルは5㎜のアルミ板に、ベースとしてPHL(バイブレーション)研磨を施し、デザイナーの指示データに基づくキシャゲの模様付け後、クリアー塗装でコーティングしています。基本的に一面を、W1200㎜×H2750㎜の1枚板で構成。5㎜のエッジとコーナーの2㎜の細目地が、シャープさを演出しています。

一見ランダムなパターンもデザイナーの指示に合わせています
一見ランダムなパターンもデザイナーの指示に合わせています

デザイナーが作図したキシャゲの大きさや配置などを忠実に表現するため、昔ながらのノウハウを駆使し、一つ一つ削りながら丁寧に模様付けしています。

こだわりのデザインのためお客様に入念にチェックして頂いています
こだわりのデザインのためお客様に入念にチェックして頂いています

従来の研磨仕上げをカスタムしたもの、全くのオーダーメイド、あるいは伝統工芸などの模様を流用したものなど、KIKUKAWAは様々なご相談を承ります。伝統的な職人技から新しい技術まで、ご要望に沿った提案を行います。デザイン実現の可否やお困りのことがありましたら、是非、お問い合わせください。

KIKUKAWAのテクノロジー – 研磨加工(研磨仕上)

2020年10月27日

メタルワークNEWS

ホテルのエントランスを飾るアルミルーバー

建築用のルーバーは、光や視線の遮断や設備などの目隠しなど機能的な役割が求められます。一方で、様々な素材や形状、配列をデザインすることで、空間を彩る意匠性にも優れた建材です。特に、アルミ形材は既成品のバリエーションも揃っており、建築物の多くのシーンで採用されています。
KIKUKAWAは既成品ルーバーの取り扱いはもちろんですが、その改造やオーダーメイドのルーバーにも対応。確かな設計技術により品質を担保した上で、多種の仕上げと組み合わせることで、デザイナーのご要望にお応えします。

開放的な空間にアルミルーバーが生えるメインロビー
開放的な空間にアルミルーバーが生えるメインロビー

今回ご紹介するのは、東京都立川市の昭和記念公園に隣接する飛行場跡地に開業した新街区『GREEN SPRINGS』内に、2020年5月にオープンした宿泊施設『SORANO HOTEL(ソラノホテル)』。エントランスをはじめとした共用スペースに、オーダーメイドを中心としたアルミルーバーを納めました。

山型とコ型のアルミルーバーの多重感が印象的
山型とコ型のアルミルーバーの多重感が印象的
グランピングをイメージしたテント型アルミルーバーが際立つメインエントランス
グランピングをイメージしたテント型アルミルーバーが際立つメインエントランス

外部のメインエントランスから内部のメインロビーまで連なる86列のアルミルーバー。H2.4mラインより上部の壁から天井の三方をコ字で囲った上、壁ルーバーの両端下端から天井ルーバーの中心を頂点とするテント型の格子を形成しています。
コ字部W8.5m×H4.9m、三角部の一辺6.4mのルーバー材は、アルミの角パイプ30㎜(見附部)×70㎜(奥行き)を使用。メタリック感のあるブラウン系の高耐候性ポリエステル粉体塗装で仕上げています。基本ピッチは410㎜で構成していますが、外部ルーバーは外に向かって290㎜から70㎜へと徐々にピッチをグラデーション化しています。

アルミルーバーが示す眺望が美しい「INFINITY LOUNGE」
アルミルーバーが示す眺望が美しい「INFINITY LOUNGE」
偏芯した山型アルミルーバー天井の2Fエレベーターホール
偏芯した山型アルミルーバー天井の2Fエレベーターホール

その他にも特徴的な納まりのアルミルーバーを施工しています。
メインロビーに隣接するエレベーターホールの天井アルミルーバーも、テント型で構成されていますが、頂点が偏芯しています。
11階スパエリア、INFINITY LOUNGE(インフィニティラウンジ)天井のアルミルーバーは、折上げ部に沿って端部で斜めに立ち上る形状をしています。

本プロジェクトは、ウェルビーイングへのこだわりと、高品位・高品質に対する強い思いをコンセプトとしています。そのため、「ルーバー下地を極力見えなくしたい」や「周囲の鏡への映り込みを綺麗にみせたい」などのデザイナーのご要望がありました。その実現に、KIKUKAWAはディテールの提案やミリ単位の精密な製作・取付などにて対応。お客様の品質要求を満たすことができました。

2020年10月13日

メタルワークNEWS

目隠しと透過性を両立するエキスパンドメタル・ファサード

KIKUKAWAでは、従来のオーダー金属製品のノウハウや実績を集約し、基本的な寸法や仕上、納まりを標準化することで、検討・製作期間やコストを抑えてセミ・オーダー化した金属建材「Kikukawa City Texture(KCT)シリーズ」を展開しています。

KCTシリーズの一つ、「KCT01:エキスパンド・メタル」は、金網の一種であるエキスパンドメタルを、デザインファサードとして提案。刻み幅と呼ばれる網目と網目の間の幅を広くすることで、開放感と適度な遮断性を両立しています。軽やかでシャープなデザイン性と、日差しや視線を遮る機能性を持つ本製品。アルミ製で、メッシュピッチの異なる4種類をラインアップしています。

今回ご紹介するのは、東京都世田谷区・緑豊かな烏山川緑道沿いの住宅地に建てられた、4階建て新築マンション「グランデュオ若林V」。建物北側のファサードに「KCT01:エキスパンド・メタル」が採用されました。

グランデュオ若林V北面外観:アルミ製エキスパンドメタルが覆うファサード

建材としてエキスパンドメタルを探されていたお客様からご相談をいただいた本プロジェクト。現物をご覧になりたいとのことで、外装にエキスパンドメタルを使用したKIKUKAWAの東京オフィスをご訪問いただき、受注につながりました。
採用されたのは、板厚3㎜のアルミを使用した、メッシュピッチ76㎜、刻み幅17㎜のエキスパンドメタル(品番:CTKEX-D76)。アルマイトシルバー(陽極酸化皮膜)に艶消しクリア塗装を施しています。幅760㎜×高さ1440㎜を基本サイズとし、約80枚のエキスパンドメタルを使用。D型と呼ばれるひし形の開口が横長となる「縦使い(V)」で取り付けています。

北面ファサードを見上げた様子:アルマイトシルバー艶消しで仕上げたエキスパンドメタル

ファサード上部は、建物の形状に合わせてエキスパンドメタルを斜めにカットして製作。躯体に合わせた納まりを検討し提供しています。セミ・オーダーのため、規格品でコストを抑えつつ、各現場の状況に応じて納まりを調整することが可能です。

躯体の形状に合わせてエキスパンドメタルを斜めに取り付けた箇所
エキスパンドメタル接写:工場での組み立ての様子

目の前の道路との間にエキスパンドメタルのファサードが一枚あることで目隠しの役割を果たし、プライベート空間の保持に貢献。それと同時に、向こう側の風景がエキスパンドメタルを通して適度に見えることで、圧迫感を軽減しています。このように、目隠しと透過性を両立するエキスパンドメタルの特性が生かされたプロジェクトとなりました。また、素材の持つ凹凸が角度や時間帯により様々な表情を見せ、奥行きを感じさせるデザインとなっています。

グランデュオ若林V夕景:エキスパンドメタルが暮らしの明かりを透過させ、やわらかい表情を見せる

「KCT01:エキスパンド・メタル」の基本販売形態は、標準サイズ化したパネルと、独自のファスニングシステムにより施工性を向上させた取付ファスナーをセットにした材料売りです。今回のような建物のファサード一面のみなど、少量から全国各地どの物件にもご対応いたします。また、標準以外のサイズでも特注にてご対応いたしますので、ご相談ください。

「KCT01:エキスパンド・メタル」について、詳しくはこちら

外装にエキスパンドメタルを使用した、KIKUKAWAグループ東京オフィスについてはこちら

2020年9月23日

メタルワークNEWS

特注真鍮材を使用したブロンズパネル

オーダーメイドで金属建材をご提供するにあたり、市場の流通材料だけでは、顧客要求を満たすことができない場合があります。高品質・本物志向がコンセプトの場合は、特にその傾向があります。
KIKUKAWAは、長年に渡り材料メーカーとの信頼関係が確立しているため、品質の安定した特注材料や特注サイズの材料の入手が可能。また、それらの材料を加工する技術も有しており、お客様のご要望を実現することができます。

色味の違う4種類のブロンズサンプル
色味の違う4種類のブロンズサンプル

銅合金は成分比率の違いにより、その色味の違いが顕著な材料。その暖かみのある表情とメタル感を両立した特性を活かして、研磨加工を施した上で素材感を楽しむことができます。
上記の画像のように、成分により赤味の強いものから黄味の強いものまでと範囲が広く、表面的には異なる材料だと言っても過言ではありません。その中で、ブロンズ建材として多く採用される丹銅材(Cu90Zn10)とヨーロッパにおける標準ブロンズ材である真鍮材(Cu70Zn30)は日本では流通していない材料となります(注)。

(注)最低ロットや納期に制約がありますので、ご採用をご検討する場合は、事前にご相談下さい。

鮮やかなゴールド色の特注真鍮材を採用した壁パネル
鮮やかなゴールド色の特注真鍮材を採用した壁パネル

今回ご紹介するブロンズ製品は、特注真鍮材(Cu70Zn30)を採用。素地の色味に対するデザイナーの強いこだわりにより、通常の真鍮材(Cu60Zn40)よりゴールド色の鮮やかな材料が選ばれました。温かみのある柔らかな金色の輝きが、PHL(バイブレーション)研磨を施すことで、より一層際立っています。

4mを超える長尺の特注真鍮パネル
4mを超える長尺の特注真鍮パネル
ブロンズ建具も特注真鍮材で製作
ブロンズ建具も特注真鍮材で製作

4mを超える長尺パネルやブロンズ建具にも対応。サイズや金属製品の種類に関わらず、ご要望にお応えします。

ブロンズサンプルを展示した「STUDIO K+」の様子
ブロンズサンプルを展示した「STUDIO K+」の様子

「STUDIO K+」では、様々な素材の違うブロンズサンプルを展示。材料の選択から仕上げの検討まで、その場で体験することができます。採用する材料やその調達可否など、お困りのことがありましたら、ご来場を検討頂くと共に、ご相談もお問い合わせフォームより是非お寄せください。

「STUDIO K+」についてはこちら

特注真鍮材が採用されたプロジェクトはこちら
プロダクト施工事例 -公益財団法人石橋財団 アーティゾン美術館

2020年9月8日

メタルワークNEWS

ブロンズ金属製品の様々なテクスチャー

建物の印象や空間の雰囲気を決定づける重要な要素である、金属建材のテクスチャー。使う材質と表面仕上の組み合わせによって、建物に様々な表情をつくり出します。
今回ご紹介するのは、KIKUKAWAのショールーム「STUDIO K+」に展示されているブロンズ材の仕上サンプル。一般的なものから少し変わった仕上げまで、様々な種類を展示しています。

「STUDIO K+」に展示されているブロンズ仕上サンプルの様子

一般的に表面仕上としてよく用いられているHL(ヘアライン)やPHL(パーマネントヘアライン/バイブレーション)ですが、HLの細かさによって質感が異なります。例えば、通常より粗い研磨目のハードHLや、短く連続した研磨目のあるスクラッチHLなどは、あえて適度なムラ感を出したような風合いとなります。PHLも、目の粗さによって光に当たった時の煌めき具合が異なり、印象が変わってきます。

左:ハードHL+艶消しクリア(丹銅) 右:スクラッチHL+艶消しクリア(真鍮)
左:PHL+艶消しクリア(銅) 右:ハードPHL+艶消しクリア(丹銅)

槌目加工(ハンマートーン)は、伝統工芸品のような温かみや高級感を表現できるテクスチャーとして、内装やインテリアで使用されることが多い表面仕上。槌目模様の大きさやピッチなどは、ご要望に応じて調整が可能となっています。また、例えばPHLと槌目加工など、複数の加工や仕上を組み合わせることもできます。

PHL+槌目加工+艶消しクリア(丹銅)

研磨方法を工夫することで、少し変わった模様をつくることもできます。例えば下の写真のように、円形のHLをランダムに敷き並べた模様のキシャゲ仕上や、斜め方向に鳥の羽のような模様を施したフェザー仕上など、KIKUKAWAオリジナルの仕上を研究開発しています。

左:キシャゲ仕上+艶消しクリア(真鍮) 右:フェザー仕上+艶消しクリア(真鍮)

上記でご紹介した素材を生かした多種多様な仕上の他、これらに硫化イブシを施すことでさらに表現の選択の幅が広がります。金属製品のテクスチャーについて、お悩みのこと・お困りのことがございましたら、ぜひ一度当社にご相談ください。お客様のイメージやご要望に合わせて最適な材質・表面仕上をご提案いたします。
なお、現物製品およびサンプルは、今回ご紹介した画像とは異なる場合がありますのでご了承ください。

KIKUKAWAの金属仕上ラインアップ-ブロンズ はこちら

「STUDIO K+」についてはこちら

2020年8月25日

メタルワークNEWS

ピロティをデザインするアルミパネル

ビルなどにおけるピロティ*の軒天井や柱型を覆う化粧材は、金属をはじめ様々な建材が使用されます。その中でも軽量なアルミパネルは多様な仕上げを選択できるため、意匠への採用に適しています。
KIKUKAWAはこれら建物を特徴づける空間を、美観と性能を両立する品質を担保する設計、徹底した品質管理を行う製造、そして正確な取付を行う施工と、ワンストップソリューションにて、ご要望にお応えします。

*ピロティ:主に建築物の1FLにおいて、構造体を兼ねる柱をそのまま利用して、外部空間を形成する建築形式。フランス語で「杭」を意味する。

「Otemachi One」の三井物産ビル(左)とOtemachi Oneタワー(右):低層部をメインに金属工事に参画している
「Otemachi One」の三井物産ビル(左)とOtemachi Oneタワー(右)
低層部をメインに金属工事に参画しています

今回ご紹介するのは、東京大手町に2020年2月に竣工した大規模複合施設「Otemachi One」の内、「Otemachi Oneタワー」の車寄せピロティのアルミパネル工事。規模の大きさと開けた空間を演出するアルミパネルの割付は、比較的大きなものとなっており、それだけにパネルの平滑度や目地の通りなど、品質管理を徹底する必要がありました。

「Otemachi Oneタワー」車寄せピロティのアルミ軒天井パネル
「Otemachi Oneタワー」車寄せピロティのアルミ軒天井パネル

約1300㎡の軒天井アルミパネルは、板厚2.5㎜×1300㎜×3600㎜を基準とする曲げ加工パネル。グレー系のフッ素樹脂焼付塗装を施しています。目地はW15㎜×H50㎜の深さのある空目地で、シャープさを表出しています。

「Otemachi Oneタワー」車寄せピロティのアルミ製柱型カットパネル
「Otemachi Oneタワー」車寄せピロティのアルミ製柱型カットパネル

幅1.7m、高さが10mある11本の角柱は、板厚3㎜のカットパネル。 面ごとに、W860㎜×H3500㎜の6分割で構成しています。仕上げはブラック系のフッ素樹脂焼付塗装を施しており、天井とのコントラストと共に重厚感を醸成しています。

アルミ軒天井パネル(左)とアルミ柱型パネル(右)の検査の様子
アルミ軒天井パネル(左)とアルミ柱型パネル(右)の検査の様子

軒天パネルの検査では、吊りあげて見上げた様子で確認。2枚のパネルを組み合わせ、目地の確認も合わせて行っています。柱型パネルの検査では、同じく2枚のパネルを組み合わせ、水平目線による平滑度の確認及び色調検査などを行いました。

「Otemachi Oneタワー」エントランスロビーのアルミ製柱型カットパネル
「Otemachi Oneタワー」エントランスロビーのアルミ製柱型カットパネル

エントランスロビーの幅1.4m、高さが10mある14本の角柱も、板厚3㎜のカットパネル。 ブラック系のアクリル樹脂焼付塗装を施しています。こちらは、一面をW1400㎜×H3200㎜の3分割で構成していて、スケール感がさらに際立ったものになっています。

エントランスロビー風除室の天井・幕板・屋根パネルもKIKUKAWA製
エントランスロビー風除室の天井・幕板・屋根パネルもKIKUKAWA製

本プロジェクトは、「三井物産ビル」も含め、様々な金属工事に参画しています。このように、お客様の品質要求を満たした上で、総合的に空間をまとめるプロジェクトをお手伝いすることも、KIKUKAWAの強みの一つです。お困りのことなどありましたら、是非ご相談ください。

2020年8月4日

メタルワークNEWS

複雑な意匠を実現する銅めっき

銅、および丹銅や真鍮(黄銅)などの銅合金は、高級感を演出することができる素材の一つとして、商業店舗の什器やインテリア製品などの内装使用での人気が続いています。
しかし、銅は熱が伝わりやすい材料のため、例えば格子形状など、細かい部材や溶接箇所の多いブロンズ製品だと変色・ゆがみが生じてしまい製作が難しいことがあります。

そのような、銅・銅合金では難しい形状の場合、鉄やステンレス材で成形し、銅めっき・真鍮めっきでコーティングする製作方法を採用することがあります。これにより、銅材や真鍮材とほとんど変わらない見た目で、より複雑な形状を実現することが可能となります。

ステンレス材に真鍮めっきを施したサンプル。
右側の部分は、長さ150㎜の支柱に3㎜×6㎜のフラットバーを8㎜ピッチで溶接している。
このような細かい溶接が必要なブロンズ製品の場合、めっきでの製作が適している。

銅よりステンレスのほうが強度も増すため、例えば扉の取っ手に使用される押し棒などにも適用することができます。また、ステンレスの方が材料の種類も豊富なため、選択の幅も広がります。

KIKUKAWAでは協力会社との連携により、通常長さ2500㎜までの銅めっき・真鍮めっきに対応しておりますが、場合によってはそれ以上のサイズでも可能ですので、まずはご相談ください。

左:ステンレス板+銅めっき+HL  右:ステンレス板+真鍮めっき+PHL
見た目ではめっき製品とはわからない

銅めっきや真鍮めっきをおこなった後、銅合金の色調経年変化を人工的に作り出す「硫化イブシ仕上げ」を施すこともできます。銅材や真鍮材の硫化イブシと同様に、濃淡もご希望に合わせて調整が可能です。

上:ステンレス材+真鍮めっき+硫化イブシ 下:真鍮材+硫化イブシ
違いがほとんどわからない仕上がりとなっている。

このように、形状の面で制約があっても、めっきを施すことで意匠を実現できる場合があります。KIKUKAWAでは、長年築き上げてきた体制とノウハウを生かし、めっきを含め、お客様のご要望に合わせた最適なご提案をいたします。お困りのことがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

KIKUKAWAのテクノロジー「硫化イブシ仕上げ」はこちら

2020年7月21日

メタルワークNEWS

丹銅を変色なく接合するレーザー溶接技術開発

ブロンズ建材として多く採用される丹銅(JIS-C2200)材は、銅90%に亜鉛他10%を配合(Cu90Zn10)した銅合金です。その合金成分は溶接熱に影響されやすく、 溶接部が赤く変色し、外観を損ねてしまいます。

KIKUKAWAはこれらの課題を解決するために技術開発を推進しており、2018年には板同士の溶接において変色のない接合技術*を確立。続いて、曲線や立体的な形状の接合にも対応できるなど、より汎用性のあるファイバーレーザー溶接機にて研究を進めてまいりました。仮説による検証や試行錯誤を繰り返した結果、丹銅材において殆ど変色しない接合技術をレーザー溶接にて確立することができました。

*板同士の溶接において変色のない接合技術は下記を参照ください
メタルワークNEWS – 変色のない真鍮(黄銅)接合技術はこちら

変色がなく仕上げれば溶接跡の分からない丹銅材のレーザー溶接をした試験体(左)
うっすらと赤く変色する従来の丹銅レーザー溶接をした試験体(右)
変色がなく仕上げれば溶接跡の分からない丹銅材のレーザー溶接をした試験体(左)
うっすらと赤く変色する従来の丹銅レーザー溶接をした試験体(右)

通常のレーザー溶接手法ですと、 薄い赤味のある変色が溶接箇所に沿って線となって表面に表れてしまいます。HLやPHL(バイブレーション)などの素地を活かした仕上げの場合は、その変色跡を修正することができません。高級感を演出するブロンズ製品においては致命的で、それだけに今回の技術開発はブロンズ製品の可能性を広げることに繋がります。

レーザー溶接にて接合した後、HLと硫化仕上げを施したサンプル。
溶け込みの深い溶接に関わらず、両者とも変色は見受けられない。
レーザー溶接にて接合した後、HLと硫化仕上げを施したサンプル。
溶け込みの深い溶接に関わらず、両者とも変色は見受けられない。

ファイバーレーザー溶接は、狭いビート幅にて溶け込みが深く、高強度かつ歪みの少ない接合をするのが特長。今回開発した技術を加えることで、変色を避けるためのロウ付け接合などとは違い、見た目か強度かを選択する必要がなくなります。

ブルームバーグ螺旋階段のミニチュア・モックアップ。
今後はこのような複雑な形状でも、素地を活かした仕上げも可能となります。
ブルームバーグ螺旋階段のミニチュア・モックアップ。
今後はこのような複雑な形状でも、素地を活かした仕上げも可能となります。

KIKUKAWAが保有するファイバーレーザー溶接機は、複雑な形状や三次元形状の接合にも対応。変色にあまり影響されない硫化イブシだけでなく、丹銅の素材そのものを活かした製品でもデザイナーの様々な要望にお応えします。

引き続きKIKUKAWAでは、建材として採用されることの多い真鍮(黄銅)材についても、変色しないレーザー溶接の研究をしています。このように、最先端設備による研究を通じて、お客様の多様なニーズを実現する技術を、今後も開発してまいります。

KIKUKAWAのテクノロジー – ファイバーレーザー溶接はこちら
プロダクト施工事例 – 「Bloomberg European headquarters(ランプ:螺旋階段工事)」はこちら

2020年7月7日

メタルワークNEWS

アルミ・キャストでつくる宗教建築

KIKUKAWAでは板金加工のほか、ご要望に合わせ、キャスト(鋳物)を使った金属工事のご提案もおこなっています。
溶かした金属を鋳型に流し込むことで成型するキャストは、板金では加工難度の高い複雑なデザインのものや、数量の多い部品などに適しています。
KIKUKAWAのノウハウと協力会社との連携によって、材質・最終仕上げも含めた様々なご要望のキャスト(鋳物)製品に対応いたします。

今回ご紹介するのは、2015年に参画した、東京都港区のS寺の庫裡※外装工事。蓮の花が連なるアルミ・キャスト壁を製作・施工しました。
仏教と関連の深い蓮の花を用いたデザインが、寺院らしい重厚な雰囲気を作り出しています。

寺院の門と庫裡。左奥のアルミ・キャスト壁が寺院の雰囲気に調和している
幅4900×高さ7350の化粧レリーフ壁

約36㎡の化粧レリーフ壁は、350mm四方の蓮の花が並んだアルミ・キャストを用いて製作。縦と横に3つずつ、計9つの蓮の花が並んだキャストを基準とし、使用部分や裏表を変えた6パターンを組み合わせることで、花の向きが様々に異なる複雑なデザインを実現しました。フッ素樹脂焼付塗装を施して仕上げています。

蓮の花のデザイン(サンプル)と基準のアルミ・キャスト。蓮の花が縦と横に3つずつ並んでいる
両端には蓮の花が9つ並んだキャストを、中央4列には6つの蓮の花が並んだキャストを使用

キャストで蓮の花の端部などのシャープな箇所を表現するには難しさがありましたが、協力会社との調整を重ねました。また、透明感と強度を確保する納まりにもKIKUKAWAのノウハウが生かされています。
施工前には工場にて仮組を行い、ボルトの位置合わせやゆがみの検査等を行っています。

工場にて仮組をする様子

施工後、蓮の花のレリーフをお客様に気に入っていただけたことで、追加工事として車庫奥の壁面と裏口の柵にも同様のアルミ・キャストを採用していただきました。

今回ご紹介した事例以外にも、寺院や教会といった宗教建築に携わってきた実績があります。KIKUKAWAでは、キャストを用いた宗教建築の金属工事はもちろんのこと、お客様のご要望やコストに合わせた材料・加工方法でご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

プロダクト施工事例 - 建物用途で探す:宗教建築 はこちら
https://www.kikukawa.com/tag-use/religious-facility/

※庫裡(くり):寺院の中で、住職や家族が住んだり、食事を調えたりする場所。

2020年6月23日

メタルワークNEWS 改修工事

槌目+黒アルマイトのアルミ製扉

KIKUKAWA独自の工法にてひとつひとつ打ち出す槌目仕上げ。最近は内装やインテリア工事として採用していただく例も増えてきています。

槌目仕上げラインアップ。ブロンズ(左)とアルミ(右)

今回ご紹介するのは、新宿センタービルに入居するテナント様の改修工事。KIKUKAWAは、FIX付き両引き自動ドアのアルミ製扉部分を自動ドアメーカーから請け負いました。
「扉の部分を、何かおもしろい仕上げにできないか」との施主様のご要望から、様々な仕上げをご提案。最終的に槌目+黒アルマイトの仕上げが選ばれました。シックな色合いの槌目扉が、高級感と落ち着いた雰囲気を演出しています。

FIX付き両引き自動ドアのアルミ製扉部分を製作
槌目+黒アルマイトの仕上げ

自動ドアの開口部に対し、W850mm×H2390mmのアルミ製扉2枚で構成。TM-1*の槌目模様に二次電解着色ブラック+つや消しクリアーで仕上げています。
陽極酸化皮膜(アルマイト)は、アルミ素地のメタル感を活かした処理であるため、細かいキズのリスクが伴うハンマーなどで板に模様を打ち出す槌目加工には、細心の注意が必要な仕上げです。KIKUKAWAは、職人の技術や養生シートの工夫などによって、今回キズのない槌目仕上げを実現しました。

難しい仕上げをKIKUKAWAのノウハウにて実現

槌目仕上げの建具パネルとしての適用も、難易度の高いものでした。面積が広く、かつ槌目は模様を打ち出す際にどうしても板がそってしまうからです。しかしKIKUKAWAでは、槌目仕上げの開発の際に1m×2.5mの大きさまで可能とし、建具のような大きな製品にも対応。キズがつかないよう慎重にゆがみを取り除き、自動ドアに対してぴったりと納めることができました。

槌目扉の対角の寸法が合っているか、自社工場にて検査
アルミの槌目仕上げで高級感のある扉を表現

KIKUKAWAでは、今回ご紹介したアルミの槌目加工のほか、銅合金での加工も承っております。また、ご要望によるパターン開発も承りますので、ぜひ一度ご相談ください。
また、本プロジェクトのような金属加工受託としてのお引合いも対応いたします。(仕上げのみや材料売りは取り扱っておりませんのでご注意ください。)

KIKUKAWAのテクノロジー:槌目仕上げ(ハンマートーン)については、こちら
https://www.kikukawa.com/technology/tsuchime-hammertone-finish/

KIKUKAWAのサンプル帳「槌目」をご覧になるにはこちら
https://www.kikukawa.com/metal-sample-catalog/

*TM-1:KIKUKAWAのスタンダードな槌目パターン。詳細はサンプル帳のページをご確認ください。

2020年6月9日

メタルワークNEWS 改修工事

りん酸亜鉛処理の金属製造作物

塗装では表現が難しい瓦や硯のような色調と質感にて、自然で暖かみのある風合をスチール製品に演出する「溶融亜鉛めっき+りん酸亜鉛処理」。経年変化により除々に周辺景観と調和する特徴は、建築デザインに木材が再認識されている流れと同様、ますます注目されています。その流れはパネルだけではなく、建具や家具・造作物にも広がっています。

りん酸亜鉛処理(フォジンク)ラインアップ(淡色・中間色・濃色)
りん酸亜鉛処理(フォジンク)ラインアップ(淡色・中間色・濃色)

りん酸亜鉛処理他、スチールの仕上ラインアップはこちら

一方で、材料成分の違いや板厚により濃淡や模様が結果として表れる処理であるため品質管理が難しく、スチール製品を取り扱う業者全てが、りん酸亜鉛処理に対応できるとは限りません。そのような中、経験とノウハウを蓄積することで、一定の統一感のある「りん酸亜鉛処理」製品の品質管理をKIKUKAWAは確立。金属加工受託「オーダー金属加工」のサービスを2017年から開始したことも受け、従来のゼネコンなどの施工会社以外からも、りん酸亜鉛処理製品加工を請負っています。

カウンター上部の照明BOXと天板をりん酸亜鉛処理のスチール製品で納めている
カウンター上部の照明BOXと天板をりん酸亜鉛処理のスチール製品で納めている

今回ご紹介するのは、都内大学のスポーツ医科学センターの受付カウンター及び照明BOXなどの造作物。家具メーカーの設計、内装工事会社の施工によるリニューアル工事のうち、溶融亜鉛めっきの後に濃色のりん酸亜鉛処理(フォジンク:PZ-03)を施したスチール製品の製作をKIKUKAWAは請負いました。

側板と吊ボルトカバーはりん酸亜鉛処理で照明BOX内部は黒塗装
側板と吊ボルトカバーはりん酸亜鉛処理で照明BOX内部は黒塗装

W200㎜×H230㎜のL字に配置された照明BOXは、L3.6m+2.5mのスチール2.3㎜板の加工品。濃い口のりん酸亜鉛処理が施された側板は平滑に保たれ、すっきりとした統一感のある仕上がりとなっています。

りん酸亜鉛処理を施したカウンター天板パネル:30㎜の立ち上りもシャープに納まっている
りん酸亜鉛処理を施したカウンター天板パネル:30㎜の立ち上りもシャープに納まっている
コーナー部は1枚ものの加工パネルとして製作
コーナー部は1枚ものの加工パネルとして製作

スチール2.3㎜、W350㎜のカウンター天板パネルは、L2.5m+2.5m で同じくL字に配置。コーナー部をきれいに納めるため、600㎜+600㎜のコーナー役物を製作し納めています。

「溶融亜鉛めっき+りん酸亜鉛処理」は、仕上がりの不安定さや、板厚・形状などの諸条件により制約が多くあるため、ご採用の際には事前にご相談願います。本プロジェクトのような金属加工受託としてのお引合いも対応します。(仕上げのみや材料売りは取り扱いしていませんので、ご注意願います。)
KIKUKAWAは、確立した品質管理を前提とした提案力や技術力を最大限に活かし、お客様のご要望に今後もお応えしてまいります。

KIKUKAWAのテクノロジー – りん酸亜鉛処理はこちら
プロダクト施工事例 – 金属表面仕上で探す:りん酸亜鉛処理はこちら

事業紹介 – 金属加工受託のページはこちら

2020年5月26日

メタルワークNEWS 改修工事

木洩れ日も演出するアートパンチングファサード

KIKUKAWAのパンチング技術は、アートファサードを含む多種多様なデザインを実現します。
保有する設備や金型の多様性や汎用性、レーザーカットや職人による手加工など加工方法の選択肢の多さや柔軟性、それらを効率的な方法で組み合わせる設計をはじめとした総合力にて、様々な要望にお応えします。

KIKUKAWAのテクノロジー – パンチング技術はこちら

木々のシルエットをパンチングで表現。木洩れ日にもこだわっている。
木々のシルエットをパンチングで表現。木洩れ日にもこだわっている。
改修前後の新習志野駅の防風スクリーン
改修前後の新習志野駅の防風スクリーン

今回ご紹介するのは、JR京葉線「新習志野駅」南口のファサード改修工事。JR東日本千葉支社では、京葉線沿線価値向上を目的として『京葉ベイサイドラインプロジェクト』に取り組んでいます。 本プロジェクトは、その一環として新習志野駅の既存防風スクリーンを再生したものであり、地元の千葉工業大学と連携して進められました。
デザインモチーフは、地域の特性を活かすため、駅周辺の自然環境を表象する要素である木々のシルエット。そのシルエットを、パンチング加工などによる金属製品で表現したいとの要望に、KIKUKAWAはお応えしました。

新習志野駅南口ファサードの3Dモデル図
新習志野駅南口ファサードの3Dモデル図

屏風のような意匠のファサードは、W8.4m×H5.7mの軽量で耐食性の高い3㎜のアルミ合金製。谷山の頂点に突き付け目地をとった10枚の台形の曲げパネルで構成しています。奥行き600㎜、幅700㎜から1200㎜の台形パネルは、交互に上下底の長短を入れ替えることで、谷山が斜めに走る独特な表情を演出しています。
その立体的なファサードに、9本の 木々 を、計算された丸穴パンチングでシルエットを表出。亜麻色(薄い栗色)の仕上げは、フッ素樹脂焼付塗装を採用しています。

基準は大小2種類の丸孔、端部は半月状にレーザーカットしている
基準は大小2種類の丸孔、端部は半月状にレーザーカットしている
パンチングファサード裏面:木洩れ日が木の形状を演出
パンチングファサード裏面:木洩れ日が木の形状を演出

ツリーは、2種類の金属加工技術を併用しています。基準部は、パンチングにてφ35㎜とφ22㎜と2つの金型による丸孔加工。エッジ部はレーザーカットにて1つ1つ形状の違う半月型に加工しました。これは、木のシルエットをシャープに見せたいというデザイン面でのお客様のこだわりを実現するためで、半月の直線部分がラインをくっきりと表現しています。
また、デザイン段階では解析しきれなかった駅構内へ漏れる陽の光についても、設計者が切望していた木の形状での演出ができ、お客様に大変満足していただくことができました。

木目調塗装をした金属サイン
木目調塗装をした金属サイン

W4300㎜×H1050㎜のサインパネルは、2.5㎜のアルミ曲げ加工品。いずれもフッ素樹脂焼付塗装の、パネル部は木目調塗装を、文字部は指定色にて仕上げています。

夜間のパンチングファサード:駅の照明によりシルエットが映えている
夜間のパンチングファサード:駅の照明によりシルエットが映えている

「新習志野駅南口ファサード改修工事」は、ファサード・インテリア部門の受注形態の1つであるOSS(One Stop Solution)システム*にて、サイン工事も請け負いました。
それに加え、本プロジェクトのような木洩れ日の検証・検討など、製品そのもの以外のご相談にも対応します。これまでも、パネルに映り込む映像検証、照明の映り込みや夜間の表情の検討などにも応じた実績があります。
ご相談やお困りのことがありましたら、ぜひ一度お問い合わせください。

* OSSシステムは、KIKUKAWAの強みである設計から一貫した施工体制を基とし、ガラスや石など金属以外の様々な素材を含めて一括受注する仕組み。詳しくは下記をご覧ください。
事業紹介 – 店舗ファサード・インテリア工事はこちら

プロダクト施工事例 – 金属加工技術で探す:パンチング技術はこちら

2020年5月13日

メタルワークNEWS

日本武道館の擬宝珠(ぎぼし)

時代を象徴する建築の多くに、特殊な形状の金属建材が使われることがあります。そういったご要望に、菊川は設計から施工まで総合的にお応えすることができます。

今回は、東京オリンピック開催へ向けて、1964年の東京オリンピックにまつわる建築物についてお伝えします。

1964年の東京オリンピック用に建設された建造物やインフラは、今でも使われているものが多くあります。その一つが柔道競技場として建設された「日本武道館」です。

日本武道館の全体像
日本武道館の全体像

当時、柔道が初めてオリンピックの正式種目と認められたことをきっかけとして設立され、1964年の10月に開館しました。

日本武道館は、正八角形の屋根がなだらかに広がり、頂上に「たまねぎ」と称されることもある擬宝珠があることが特徴的で、その意匠は建築家の山田守氏が手掛けています。

日本武道館の屋根。上から見るとなだらかに広がる形状が分かりやすい
日本武道館の屋根。上から見るとなだらかに広がる形状が分かりやすい

建物の意匠は、富士山をイメージしているとされていますが、内部のどこからでも見やすいように八角形状に設計したとも言われています。

菊川は、日本武道館の内部天井と外部破風、そして擬宝珠の金属工事に参画しています。

日本武道館の一番上に設置された擬宝珠(ぎぼし)
日本武道館の一番上に設置された擬宝珠(ぎぼし)

頂上の擬宝珠(ぎぼし)*は、直径5.15mで高さ3.35mあります。そのため頂上から縦と横に64分割し、1.5mmの真鍮板を曲線状に切り、少しずつ叩いて必要形状へと曲げ、現場で重ねてボルト打ちすることで納めています。

また、形状の美しさを保つために球体のフレームを鉄の下地で製作。これを分割して現場に搬入し、現場で化粧となる真鍮板を納め、形状の品質を確保しています。

宝珠をよく見ると縦と横に分割されていることがわかる。こうするで、稀有な形状を表現している
擬宝珠をよく見ると縦と横に分割されていることがわかる。こうすることで、稀有な形状を表現している

このように、菊川は難易度の高い特殊形状を必要とする金属工事にも設計から施工まで一貫して対応することが出来ます。可否含め、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせは、こちら

*擬宝珠:伝統的に宗教建築や橋の手摺などの上に飾りとして設けられている。その仕様や形状の起源は、仏教の宝珠を模している、あるいはネギの独特の臭いが魔よけになると信じられていて、その力にあやかるために使われるようになったなどの説があります。

2020年5月8日

メタルワークNEWS メディア掲載 改修工事

虹に向かって飛び立つ「青い翼」と、虹色に染まった「虹の翼」のモニュメント

難易度の高い移設や改修モニュメント工事にも、KIKUKAWAはオーダー金属工事で培ってきたノウハウや技術力に加えて、関係各社とのコミュニケーションを丁寧に行うことで、プロジェクトの実現に寄与します。

今回ご紹介するのは、羽田空港から玉川学園に移設された2体のステンレス製のモニュメント、『虹にむかって』(通称:「青い翼」)と『虹にそまって』(通称「虹の翼」)です。アーチストは坂上直哉氏、プロデュースは「アートアソシエイツ八咫」です。

羽田空港第1旅客ターミナル・到着ロビーでは、今まさに虹に向かって飛び立とうとしている「青い翼」(出会いの広場・南)と、虹に染まって降り立った「虹の翼」(同・北)が、25年間(1993〜2018)乗降客を見守ってきたのですが、この度のターミナル改装に伴い、坂上氏の母校である玉川学園に移設されました。

玉川学園では、音楽の拠点・コンサートホールの床に「青い翼」を、グローバル人材育成拠点として新しく建設されるSTREAM Hall 2019の吹き抜けに「虹の翼」を、というご要望でした。

2体のモニュメントは、坂上氏独特の使い方の表面処理ステンレス、高度に研磨されたクリスタルプリズム6本、分光する回折格子11枚から出来ており、2度と再現できない技術も含まれていました。 本工事は失敗が許されない難易度の高い工事と予想される中、過去のプロジェクトを通じてKIKUKAWAの技術力や対応力を評価・信頼していただいたことが、今回のプロジェクトにお声がけいただくきっかけになり、羽田空港に於ける解体からお引き受けしました。

虹に向かって飛び立つかのように設置されている「青い翼」
虹に向かって飛び立つかのように設置されている「青い翼」

「青の翼」は、羽田空港の時と同じく、翼全体を一点で支える床に設置しました。胴体部分にあるプリズムや回折格子からは自然光や夜間照明による虹の出現が期待されたため、25年前の正確な図面が残されていない中、実測と計算で丁寧な位置出しを行いました。

天空からの光を受けて、建物吹き抜けに舞う「虹の翼」
天空からの光を受けて、建物吹き抜けに舞う「虹の翼」

「虹の翼」は、新しい建物の吹き抜けに舞うように取り付けるため、床設置時の足元ベースを切断。 空中でのバランスをとる必要から、足場の作り方にも工夫をして、土台にモニュメントを置き、安定させてから位置出しを行い、長さ4,170mm〜8,025mmの6本のステンレス・ワイヤーを調整することで実現しています。

モニュメントの微細な角度調整も現場で丁寧に行っています
モニュメントの微細な角度調整も現場で丁寧に行っています

このように、KIKUKAWAは改修工事ならではの限られた条件の中で、情報を駆使し、関係会社と密に連携をとることで、特異性の高い工事にも対応することが出来ます。

KIKUKAWAが参画したアーチスト坂上直哉氏の他施工事例をご覧になるには、こちら
中京大学 名古屋キャンパス新1号館「翼竜の卵」モニュメント

KIKUKAWAの改修工事事業については、こちら

お問い合わせは、こちら

※上記メタルワークNEWSについて、 2020年5月1日、 毎月1日・11日・21日に発行している各種建材などを報道する専門紙 「サッシタイムス」にて掲載されました。
「 サッシタイムス 」についてはこちら
http://www.sashtimes.co.jp/

2020年4月28日

メタルワークNEWS 改修工事

ハードPHL+二次電解着色ブラックのパネルにてリニューアル

KIKUKAWAでは、長年培ったノウハウを活かし、諸問題を解決することで、「ハードPHL(バイブレーション)+陽極酸化複合被膜(アルマイト)」仕上げを開発。2018年の夏より提供を始めたアルミ・サンプル帳にて、シルバー・シャンパンゴールド・ブラックをラインアップしています。

ハードPHL+二次電解着色ブラック(D-PHL-E5)
ハードPHL+二次電解着色ブラック(D-PHL-E5)

今回ご紹介するのは、東京都内の改修工事。アルミ・サンプル帳から採用された「ハードPHL+二次電解着色ブラック」を施したアルミカットパネルにてファサードをリニューアル工事しました。
塗装では表現できない金属感を出したいとのデザイン要望を、「ハードPHL+二次電解着色ブラック」で対応。お客様の求める深度のある黒を表現することができました。

「ハードPHL+二次電解着色ブラック」を施したアルミパネルで覆われたエントランス
「ハードPHL+二次電解着色ブラック」を施したアルミパネルで覆われたエントランス
2箇所のエントランスとコーナーの柱型を「ハードPHL+二次電解着色ブラック」でリニューアル(上:改修後、下:改修前)
2箇所のエントランスとコーナーの柱型を「ハードPHL+二次電解着色ブラック」でリニューアル
(上:改修後、下:改修前)

2ヶ所のエントランス外装パネルと軒天井パネル、コーナーの柱型パネルを、最大1363㎜×3425㎜のアルミパネルで納めました。5.0㎜のカットパネルにハードPHL+黒アルマイトを施すことで、洗練された格調高さを演出しています。

メインエントランス(左:日中、右:夜間):サインとダウンライトも施工している
メインエントランス(左:日中、右:夜間):サインとダウンライトも施工している

本プロジェクトでは、LEDチャンネル文字のロゴを始めとしたサイン工事、コーナー柱型やメインエントランスのブルーの特殊発光樹脂、軒天井のダウンライト工事といった金属工事以外も合わせて施工しています。これは、ファサード・インテリア部門の受注形態の1つであるOSS(One Stop Solution)システムによるもの。OSSシステムは、KIKUKAWAの強みである設計から一貫した施工体制を基とし、ガラスや石など金属以外の様々な素材を含めて一括受注する仕組みです。

KIKUKAWAでは、本プロジェクトのような改修案件も含めたファサード工事を、OSSシステムなどお客様の要望に応じて対応しています。「ハードPHL(バイブレーション)+陽極酸化複合被膜」など新開発した仕上げとの組み合わせも、もちろん可能です。
ご相談やお困りのことがありましたら、ぜひ一度お問い合わせください。

KIKUKAWAのテクノロジー – 陽極酸化皮膜(アルマイト)処理の金属建材はこちら
事業紹介 – 店舗ファサード・インテリア工事はこちら

2020年3月31日

メタルワークNEWS

SUS鏡面+ブロンズ色カラークリアーの装飾製品

シックな高級感を演出できる金属建材の1つとしてブロンズ(銅及び銅合金)製品をあげることができます。しかし、材料調達などの問題で、しばしばステンレス材に代替されます。その場合、スパッタリングや化学発色のカラーステンレスをまず検討しますが、加工後に着色する手法が確立されておらず、採用するには多くの制限があります。

今回ご紹介するステンレスの丸パイプを組み合わせた装飾パーテーションは、仕上げにブロンズ色のカラークリアー塗装を採用することで、上記の様々な課題を解決しました。
溶接などの接続部も丁寧に鏡面仕上げしたのちに、メタル感を損なわないカラークリアーを施すことで、ブロンズ材の加工後に鏡面仕上げしたような風合を演出。細部にいたるまで美を追求した結果、東京丸の内の高級グリル・レストランに相応しい製品となっています。

SUS鏡面にブロンズ色のカラークリアーを施した装飾パーテーション

SUS鏡面にブロンズ色のカラークリアーを施した装飾パーテーション

楕円プレートを音符にみたてた五線譜をモチーフにした装飾パーテーションは、H3.6mの床から天井を、φ13㎜の丸パイプで結んでいます。左のW2090㎜のパーテーションは、125㎜の幅に3列にランダムにパイプが配置され、右のW2560㎜のパーテーションは、240㎜の幅に5列に配置されています。

搬入前のパーテーション・ユニット(上部・下部)

搬入前のパーテーション・ユニット(上部・下部)

カラークリアーを施す前、SUS鏡面の楕円プレート部

カラークリアーを施す前、SUS鏡面の楕円プレート部

パイプ間の距離や取付角度により6種類ある楕円プレートは、溶接で接合。目線を計算に入れ、上部は天井側から、下部は床側から溶接しています。ユニットの上枠は天井と同色の白塗装、下枠はパーテーションと同じ鏡面+ブロンズ色カラークリアーを施し、上下枠とパイプは機械的に接続を工夫し、スマートなディテールとなっています。

壁のSUS装飾金物もブロンズ色カラークリアーを施している

壁のSUS装飾金物もブロンズ色カラークリアーを施している

こちらも五線譜をモチーフとした壁装飾金物は、9㎜の角パイプを使用したHL仕上+ブロンズ色カラークリアー。また、パーテーションとの取合の縦見切りは、鏡面仕上げの上にブロンズ色カラークリアーを施しています。

本プロジェクトのカラークリアー仕上げは、KIKUKAWAの工場内にある塗装ラインにて行うことで、お客様の要望に合わせた調色と品質管理の徹底をはかっています。
装飾的なカラークリアー仕上げは、メタルの素材感を活かしたい内装製品の可能性を広げます。ご検討やご採用の際には、ぜひ一度ご相談ください。

(※)カラークリアー仕上げは基本的に内装用の仕上げです。外部で検討される場合は、スペック前に一度お問い合わせください。

お問い合わせはこちら

2020年2月3日

メタルワークNEWS

折り紙パネル

金属製の壁パネルは平坦なものが一般的ですが、例えば万華鏡のように三角形のパネルが立体的に山谷を織りなすメタル壁、あるいは異なるパネルをいくつも組み合わせて三角形をつくりだす折り紙のようなパネル壁といったご要望もあります。

立体性のあるパネルは、状況に応じて3次元設計で対応したり、正確な取り付けを実施する施工力など、さまざまな要素が複合的に合わさることで実現します。KIKUKAWAは培ってきた総合力により、このようなご要望にも柔軟にお応えします。

OVOL日本橋ビルの吹き抜け中庭の折り紙パネル
OVOL日本橋ビルの吹き抜け中庭にある折り紙パネル

こちらの写真は、「OVOL日本橋ビル」の吹き抜け中庭のアルミパネルで作り出した「折り紙パネル」です。

角度を変えると立体感がわかりやすくなります
角度を変えてみると凹凸がわかりやすくなります

4~9枚の形状やサイズも異なるパネルを組み合わせることで最大400㎜の差で三角形状の山谷を作り、遠くから見るとパネルを「く」の字に折ったようなデザインを実現しています。

仕様は、板厚3.0mmのオフホワイト色のフッ素樹脂焼付塗装を施したアルミで、下部のパネルの基準サイズは幅1150mm、高さ3150mmです。

施工中の様子
施工中の様子。日中と夕方で印象が変わる。
奥のガントリークレーンと比較するとパネルの大きさがわかる
奥のガントリークレーンと比較するとパネルの大きさがわかる

一部のみ立体的なパネル品質の要は、施工時の位置だしです。縦横の目地に加えて、山谷の折り目部にも目地が通っているため、立体的なパネルは3次元的に施工を進めていく必要があります。

正面から見ると三角形が綺麗に連なっていることがわかる
正面から見ると三角形が綺麗に連なっていることがわかる

菊川では、必要に応じて三次元設計を使うなど、設計段階から綿密な打ち合わせを重ね、最終的な品質を確保しています。

このように、菊川ではさまざまなご要望に対して、柔軟にお応えできる体制を整えています。対応可否ふくめ、お気軽にご相談ください。
https://secure-link.jp/wf/?c=wf30975898

本現場、「OVOL日本橋ビル」についてはこちら
https://www.kikukawa.com/product/ovol-nihonbashi-building/

2019年12月17日

メタルワークNEWS

3次元加工技術と「ユーネックスナニナニ」

菊川では、創業以来さまざまな建築物の製作で培った金属工事の経験を基に、新規性あふれるプロジェクトの成功を設計検討から製作・施工まで包括的に支えます。
今回は、その一例をご紹介します。

緑青色の銅板に覆われた「ユーネックスナニナニ」
緑青色の銅板に覆われた「ユーネックスナニナニ」

東京都港区白金台に佇む緑青色の「Unhex Nani Nani」(ユーネックスナニナニ)。プラチナ通り沿いにあるオフィスビルで、1989年の竣工当初から逸脱したデザインで話題を集めました。

「ユーネックスナニナニ」は、基本設計をフランスの「フィリップ・スタルク(Philippe Starck)」*、実施設計を「Makoto Nozawa + GETT」が行っています。名実ともに意外性に溢れる建物で、デザイン意図は、沼から浮かび出た緑の怪獣と言われており、ビル名称の「ナニナニ」も日本語の「何」が由来だとされています。

菊川は、意匠の要とも言える緑青の銅板外装製作に参画しています。

夜間の「ユーネックスナニナニ」は、「浮かび出た」という表現が似合います。
夜間の「ユーネックスナニナニ」は、「浮かび出た」という表現が似合います。
通りの反対側から建物を見れば、帽子をかぶったような丸い先端があり、背面に向かって緩やかな曲線を描いています。
「ユーネックスナニナニ」は、帽子をかぶったような丸い先端があり、そこから背面に向かって緩やかな曲線を描いています。
角度を変えれば見える形状が異なります。
角度によって形状が異なり、まるで生き物のような印象を与えます。

当時、これまでにないデザイン形状を実現するために、意匠を基にCADで作図したデータで1/130の石膏型模型を製作し、全体像を見ながら打ち合わせを進めていったそうです。

130分の1サイズの石膏型模型
130分の1サイズの石膏型模型
3次元の設計データ
3次元の設計データ

総数約1,360㎡の板厚1.5mmの緑青仕上を施した銅板は、一枚一枚最適な加工方法を検討し製作しています。

曲線状に切断した板材を、特殊な成形機械や金型を使い、叩いて伸ばしたり縮めたり、曲げる回数を工夫するなど、ベテランの職人が丹精込めて必要な形状へと加工。

R(曲線)がきつく難易度の高い上部の頭部先端は、一度工場で原寸型に合わせて組み立てることで、製品の精度と品質を確保しています。

原寸大の型に、工場で仮組みする様子
原寸大の型に、工場で仮組みする様子

この現場で採用された「緑青仕上」は、銅製品が時間の経過とともに自然に色が変わっていく経年色調変化の最終形を人工的に再現したものです。銅は、素地の赤みを帯びた飴色から褐色、そして緑青色へと変化していきます。褐色も緑黄色も、味わい深い色調と落ち着いた質感が、古くよりビルや店舗・宗教建築に愛好されています。

銅ならではの、重厚感と味わい深さが「ユーネックスナニナニ」を引き立てます
銅ならではの、重厚感と味わい深さが「ユーネックスナニナニ」を引き立てます

銅製品の使用が難しい現場では、鉄やアルミに緑青風塗装を塗布することで再現できます。

菊川は、このように一つの現場の中でも必要に応じて、加工技術を使い分けることで、これまでにない形状の製品を実現しています。製作可否も含めて、お気軽にお問い合わせください。

KIKUKAWAの3次元加工技術については、こちら
https://www.kikukawa.com/technology/3d-processing/

KIKUKAWAのブロンズ仕上については、こちら
https://www.kikukawa.com/metal-sample-catalog/bronze/

お問い合わせは、こちら
https://secure-link.jp/wf/?c=wf30975898

「フィリップ・スタルク」のホームページは、こちら(英語の外部リンク)
https://www.starck.com/

「Makoto Nozawa + GETT」のホームページは、こちら(外部リンク)
http://www.gett.jp/index.html

*フィリップ・スタルク:1949年にパリに生まれたデザイナー。家具などのプロダクトに限らず、内装・建築など幅広くデザインを手掛けており、日本での著名な建築作品は「Unhex Nani Nani」の他に同年竣工した浅草のアサヒビール本社「フラムドール」がある。

2019年11月26日

メタルワークNEWS

金属で彩るさまざまな「黒」

菊川では、オーダーメイドの建築物を手掛けてきた経験を基に、材質や仕上に制限されることなく、意匠や用途に適した建材や仕上げをご提案することが出来ます。

今回は、「黒」色をテーマとして、オーダー金属建材の多様性をご紹介します。

一口に「黒」と言っても、金属の場合、材質や仕上加工法によって適用可能な部位も表情も大きく変わります。光沢度や均一性・質感・色の深度など、さまざまな要因で変わる金属の表情を写真を通してお伝えします。(ただし、金属ならではの繊細な色味や風合いが画像で表現しきれない場合があるため、画像はあくまでも参考として現物サンプルでのご確認をお願いします。)

今回は、全部で8種類の黒い金属仕上をご紹介しています。材質は、スチール・アルミ・ステンレス・ブロンズ(銅合金)で、仕上の質感はマットなものから鏡面のように光沢度の高いものまで、均一性の高いものから味わい深いものまで、施工事例や仕上の写真を通じて、ご紹介します。

■黒染め(鉄)
艶をおさえたマットな質感が必要とされるプロジェクトの場合、各種ある仕上げの中でも、黒染めが考えられます。 黒染めは、鉄の表面を化学的に酸化させ、皮膜を形成することで、錆がそれ以上進行しないように行う処理。常温処理できることから、熱反応による寸法誤差や変色の心配をする必要がありません。

KIKUKAWAのスチール・サンプル帳に掲載している「黒染」仕上
KIKUKAWAのスチール・サンプル帳に掲載している「黒染」仕上。詳細はこちら

■錆肌風塗装(鉄)
鉄を鋳造で加工した場合にできる表面の凸凹を塗装で表現した鋳肌風塗装(艶消し黒)色仕上。鋳造では実現できない形状やサイズの製品にも行うことが出来ます。塗装仕上は、鉄だけでなくアルミにも行えます。

KIKUKAWAのスチール・サンプル帳に掲載している「鋳肌風塗装(艶消し黒)」仕上
KIKUKAWAのスチール・サンプル帳に掲載している「鋳肌風塗装(艶消し黒)」仕上。詳細はこちら

塗装の場合、鋳肌風だけではなく、平滑度を保持した通常塗装も行うことができます。また、通常の塗装に艶のあるクリアーを施すことで、光沢感を付与できます。

■ピアノブラック
光沢感のあるクリアーを施すことで、高級感を演出する黒色塗装が「ピアノブラック」。ウレタン特殊塗装を使用しており、アルミにも適用できます。

KIKUKAWAのスチール・サンプル帳に掲載している「ピアノブラック」仕上
KIKUKAWAのスチール・サンプル帳に掲載している「ピアノブラック」仕上。詳細はこちら
ポーラ五反田クリスタルロビー.1
アルミの「ピアノブラック」が天井材として採用された「ポーラ五反田ビル クリスタルロビー」。光沢度が高いため、まるで鏡面仕上のように見える。 詳細はこちら

■ハードPHL+ブラック陽極酸化複合皮膜
塗装では出せない金属感や、単色的ではない深みが求められるプロジェクトの場合、研磨模様をアルミに施すことで完成する「ハードPHL+ブラック陽極酸化複合皮膜」が考えられます。

KIKUKAWAのアルミ・サンプル帳に掲載している「ハードPHL+ブラック陽極酸化複合皮膜」仕上
KIKUKAWAのアルミ・サンプル帳に掲載している「ハードPHL+ブラック陽極酸化複合皮膜」仕上。詳細はこちら

■黒ニッケルめっき+HL仕上げ
アルミより耐候性が必要な現場の場合、金属の素材感を残しつつも画一的でなく自然な風合いを両立したステンレスの「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」があります。

「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」
「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」。詳細はこちら

■黒発色
黒色ステンレスを使用したい場合、発色方法は他にも化学発色、スパッタリング(真空蒸着)と電解発色が考えられます。発色は、ステンレスならではの仕上工法です。

真空蒸着法によるカラーステンレスを壁と天井に施工した「エイベックスビルディング」
真空蒸着法によるカラーステンレスを壁と天井に施工した「エイベックスビル」。詳細はこちら
化学発色によるカラーステンレスを世界で初めて、大規模採用した霊友会の大屋根 。光の干渉によって色の見え方が変わるため、角度によって黒や紫にも見える。詳細はこちら

■硫化いぶし
漆黒ではなく、他色を限りなく濃くすることで黒に近づけたような色合いが必要とされる場合、そして経年変化などの味わいを楽しみたい現場の場合、ブロンズの「硫化いぶし」が考えられます。「硫化いぶし」は、10円玉が時間とともに落ち着いた風合いとなっていく経年変化を人工的に行う処理で、その色調濃淡を管理することで味わい深い唯一無二の黒に近い仕上が出来上がります。

「硫化いぶし」については、こちら
https://www.kikukawa.com/technology/ryuukaibushishiage/

■りん酸亜鉛処理
重厚感や自然な風合いは、鉄に施す「りん酸亜鉛処理」でも実現出来ます。「りん酸亜鉛処理」は、結晶性の皮膜を化学反応で形成させる処理であるため、一枚一枚模様が異なるとともに、時間とともに風合いが落ち着いていきます。

「りん酸亜鉛処理」技術については、こちら
https://www.kikukawa.com/technology/phozinc/

このように、「黒」い金属と言っても多種多様にあり、求められる質感や用途・コストによって、使い分けていく必要があります。KIKUKAWAでは、創業以来培ってきたノウハウと技術力、そしてお客様のこだわりを仕上開発などによって実現する「Never Say No」の姿勢でお応えします。

「こんな仕上ありますか?」や「あったらいいのに」といった可否のお問い合わせも含めて、ぜひお気軽にご相談ください。

お問い合わせは、こちら
https://secure-link.jp/wf/?c=wf30975898

2019年11月12日

メタルワークNEWS

災害にそなえるソーラーLED街路灯「エコアヴェニュー」

KIKUKAWAでは、これまで培ってきた金属加工技術を生かし、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーを活用する環境製品を提供しています。

KIKUKAWAのエコシア・環境製品事業についてはこちら

その中の主力製品である、ソーラーLED街路灯「エコアヴェニュー」シリーズは、クリーンな太陽光エネルギーで昼間に発電・蓄電し、夜間はバッテリーの電気を使って点灯する独立電源型。「安心を照らす。災害にそなえる。」をコンセプトに、災害時や停電時にも明かりをもたらし、地域へ安心を提供します。
それに加え、設置方位を選ばない両面受光型ライトスルー太陽光パネルと2本支柱の組合せは、デザイン性にも優れスタイリッシュな街路灯となっています。

ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」<リパーク幕張ベイタウン第2駐車場>
ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」
<リパーク幕張ベイタウン第2駐車場>

今回ご紹介するのは『三井のリパーク』の各所に採用して頂いた、ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」。「エコアヴェニューこみち」は、ラインアップの中でも、デザイン性をそのままに、基本性能と導入し易い価格を両立させた街路灯です。

ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」と防災ボックス詳細
ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」と防災ボックス詳細

防災ボックスは、防災用品(救急用品・手回し充電ライト付ラジオ・アルミブランケット・災害用トイレ)と非常用電源を2口搭載。非常時にはスマートフォンや携帯電話などの充電もすることができます。

ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」<左:リバーク横芝駅前駐車場 右:リパーク幕張ベイタウン駐車場>
ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」
<左:リバーク横芝駅前駐車場 右:リパーク幕張ベイタウン駐車場>
ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」<たまプラーザ駅前第3駐車場>
ソーラーLED街路灯「エコアヴェニューこみち(防災タイプ)」
<たまプラーザ駅前第3駐車場>

『三井のリパーク』を展開する三井不動産リアルティ株式会社は、利用者や住民が災害や停電時などにも安心できる「防災パーキング」として、これらの駐車場を位置付けています。駐車場としての使いやすさはもちろん、災害時には足止めを余儀なくされた人たちの一時避難場所を提供することでプラスアルファの役割を担い、地域社会に貢献しています。
「リパーク幕張ベイタウン駐車場」など、今夏の大型台風による被害が多大であった地域においても、問題なくその性能や役割を全うしています。

KIKUKAWAのソーラーLED街路灯は防災タイプ以外にも、屋外型AED収納ボックスを搭載した「エコアヴェニューAED」や、観光や災害時対策で光と情報を届ける充電ステーション「シティコネクト・ライトステーション」など、シーンに応じた製品を取り揃えています。また、昨今の環境に対する関心の高まりや省エネへの要求、大型の地震や台風などの災害に対する防災意識の高まりを受け、それらの要望を満たす環境製品開発にKIKUKAWAは今後とも力を入れてまいります。
ソーラーLED街路灯を始めとした環境製品に対するご相談やご要望がありましたら、ぜひお問い合わせください。

KIKUKAWAの環境製品の詳細は下記をご参照ください
https://www.citytexture.com/

2019年10月21日

メタルワークNEWS

細目地ステンレス外壁パネル

菊川では、大型金属化粧パネルの対応に加えて細目地での仕様にもお応えしています。通常15mm前後で設計する目地ですが、極力目立たないようにしたいとのご要望に、菊川は5mmまでの細目地仕様にてお応えしています。

その一例としてご紹介するのは、「KIKUKAWAグループ東京オフィス」のステンレス壁パネル。

階段室の1階から3階までの外壁を覆う約120㎡のシルキーブラスト®*仕上げを施した重厚感のある27枚の外壁パネルです。

KIKUKAWAグループ東京オフィスのステンレス壁
KIKUKAWAグループ東京オフィスのステンレス壁
4面のうち一面だけ、階段の傾斜に合わせた斜め施工となっています
4面のうち一面だけ、階段の傾斜に合わせた斜め施工となっています

最大幅1570mm、最長4950mm、重量250kgほどあるパネルを引っ掛け方式にすることで、目地幅5mmにて納めています。全体的な一体感を演出するために、扉の取っ手や鍵などの部分も、飛び出さないような納まりを採用しています。

片開きの蝶番も5mmの細目地で納めています。
片開きの蝶番も5mmの細目地で納めています。

2階と3階を結ぶ吊り階段の面のみ、階段の斜度に合わせた斜めの納まりとなっており、これにより、1階から3階までの目地は螺旋状につながっています。

2階から吹き抜けを見上げた写真。吹き抜け部の面がちょうど斜め施工の面です。
2階から吹き抜けを見上げた写真。吹き抜け部の面がちょうど斜め施工の面です。

細目地の施工は、1mmのズレも顕著にわかりやすくなるため、高い施工精度が求められます。パネルに傷がつかぬよう気を配りながら、取付位置や垂直度・平滑度などを図面通りに実現するために、菊川はノウハウや職人技を駆使して正確かつ丁寧な取付を実施しています。

2階の階段を見下ろすと、階段の傾斜とパネルの傾斜が合うことがわかります。
2階の階段を見下ろすと、階段の傾斜とパネルの傾斜が合うことがわかります。

重量のあるステンレスを細目地にて納めている現場は、他にもあります。イギリス・ロンドンの「Aga Khan Centre」では、板厚3mmのステンレスで製作した正八角形の柱型パネルを5mmの細目地で納めています。 国内では、「刀剣博物館」の手摺壁パネルを、先の現場と同様の板厚3mm、5mmの細目地仕様にて実現しています。
(「刀剣博物館」は、他にもメインとサブ・エントランスの外壁カット・パネルを納めており、それらの仕様は板厚4.0mmのステンレス、6mmの細目地となっています。)

「刀剣博物館」内の手摺。シャープな施工が刀剣のイメージを彷彿させます。
「刀剣博物館」内の手摺。シャープな施工が刀剣のイメージを彷彿させます。

菊川では、ステンレスの他にアルミ合金や銅合金でも細目地にてご対応しています。細目地仕様の意匠に関するご相談も、ぜひお気軽にご相談ください。

「KIKUKAWAグループ東京オフィス」については、こちら
https://www.kikukawa.com/product/kikukawa-tokyo-office/

KIKUKAWAの「シルキーブラスト®」仕上げについては、こちら
https://www.kikukawa.com/technology/blasting-finish-silky-blast/

「Aga Khan Centre」については、こちら
https://www.kikukawa.com/product/aga-khan-centre/

「刀剣博物館」については、こちら
https://www.kikukawa.com/product/touken-museum/

* シルキーブラスト®:表面処理法の一つ、ブラスト加工を菊川独自の技術力とノウハウによって光沢感のある化粧仕上げへと向上した仕上げ

2019年10月8日

メタルワークNEWS

黒ニッケルめっき+HL仕上げのステンレス外壁パネル

従来、黒ニッケルめっきは主に装飾用・機能用として、精密部品や小物などの小さなものに適用されます。例えば、自動車部品やカメラなどの光学機器分野、眼鏡フレームや事務用品・家電製品などの各種金具などがあります。

メタル感と敢えてムラ感を残した「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」
メタル感と敢えてムラ感を残した「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」

このような黒ニッケルめっきを、大型のめっき層を所有する協力会社と連携し、2mを超える外壁パネルに使用しました。設計者のご要望に合わせ、ステンレスの素材感を残しつつ、画一的なものではない自然な風合を両立した仕上げとして「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」を提案し採用されました。

「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」を施したステンレス外装パネル
「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」を施したステンレス外装パネル
最大サイズのパネルにも関わらずサインを備えているため点検口パネルとなっている
最大サイズのパネルにも関わらずサインを備えているため点検口パネルとなっている

今回ご紹介するのは、2019年9月にオープンする「三井ガーデンホテル銀座五丁目」の1階の外壁パネル。3㎜のステンレス板に「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」を施した最大1200㎜×2070㎜のカットパネルとなっています。粗いHLにてステンレスのメタル感とムラ感を敢えて出すことで、シックな高級感を演出しています。

仕上げ完了後にパネルを並べている様子
仕上げ完了後にパネルを並べている様子

「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」の特色を活かしつつも、全体のバランスを崩さない統一感を保つために管理しています。

KIKUKAWAはお客様のご要望に合わせて、様々な仕上げの提案をいたします。その中には、「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」のような過去に経験のない仕上げにもチャレンジし、最終的には外観と機能の両方の品質を担保した製品を納めます。

ご要望やご相談などありましたら、オーダー金属建材の会社ならではの提案や開発などの対応をしますので、ぜひご相談ください。

※KIKUKAWAは「三井ガーデンホテル日本橋プレミア」が入居する「OVOL日本橋ビル」にも参画しています。
プロダクト施工事例 – OVOL日本橋ビルのページはこちら

2019年9月24日

メタルワークNEWS

都営大江戸線飯田橋駅の「ウェブフレーム」

菊川では、さまざまなご要望に対して、設計から施工までワンストップソリューションにてお応えしています。この一貫体制は、3次元設計や複雑なデザイン・形状など、難易度や独自性・希少性の高い現場において、真価を発揮します。

その一例としてご紹介するのは、2000年に竣工し、2002年日本建築学会賞を受賞した都営大江戸線飯田橋駅内のエスカレーター部天井にある、緑色のパイプをネット状につなげた架構*「ウェブフレーム」。総長1,300m以上の鉄パイプが網目状に波打ちながら天井に沿って広がっている形状で、天井と照明の機能を持ち合わせています。

「ウェブフレーム」の設計図
「ウェブフレーム」の全体像

「ウェブフレーム」は、「青山製図専門学校」や「新水俣駅」などの設計、JIA新人賞など幾多の受賞で知られる渡辺誠先生の代表作の一つ。また、渡辺誠先生が提唱される「アルゴリズミック・デザイン」**を使い、実現した建築物の一つとしても広く知られています。

その意匠は、日々通る長い階段空間を単調ではなく楽しい空間にしたい、そして「できるだけ天井や壁を張らずに構造空間をそのまま見せる」という考えが基になっています。植物の蔦のように地上に向かう「ウェブフレーム」は、地上にある羽のような形をした換気塔と、その土台につながっています。

「ウェブフレーム」は、「アルゴリズミック・デザイン」により、自由性と規則性を両立したデザインとなっている
「ウェブフレーム」は、「アルゴリズミック・デザイン」により、自由性と規則性を両立したデザインとなっている

「ウェブフレーム」は、 B6階からB1階までエスカレーターの折返しを含めた、長辺約55m、短辺約15mの打ち放しコンクリートの空間を覆っています。

一部楕円体で押し上げられたような網目形状は、多角的なパイプ架構によって表現されており、その設計は時代に先駆けて、3次元CAD(CADCEUS)にて行われています。

「ウェブフレーム」を施工していく様子
「ウェブフレーム」を施工していく様子

「ウェブフレーム」の主な材料は、厚み2.3mmで直径76.3mmの鉄球と、厚み2.8mmで直径76.3mmの丸パイプ。双方、ウレタン樹脂の緑色蛍光塗装が施されています。

製作上の難所は、内蔵照明用の丸パイプの切り欠き、そして網目の接点部の製作でした。

丸パイプの切り欠きは、前後部署がチエを出すことで、問題点を抽出し解決しています。

網目の接点部は、鉄球をベースにさまざまな角度にパイプを全周溶接した納まりとなっています。 接点部だけで1000箇所にも及ぶため、3D-CADを用いた自動展開プログラムと特製の立体治具を製作し、組立職人約20人が協力して切り欠きと溶接作業に望んだそうです。

ジョイント部を吊りボルトやワイヤーで吊った納まり
接点部を吊りボルトやワイヤーで吊った納まり

同工事は、時間が限られている中で実施する必要がありましたが、菊川は、さまざまな条件を設計段階から考慮することで、高品質な施工を実現しています。例えば、各材の結合部には、ジョイントスリーブという部材をつけ、出入り(長さ)調整を現場で行えるシステムにしています。また、施工の順番にも配慮し、接点部を吊りボルトやワイヤーを使って位置出し・固定を行ってから、網目状に丸パイプをつなげていくことで、施工精度を確保しています。

「ウェブフレーム」は、各セクションで異なる多角体で構成されているため、各部署での管理力が求められました
「ウェブフレーム」は、各セクションで異なる多角体で構成されているため、各部署での管理力が求められました

このように、同プロジェクトは、おそらく世界初の試みであるプログラム設計への設計対応力、丸パイプに高精度な切り欠きや溶接を施す技術力、各材に対する全社的な管理能力、そして難易度の高い工事への施工対応力を合わせることで、実現した現場です。

菊川は、これからもさまざまな意匠実現にむけて、ワン・ストップでお応えできるよう真摯に取り組んでいきます。

渡辺誠先生のホームページは、こちら
https://makoto-architect.com/index_j.html

*架構:骨組みとなる部材を結びあわせて組み立てた構造物。

**アルゴリズミック・デザイン:特定のアルゴリズム(数式などのルール)に基づいて形態を生成することで、建築の形状や外観を設計していくデザイン手法

2019年9月10日

メタルワークNEWS

エントランスを飾るアルミカットパネル天井

一般的な金属製の天井パネル、とりわけ使用例の多いアルミ製カットパネルなど、1枚1枚の形状は単純です。しかし、シンプルなだけに色調や平滑度、パネル間の目地や他の製品との取合など、少しの違いや違和感、寸法では1㎜の誤差が、その最終的な品質に影響を及ぼす場合があります。
KIKUKAWAはパネルフレームや下地も含め、美観と性能を両立する品質を担保する設計、徹底した品質管理を行う製造、そして正確な取付を行う施工と、ワンストップソリューションで品質要求に応えています。

今回ご紹介するのは、千葉県成田市に2017年に竣工した「国際医療福祉大学医学部WA棟」のエントランス吹抜け部のアルミ製カットパネル天井。世界中の研究者やVIPを迎えるメインのエントランス工事ということもあり、品質要求の高いプロジェクトでした。

アルミ製カットパネル天井が格式を高めている
アルミ製カットパネル天井が格式を高めている
エントランスの外部から内部にかけてカットパネル天井が連なっている
エントランスの外部から内部にかけてカットパネル天井が連なっている

およそ600㎡の3.0㎜の天井アルミパネルは、基準1185㎜×1843㎜のカットパネル。5列の天井ラインの間には、300㎜の天井スリットを設けています。パネル同士の目地は15㎜の空目地で、白と黒のコントラストが格調の高さを演出しています。

アルミパネル天井の実物大モックアップを吊るして検査する様子
アルミパネル天井の実物大モックアップを吊るして検査する様子
アルミパネル天井の実物大モックアップの目線を変え目地を確認する様子
アルミパネル天井の実物大モックアップの目線を変え目地を確認する様子

最終的には人の目による検査がより確実に品質を保証します。見上げた様子やより水平に近い位置など、目線を変えて確認しています。また、2枚パネルを組み合わせ、目地の確認も行っています。

アルミパネル天井の色調検査の様子(右上-膜厚、左下-色差、右下-光沢)
アルミパネル天井の色調検査の様子(右上-膜厚、左下-色差、右下-光沢)

もちろん、平滑度や色調(膜厚・色差・光沢)など、数値的なデータによる検査も徹底しています。本プロジェクトの天井パネルは、5分艶のアクリル樹脂焼付塗装にて、少しグレーの入った白色で仕上げています。

シンプルなパネル工事においては、当たり前の品質要求に加えて、お客様のご要望はその時々で様々です。KIKUKAWAはその要望に常に真摯に取り組んでまいります。

2019年8月22日

メタルワークNEWS

金属メッシュや金網の加工による特注内外装金属工事

KIKUKAWAでは、メッシュや金網を使った金属工事のご提案も承っています。今回ご紹介するのは、メッシュの中でも特殊な例で、網目を変えることでグラデーションを演出するメッシュ壁と、プレス加工と組み合わせることで完成するプレス・メッシュです。

メッシュは、金属ならではの堅牢性やシャープな印象と、透過性を確保できるため、解放感のある壁や装飾品などに採用されることが多くあります。

一般的に金属メッシュというと金属の棒線を織りこんだ製品を指しますが、メッシュもジョイント部の納め方や織材、開き目などによって、種類がたくさんあります。例えば、ジョイント部の納め方は、溶接や圧着、織物のように棒材を織り込む場合があり、織り方も平織(ひらおり)・綾織(あやおり)・クリンプ網など様々です。織材もステンレス・アルミ・真鍮などが考えられます。

通常メッシュが採用された場合、一種類のパターンを使用することが一般的ですが、例えばKIKUKAWAグループ東京オフィスの内・外・吹抜け部を含む壁一面を包むメッシュの壁のように、網目を途中で変化させることで、グラデーションを演出することもできます。

KIKUKAWAグループ東京オフィスの外装メッシュ
KIKUKAWAグループ東京オフィスの外装メッシュ
KIKUKAWAグループ東京オフィスの内装メッシュ
KIKUKAWAグループ東京オフィスの内装メッシュ

このメッシュ壁のジョイント部には、ばらつき防止の結束があり、上部では引っ掛け、下部にはテンションをかける納め方を採用し、触れても揺れを抑える対策をしています。

網目の開き目を使って、KIKUKAWAではサンプルを飾っています。
網目の開き目を使って、KIKUKAWAではサンプルを飾っています。

上記メッシュは、開き目が大きいものであるため解放感のある、シンプルで印象的な空間を演出していますが、開き目が細かいメッシュの場合、その高級感や光沢感から装飾品やアクセントとして使用されることが多くあります。

細やかな開き目のメッシュは、そのままでもお使いいただけますが、金型やエンボス加工などの凹凸を施すこともできます。凹凸を施したメッシュ(別名プレス・メッシュ)は、材質やプレス方法などを使い分けることで、さまざまな意匠を実現することができます。

メッシュに凹凸があることで、光や背景による印象も大きな違いを生み出します。金属でやわらかい質感が作り出せます。
プレス・メッシュ、波型。メッシュに凹凸があることで、光や背景による印象も大きな違いを生み出します。金属でやわらかい質感が作り出せます。
同じパターンでも、背景色を変えることで印象が変わります。
プレス・メッシュ、波型。 同じパターンでも、背景色を変えることで印象が変わります。
瓦のようなはっきりとした凹凸がついたプレスメッシュ、その名も「キクカワ」
瓦のようなはっきりとした凹凸がついたプレスメッシュ、その名も「キクカワ」
プレスするパターンや深さによって、波型・丸・瓦など、凹凸がはっきりとしたものから緩やかなものまで様々です。
プレス・メッシュ、丸型。 プレスするパターンや深さによって、波型・丸・瓦など、凹凸がはっきりとしたものから緩やかなものまで様々です。

メッシュは、アクリルやガラス・木とのコラボレーションなど、さまざまな可能性を秘めた建材です。製作可否なども含めて、お気軽にご相談ください。

2019年7月30日

メタルワークNEWS

WING付きのアルミ製大型外装パネル

KIKUKAWAの得意とする金属製パネルに、プラスアルファのメタル製品を組み込むことで、お客様の要望する新しいデザインパネルを実現することができます。

今回ご紹介するのは、巣鴨信用金庫が2018年11月に新築・移転した戸田支店の外装パネル。高さ方向1枚物の大型のアルミパネルに、ランダムな角度のついたWINGと呼ばれる、ステンレス製の受けとアクリル板で構成した製品が一体となった、特徴的なデザインのファサードとなっています。

大型のアルミ外装パネルからWINGがランダムに配置されている
大型のアルミ外装パネルからWINGがランダムに配置されている
WINGの受け部の色鮮やかなプレートがアクリル板を透過している
WINGの受け部の色鮮やかなプレートがアクリル板を透過している

3.0㎜のアルミ外装パネルは、W1125㎜×H5865㎜のカットパネル。全艶白のフッ素樹脂焼付塗装の上に、光を当てることで化学反応を促進させ浄化機能を持たせる光触媒コーティングを施しています。

ステンレスで製作したWING受けとアクリル板を組み込んだ完成形
ステンレスで製作したWING受けとアクリル板を組み込んだ完成形
WING受け部のカラフルな小口プレート
WING受け部のカラフルな小口プレート

幅522㎜、高さ360㎜の総数173個のWINGは、左右に15度から60度の8種類の角度に振れています。受け部はステンレス製で、その受けと透明アクリル板の間に24種類のカラープレートを挟むことで、WINGの先端に色を表現しています。
(アクリル板は施工会社から支給して頂き、当社にてWINGとして組み立てています。)

約6mの大型アルミ外装パネルの施工の様子
約6mの大型アルミ外装パネルの施工の様子

KIKUKAWAは施工会社と協議のうえ、そのプロジェクトにあった最適な施工方法を提案・計画します。本プロジェクトでは、ラフタークレーンにて屋上に揚重したのち、上から荷降ろししながら取り付けしました。

お客様の様々なアイデアを実現する製品づくりを、KIKUKAWAは今後も続けてまいりますので、金属にての表現やデザインにてお困りのことなどがありましたら、一度ご相談ください。

※独特なファサードを演出する「巣鴨信用金庫」の他支店にもKIKUKAWAは参画しています。
プロダクト施工事例 –「巣鴨信用金庫 常盤台支店」はこちら
プロダクト施工事例 –「巣鴨信用金庫 志村支店」はこちら

2019年7月18日

メタルワークNEWS

吊り構造のスケルトン階段

菊川では、今までにない構造の階段意匠も、構法や製作方法・部材の選定を行うことで、デザイナーのこだわりを実現します。

透明感のある洗練された空間に寄与し、階段をのぼること自体が楽しみになるスケルトン階段。 どのように支えられているか一目ではわからない構造の階段を2種、ご紹介します。

パレスサイドビルディング、竣工当時の「夢の階段」
パレスサイドビルディング、竣工当時の「夢の階段」

まずご紹介するのは、竹橋にある「パレスサイドビルディング」の1階の中央廊下と地下1階コンコースの吹き抜けを結ぶ「夢の階段」。ネット状に編み込んだ直径6.0mmのステンレス丸棒とHL仕上を施した直径60mmのステンレス丸パイプの手摺が、キャストのアルミ階段板を吊っています。

「夢の階段」の手摺部分。ササラは、ステンレスの丸棒を編み込んであるネット状になっている。
「夢の階段」の手摺部分。ササラは、ステンレスの丸棒を編み込んだネット状になっている。
1階から見下ろした「夢の階段」。ササラがネット上であるため、B1Fの様子も見える。
1階から見下ろした「夢の階段」。ササラがネット状であるため、B1Fの様子もうかがえます。

この特殊な構造により、時代を先駆けたデザインのスケルトン階段が実現しました。当時、構造的に前例のない構法を実現化したことから、「夢の階段」と呼ばれるようになったそうです。

「パレスサイドビルディング」は建物自体の建築的評価も高く、竣工以来、第9回建築業協会(BCS)賞、DOCOMOMO日本支部・日本建築学会主催のモダニズム(近代主義)建築20選など、数多くの賞を受賞しています。

1967年に竣工した同現場ですが、現在の階段はつまずき防止のために手摺が取り付けられています。

「夢の階段」、現在の様子。
「夢の階段」、現在の様子。

次にご紹介するのは、KIKUKAWA東京オフィスの2階から3階を結ぶ階段。

菊川グループの東京オフィスの階段。
菊川グループの東京オフィスの階段。

梁から取り付けた直径216mmのPHL仕上のステンレス丸パイプ手摺から、交差するようにランダムに配置された直径10mmのPHL仕上げのステンレス丸棒吊材がガラス階段板を支えています。

ランダムに配置された吊材が美しい透明感のある階段。
踊り場からは、ランダムに配置された吊材がよく見えます。

2階から伸びていく大型丸パイプがL字に曲がっている箇所は、へら絞りで接合部材を製作し溶接することで実現しました。

L字型になっている2階部分の手摺。
L字型になっている2階部分。

吊り構造の階段は、工場製作と現場施工の区分けや事前計画がデザイン実現の鍵を握っています。菊川は設計から施工まで一貫して請け負う体制によって、同構造の形状をつくり上げました。

踊り場から見下ろした階段。ガラス階段板と手摺の構造が透明感のある空間に寄与している。
踊り場から見下ろした階段。ガラス階段板と手摺の構造が透明感のある空間に寄与している。

このようにKIKUKAWAは特殊構造の金属製品や階段にも、これまでのノウハウや技術力、そして全社のチエを結集して解決策を提示する「ワン・ストップ・ソリューション」にてお応えしています。

実現が難しいと思われるデザインも、ぜひお気軽にご相談ください。

「パレスサイドビル」については、こちら
http://www.mai-b.co.jp/

KIKUKAWAの東京オフィスについては、こちら
https://www.kikukawa.com/product/kikukawa-tokyo-office/

*KIKUKAWAの東京オフィスは、当社の技術力が随所に見られる建物で、メタルワーク・ミュージアムの機能も兼ね備えています。5mm目地で納めているビーズブラスト仕上げのステンレス外壁、板厚6mmの四角パンチングのアルミフェンス、アルミ・エキスパンドメタルのファサードなど、KIKUKAWAならではの素材や技術力を間近でご覧いただくことが出来ます。

2019年7月9日

メタルワークNEWS

ハードPHL+アルマイト仕上げの外装アルミパネル

従来、アルミ製品にアルマイト(陽極酸化被膜)を施す場合、被膜の密着を良くするための前処理として、エッチング液による溶解で脱脂処理を行います。このため、アルマイトはアルミの素材感を表現できる被膜処理にも関わらず、 化粧研磨が目立たなくなってしまうため、この2つの組み合わせは不向きとされてきました 。
KIKUKAWAでは、長年培ったアルマイト製品に対する色合わせ技術に代表されるノウハウを活かし、諸問題を解決することで、「ハードPHL(バイブレーション)+陽極酸化複合被膜」仕上げを開発。シルバー色を始め、シャンパンゴールド・ブラウン・ブラックをラインアップしています。

ハードPHL+アルマイトシルバー(D-PHL-E1)
ハードPHL+アルマイトシルバー(D-PHL-E1)

今回ご紹介するのは、3㎜のアルミ板に「ハードPHL+アルマイト+艶消し電着クリアー」を施した外装カットパネル。二次電解着色のみのマットな均一感と違い、ハードPHLの研磨目があることで落ち着きのあるシックさを演出し、そこに陽があたると、ステンレスとは違った淡い煌めきを演出します。

ハードPHL+アルマイト」を施した外装アルミパネル
ハードPHL+アルマイト」を施した外装アルミパネル
「ハードPHL+アルマイト」を施したが色ムラもなく品質が確保されている
「ハードPHL+アルマイト」を施したが色ムラもなく品質が確保されている

フロントの外装パネルは、縦長パネルW525~625㎜×H2400㎜~3085㎜と横長パネルW1435~2280㎜×H845㎜~1415㎜で構成。15㎜の目地をきれいに通した、すっきりとした納まりとなっています。

木目調の粘着剤付き不燃認定化粧フィルム貼りのアルミパネル外壁
木目調の粘着剤付き不燃認定化粧フィルム貼りのアルミパネル外壁

同プロジェクトのエントランスでは、木目調の粘着剤付き不燃認定化粧フィルム貼りのアルミパネルも施工。全体でW5855㎜×H3000㎜の外壁パネルにより、建物のサイン的役割を担っています。

 左-ハードPHL+シャンパンゴールドアルマイト 中-ハードPHL+ブラックアルマイト 右-ハードHL+シルバーアルマイト
左-ハードPHL+シャンパンゴールドアルマイト 中-ハードPHL+ブラックアルマイト
右-ハードHL+シルバーアルマイト

「ハードPHL(バイブレーション)+陽極酸化複合被膜」以外にも、ハードHLやKIKUKAWAオリジナルの仕上げの上にアルマイトを施したものなどをラインアップ。それ以外にもご要望などありましたら、オーダー金属建材の会社ならではの提案や開発などの対応をしますので、ぜひご相談ください。

KIKUKAWAの金属仕上ラインアップ – アルミニウムはこちら

2019年6月25日

メタルワークNEWS

「水面」風ステンレス鏡面エンボスパネル

菊川では、意匠に適した建材の製作方法を開発することで、さまざまなご要望にお答えしています。

近年、天井材や壁材・インテリア製品用として話題を集めるステンレスの鏡面にエンボスを施したような「水面」風意匠建材。菊川では、鏡面の表面に傷をつけること無く、意図した箇所に自在に凹凸を施す製作方法を確立しました。

施行されたステンレス鏡面エンボス天井パネル

施工された3枚のステンレス鏡面エンボス天井パネル

写真の右上に、ステンレスの鏡面にエンボス加工を施した天井パネルが3枚施行されている。

この写真の右上に、先程の天井があります。高級なホテル・ロビーの空間づくりに寄与しています。

今回ご紹介するステンレスの鏡面にエンボス加工を施した、水面に波紋が広がるような優美な意匠材。デザイナーの要望通りのパネルを製作するために、波形状のデータを元に加工実験を繰り返し行うことで一見ランダムな凹凸を実現しました。

デザイン天井となる板厚1mmのステンレスは、計3枚のW900mm×H1639mmの曲げ板パネルで構成されています。

鏡面仕上げは、その映り込みから曇りや歪み・小さな傷などが目立ちやすく、高品質な鏡面仕上げであればあるほど、その後の加工難易度が上がります。

エンボス加工テストピース。左から凹凸加工可否の精査、凹凸度合いの精査、大板でのテスト写真。

エンボス加工テストピース。左から凹凸加工可否の精査、凹凸度合いの精査、大板でのテスト写真。

そこで菊川は、お客様のデザイン形状をデータ化、それに基づいた型を製作し、板材と同時にロール加工を行いました。こうすることで、希望に即した凹凸仕上げ建材を製作する方法を編み出しました。

ハンマートーンのようなエンボス加工を施したステンレスの板サンプル。

ハンマートーンのようなエンボス加工を施したステンレスの板サンプル。

このように、菊川ではこれまでに挑戦したことのない意匠建材も、3Dデータなどの最新技術とロール加工といった職人技を高次元で融合することで、製作方法を確立し実現しています。

異なる現場では、ハンマートーンのようなエンボス加工の実現例もあります。

ハンマートーンのようなエンボス加工を施したステンレスパネルのオブジェ。

ハンマートーンのようなエンボス加工を施したステンレスパネルのオブジェ。

凹凸箇所や深さ・形状、他仕上げや金属加工との融合に関しても、お気軽にご相談ください。

ステンレス鏡面エンボスパネルがあるOVOL日本橋ビルについては、こちら

菊川の他ステンレス鏡面仕上げの施工事例を見るには、こちら

2019年6月11日

メタルワークNEWS

竹風塗装による金属ルーバー

KIKUKAWAが提供している各種の金属仕上サンプル帳では、特殊な塗装技術による様々な風合を再現したサンプルを提示しています。石目風・鋳肌風・ブロンズ風・緑青風・錆風・コンクリート風などを例として、金属工事の可能性を高めています。

今回ご紹介するのは、東京丸の内の高級鉄板焼レストランの入口に和を沿える、竹風塗装を施した金属天井ルーバー。アクリル系の塗料に、ランダムな黒斑点をまぶすことで竹の風合を演出しています。

竹風塗装を施した天井ルーバ

金属建材とは分からない竹風塗装を施した天井ルーバー

節も再現した竹風塗装を施した金属天井ルーバー

節も再現した竹風塗装を施した金属天井ルーバー

150㎜ピッチの竹風天井ルーバーは、スチールの丸パイプφ21.7㎜を加工して製作。壁とのジョイント部は、ビスなどの突起物が出ないよう工夫しています。

竹風ルーバーの塗装仕上がりを決定見本と比較して確認

竹風ルーバーの塗装仕上がりを決定見本と比較して確認

受けプレートなども同じ竹風塗装を施している

受けプレートなども同じ竹風塗装を施している

お客さまから提示された錆竹(さびたけ)と呼ばれる、立ち枯れて表面に錆色の斑点を生じた竹に合わせて、色見本を製作しました。その色味と斑点の具合の組合せを決定するにあたり、何度か試行錯誤を繰り返し、色サンプルは数種類に及びました。

治具に合わせて竹の節を模したリングを溶接している様子

治具に合わせて竹の節を模したリングを溶接している様子

φ25.7㎜の竹の節は、2枚の2.3㎜のプレートを治具に合わせて平行に溶接。2パターンにデザインされたピッチで製作しています。

近年の意匠は、木などの自然な暖かみのある建材を好む傾向がありますが、強度などの性能面やコストなどで制約がある場合があります。そのような中、加工性に優れ、取合を含めた納まりの自由度が高いオーダーの金属建材は、特殊塗装により様々な風合を再現する仕上げと組み合わせることで、それら他材に代替することができます。
また、2019年1月にはKIKUKAWAの工場内にある塗装工場の増設・強化を実施し、お客様の要望に今まで以上に応える特殊塗装の体制を整えています。
金属なら実現可能なデザインもありますので、お困りのことがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

お問い合わせはこちら

ニュースリリース – 塗装工場設備を増設・強化、仕事始めに起動式はこちら
KIKUKAWAの金属仕上ラインアップはこちら

2019年5月28日

メタルワークNEWS

大型ブロンズ槌目オブジェ

KIKUKAWAでは、パネルから小さなオブジェまで、さまざまな槌目を施した金属製品のニーズに対応しています。

様々な材質にさまざまな槌目を施した各種サンプルが並ぶ菊川の自社千葉工場内の一角

様々な材質にさまざまな槌目を施した各種サンプルが並ぶ菊川の自社千葉工場内の一角

例えば職人の手業が生み出す味わい深さが求められる内装金属工事の要望にも、デザイン実現力や品質管理力を駆使して設計から施工までワンストップでお応えしています。

その一例が、某店舗内にそびえ立つ筒型のオブジェ。日本ならではの季節感や自然を反映した意匠は、水面に舞い踊る桜や桜並木の景色を思い起こさせ、不完全の美や不規則性といった和の美意識を感じさせます。

筒型のオブジェのモックアップ。表面は槌目加工が施され、花びら型のオブジェが散りばめられている

筒型のオブジェのモックアップ。表面は槌目加工が施され、花びら型のオブジェが散りばめられている

オブジェは、直径4000mm、高さ17,000mmもあり、表面のパネルには一面、大小2種の槌目加工が施されています。筒状パネルの周りには、2100枚もの桜の花びら型のオブジェが散りばめられています。

槌目パネルは、100枚以上の板厚0.6mm、高さ2000mm×幅1000mmの銅板パネルに槌目加工とワックスをかけて光沢を出したもので、銅板ならではの淡い赤みを帯びた高級感のある仕上げです。

大小二種の槌目加工が施されたサンプル

大小二種の槌目加工が施されたサンプル

槌目は、大きいもので直径約50mm、小さいものが直径約15mmあり、それらの槌模様を打ち出した自社開発の金槌はそれぞれ直径80mm、30mmあります。

槌目は、その深さ・サイズ・模様によって、多種多様な模様を実現できます。これらの模様は、道具の金槌の種類や突先形状、職人の力加減や作業環境といった要因に左右されるため、模様によっては職人のノウハウや力量が顕著に現れます。

菊川では、これまでの槌目製品製作経験をノウハウとして蓄積してきたことで、職人の手業が生み出す不均一さが求められるプロジェクトの品質管理も担うことが出来ます。

筒型を取り囲む、総計2100枚の桜の花びら・花弁形状のオブジェの種類は、寸法や形状の違いで21種にも上ります。

桜の花びら型のオブジェのサンプル

桜の花弁型のオブジェのサンプル

桜の花びらの槌目サンプル

桜の花びらの槌目サンプル

花びら型のオブジェもパネルも、現場での施工性を検討した上での設計がなされています。特にジョイント部は、精度が求められるため、取り付け説明書を作成し管理を徹底しました。図面通りに納める施工力も最終製品の美しさに寄与しています。

R形状の槌目加工を施したサンプル。後ろに歩いている人の大きさから、その寸法が伺える

R形状の槌目加工を施したサンプル。後ろに歩いている人の大きさから、その寸法が伺える

菊川では、このようにパネルからオブジェまで、さまざまな形状の槌目加工へのニーズにお答えしています。一般的に槌目と評される模様はもちろん、特殊形状(異型)の槌目模様への対応も可能です。ぜひ一度、ご相談ください。

KIKUKAWAのテクノロジー:槌目仕上げ(ハンマートーン)については、こちら
https://www.kikukawa.com/technology/tsuchime-hammertone-finish/

KIKUKAWAの槌目サンプル帳は、こちら
https://www.kikukawa.com/metal-sample-catalog/

お問い合わせは、こちら
https://secure-link.jp/wf/?c=wf30975898

2019年5月14日

メタルワークNEWS 改修工事

エキスパンドメタル・ファサード

KIKUKAWAはデザインファサードとして「エキスパンドメタル」を提案しています。
「エキスパンドメタル」は、刻み幅と呼称する網目と網目の間を広くすることで、開放感と適度な遮断性を両立。軽やかでシャープなデザイン性と日差しや視線を遮る性能を有しています。また、起伏のある立体感は、角度や時間帯により表情が異なり、奥行きを感じさせます。

これらの内『KCT01:エキスパンドメタル』として、アルミ製のエキスパンドメタルのパターン、標準寸法、取付工法を規格化し、4種類をラインアップ。従来のオーダー製品製作のノウハウや実績を集約し、機能性や意匠性・施工性を確保し標準化することで、検討時間、製作期間やコストを抑えたセミ・オーダー化した製品として販売しています。

今回は『KCT01:エキスパンドメタル』を採用した、広島県と福島県の施工事例2件を紹介します。

エキスパンドメタルをファサードに採用した広島の美容院

エキスパンドメタルをファサードに採用した広島の美容院

1件目は広島県の美容院のファサード改修工事。採用されたエキスパンドメタルは、メッシュピッチが203㎜、刻み幅が30㎜(品番:CTKEX-D203)で、白色の塗装を施しています。計54枚のパネルは基本幅985㎜、D型の開口が縦長となる横使い(H)で取り付けています。

エキスパンドメタルはファサードの改修にも適している。

エキスパンドメタルはファサードの改修にも適している。

立体感のある開口の大きなエキスパンドメタル。ファスニングシステムも簡潔に設計されている。

立体感のある開口の大きなエキスパンドメタル。ファスニングシステムも簡潔に設計されている。

KCT01は、施工性を大幅に向上させたファスニングシステムを開発したことにより、営業を継続しながらの改修工事にも適したものとなっています。

エキスパンドメタルを目隠しスクリーンとして採用した福島の電子工場

エキスパンドメタルを目隠しスクリーンとして採用した福島の電子工場

エキスパンドメタルをピッチで取り付けたデザインとなっている。

エキスパンドメタルをピッチで取り付けたデザインとなっている。

2件目は福島県の電子工場新棟の新築工事。採用されたエキスパンドメタルは、メッシュピッチが99㎜、刻み幅が22㎜(品番:CTKEX-D99)で、こちらも白色の塗装を施しています。計49枚のエキスパンドメタルは基準W990㎜×H3000㎜、D型の開口が横長となる縦使い(V)で、幅の倍数の1830㎜ピッチで取り付けています。

回廊側からみたエキスパンドメタル・スクリーン。目隠しと透過性を両立している。

回廊側からみたエキスパンドメタル・スクリーン。目隠しと透過性を両立している。

『KCT01:エキスパンドメタル』の詳細は下記をご参照ください
https://www.citytexture.com/kenzai-pro/expanded-metal/

KCT01の基本販売形態は、パネルに取付ファスナーをセットした材料売り。今回のように少量から全国各地どの物件にでも対応することができます。
セミオーダー品以外でも、刻み幅にパンチングを施した『ラタン』をラインアップするなど、意匠建材としてエキスパンドメタルを利用する技術がKIKUKAWAには数多くあります。
エキスパンドメタル採用をご検討の際には、ぜひ一度ご相談ください。

KIKUKAWAのテクノロジー – エキスパンドメタル・ルーバーはこちら

2019年4月23日

メタルワークNEWS 改修工事

ショールーム「Studio K+」を司る銅門

菊川では、デザイナーの意匠を実現するために最新技術を含めた様々な技術検討や技術開発に加えて、これまで蓄積してきたノウハウや職人技を、高次元で融合しモノづくりを行っています。

今回ご紹介するのは、2019年4月10日にオープンした菊川のショールーム「Studio K+」を司る「銅門(あかがねもん)」。

「Studio K+」の入口にある銅門(あかがねもん)

「Studio K+」の入口にある銅門(あかがねもん)

高さ2063mm、幅1608mmの両開きガラス扉には、直径1400mmの着色されたお椀型のアルミ金物が固定されており、中心には、丹銅の丸棒を20本組み合わせて製作した、長さ450mmの2本のハンドルが取り付けられています。

扉の木枠には、235個の直径10mmの銅の丸棒が埋め込まれており、散りばめられた銅の数は左下から右上に向かって、少しずつ減少していきます。

お椀型のアルミ金物の製作方法は、まず金型不要な成形加工技術「インクリメンタルフォーミング」で成形し、3次元のレーザー切断で立体的な形状を切り出しています。インクリメンタルフォーミングを使うことで、従来の成形法より短期間で製作を可能にしました。また3次元のレーザー切断を行うことで、切断による歪みを最小限にし、扉が閉まった状態でもピッタリと断面が合う高品質な切断面を実現しています。

3次元のレーザー切断を施したお椀型のアルミ材。切断面がピッタリ合う。

3次元のレーザー切断を施したお椀型のアルミ材。切断面がピッタリ合う。

アルミ金物の風合いは、意匠に忠実な独特の風合いを実現するために、今回初めて活用した「アルミ硫化着色工法」を使用しています。通常は銅合金にしか施すことができない硫化イブシ*仕上げですが、この特殊な工法を使うことで実現しています。

あえてアルミ材を使用した背景には、アルミ材の軽さがあり、扉の使用者が開閉しやすいようにという配慮がありました。

硫化イブシ仕上げを施したお椀型のアルミ材

硫化イブシ仕上げを施したお椀型のアルミ材

ツイスト・ハンドルは、複数の丸棒をあわせ同時にひねり加工を加え、その後、直角に曲げることで製作しました。ひねり加工(別名ツイスト加工)は、ツイストを加える箇所の特定が難しく、今回は複数部材に同程度ひねり加工を加えるという更に難易度の高い加工でした。

ツイスト加工を施した取手2本

ツイスト加工を施した取手2本

「Studio K+」入口の意匠図

「Studio K+」入口の意匠図

このように、菊川は難しい意匠も実現方法を求め、昔ながらの工法の見直しや最新技術の活用を含めて、様々な検討を行い製品実現をしています。

 

扉について、そして「Studio K+」のご来場についても、お気軽に下記よりご相談ください。
https://www.kikukawa.com/contact/mailform/

「Studio K+」については、こちら
https://www.kikukawa.com/topics-release-sample-showroom-studio-k-plus-opens/

「インクリメンタルフォーミング」については、こちら
https://www.kikukawa.com/technology/incremental-forming/

「硫化イブシ」については、こちら
https://www.kikukawa.com/technology/ryuukaibushishiage/

 

*硫化イブシ仕上げとは、銅合金が経年変化によって帯びる味わい深い茶色を人工的に再現する工法です。銅の酸化現象に基づいた伝統的な仕上げ工法であるため、これまでは銅合金にしか施すことが出来ないとされていました。

2019年4月9日

メタルワークNEWS

ステンレス鏡面リボンパネル

高級感を演出するステンレス鏡面パネルの場合、その表面はひずみの無いものにしなければならず、ゆがみのない映像を映し出すことが要求されます。その要求は、製品サイズや形状に関係なく満たす必要があり、それに応えるノウハウと技術がKIKUKAWAにはあります。

今回ご紹介するのは、資生堂の子会社が展開するスキンケアブランド「ザ・ギンザ」が、2018年11月に銀座の地にオープンした日本初の旗艦店「THE GINZA COSMETICS GINZA」の階段ボーダーパネル。照明BOXをカバーするパネルは、踊り場を中心とした螺旋の壁に沿って、リボン形状に展開しています。
曲面が斜めにせり上がる三次元的な形状にも関わらず、高級ステンレス鏡面パネルとしての品質を保っています。

踊り場の曲面壁に沿って斜めにせり上がるステンレス鏡面リボンパネル

踊り場の曲面壁に沿って斜めにせり上がるステンレス鏡面リボンパネル

上階(2F)から撮影されたステンレス鏡面リボンパネル

上階(2F)から撮影されたステンレス鏡面リボンパネル

3.0㎜のステンレス鏡面リボンパネルは、高さ420㎜のカットパネル。小口の3㎜部分も磨いています。1FL当たり3~4枚で構成しているパネルのジョイントは、突き付けとなっていて、精度の良い施工によりシームレスに準じた目立たないものとなっています。

ステンレス鏡面の吊り天井パネルは映像に乱れがない

ステンレス鏡面の吊り天井パネルは映像に乱れがない

「THE GINZA COSMETICS GINZA」地下2Fにあるイベントスペースでは、鏡面パネルの吊り天井を納めています。3068㎜×5441㎜の吊り天井は、SUS3.0㎜のカットパネル仕様で、ハニカムを裏打ちして平滑度を担保。中央部の3枚の1381㎜×1768㎜のパネルも含めて、こちらも現場突き付けジョイントとすることで、一体感を出しています。

R加工したステンレス鏡面リボンパネルの映像を確認している様子

R加工したステンレス鏡面リボンパネルの映像を確認している様子

ステンレス鏡面天井パネルの映像を確認している様子

ステンレス鏡面天井パネルの映像を確認している様子

鏡面パネルにおける品質を保つために、KIKUKAWAでは徹底した品質管理を行っています。

平の鏡面パネルは勿論のこと、今回のような三次元的な曲線などの複雑なデザインにおいても、お客様の要求に応える製品づくりを、KIKUKAWAは今後も続けてまいります。

※同じく銀座に立地する資生堂の総合美容施設「SHISEIDO THE STORE」にもKIKUKAWAは携わっています。
プロダクト施工事例 – SHISEIDO THE STOREはこちら

2019年3月26日

メタルワークNEWS

空間意匠を支える鉄骨階段と手摺

オーダーメイドの金属建材を手がける菊川では、お客様のご要望を実現するために、美観・機能性やQCD(品質・コスト・工期)をふまえた設計・製作・施工を行っています。それは、空間意匠を実現するための製品製作の検討はもちろん、他社や他素材との融合も踏まえたものであり、それぞれの特徴を活かす製品製作を行うことで、こだわりの実現を包括的にサポートします。

今回ご紹介するのは、長谷工コーポレーション*創業80周年の記念事業の一環として建設された集合住宅分野における研究・技術開発の拠点「長谷工テクニカルセンター」で、菊川は透明感あふれる空間を支える鉄骨階段と外構ガラス手摺・ササラカバー工事に参画しています。同センターは、「本館」、「住宅実験棟」、「多目的実験棟」の3棟によって、構成されています。「本館」2階には、マンションの歴史や技術に関する情報発信拠点「長谷工マンションミュージアム」が設けられています。

「長谷工テクニカルセンター」の西面。写真の左部に今回ご紹介する階段が位置しています。

「長谷工テクニカルセンター」の西面。写真の左部に今回ご紹介する階段が位置しています。

まずご紹介するスチールのL字型鉄骨階段は、「マンションのことなら、なんでもわかる『長谷工マンションミュージアム』」のメインエントランス付近に位置しています。

エントランスホール吹抜け部にある階段。

エントランスホール吹抜け部にある階段。

L字型階段の踊り場を曲がると見える光景。

L字型階段の踊り場を曲がると見える光景。

ガラスの外装に包まれた同施設は、透明感と開放感にあふれています。それに寄与する階段は、スチールの踏み板を木で包み込んだもので、ガラス手摺はDPGによって支えられている構造です。

階段を横から見た写真。ササラの形状がよくわかります。

階段を横から見た写真。ササラの形状がよくわかります。

長手が7730mm、短手が4730mm、高さ5300mmもある階段を支えるのは菊川の鉄骨階段で、その構成はL字の曲がり角に位置する踊り場の下にある2本の支柱と、そこから1・2階に伸びる角棒状のササラです。当初1本で計画されていたササラは、揺れを考慮して2本となっています。機能性を確保しつつ、空間意匠を損なわぬよう、2本のササラは階段の中心近くに等間隔で設置してあり、支柱はデザイン性を重視して、踊り場の対角線上にあります。裏板を使わぬ構造が、階段の機能性と美観を支えています。

階段を裏から見ると、裏板が無いことと、支柱が斜めに位置していることがわかります。

階段を裏から見ると、裏板が無いことと、支柱が斜めに位置していることがわかります。

もう一つの参画工事である外構ガラス手摺・ササラカバーは、本館と他2棟をつなぐ、木道の縁を彩るガラスの手摺で、木道外にあるビオトープ***を確保する役割も兼ねています。こちらのササラカバーは、外部設置条件を踏まえ採用されたステンレス製です。

広場の木道とガラスの手摺。

広場の木道とガラスの手摺。

人の目や手に触れる全長72437mmあるカバーは1.5mmのHL仕上げが採用されており、ガラス受けにはめっき加工を施すことで、母材の機能性を高めています。

この広場も開放感にあふれています。

この広場も開放感にあふれています。

このように、菊川では、お客様のご要望や必要事項に応じて、求められる美観や機能性を確保する製品製作を行っています。金属工事だけでなく他の素材との組み合わせを考え、それぞれの特徴を活かす製品製作を行うことで、お客様のこだわりを実現します。

*長谷工コーポレーションについては、こちら
https://www.haseko.co.jp/hc/

**長谷工テクニカルセンターについては、こちら
https://www.haseko.co.jp/htc/

***ビオトープ:本来その地域に住む生物が生息できるようにした空間

2019年3月12日

メタルワークNEWS

外装文字パネル

オーダー金属建材メーカーとしてKIKUKAWAは、一見サイン工事のようなパネル工事やモニュメント工事にも対応します。

今回ご紹介するのは、保育園の外壁に、全部で51のひらがな文字をツリー状に配置した外装文字パネル。1文字あたりの寸法がおよそ400㎜角のひらがなは、3㎜のステンレス板をレーザーカットすることで切り抜きました。その外装文字は、高さ50㎜・100㎜・200㎜の3種類で壁側のベース部分と先端部分とで二重になっていて、そのことで木立らしい立体感を出しています。

ツリー状にひらがなを配置した外装文字パネル

ツリー状にひらがなを配置した外装文字パネル

外装文字パネルは3種類の高さを使い分けている

外装文字パネルは3種類の高さを使い分けている

ベース文字と影とのコントラストや、2つの文字の高さを変えて重ねるなどしているため、味わい深いデザインとなっています。

外装文字パネルのコネクト部も丁寧に仕上げている

外装文字パネルのコネクト部も丁寧に仕上げている

外装文字パネルの支持材は、必要な強度と見た目がきれいである必要がありました。その両方を満たした上で、組立しやすい機構の設計がなされています。

色サンプル製作も含め自社塗装工場にて仕上げている

色サンプル製作も含め自社塗装工場にて仕上げている

外装文字パネルは、ほぼ全ての文字の色が違う47色。KIKUKAWAの塗装工場*で一貫して管理及び検査することで、要求通りの製品を納めることができました。

今回のプロジェクトのようなものに限らず、金属にての表現やデザインにてお困りのことなどがありましたら、一度ご相談ください。

*KIKUKAWAの塗装工場は2019年1月にはアルミ用下処理施設も増設し、より様々な要望に応えられる体制となっています。
ニュースリリース – 塗装工場設備を増設・強化はこちら

2019年2月26日

メタルワークNEWS

つなぎ目のない大型R形状モニュメント

菊川では、つなぎ目のない大型R形状のモニュメント製作も、オーダー金属建材で培ってきたノウハウと職人技を駆使して、設計から施工まで承っています。

モニュメント製品は、一般的に少量で意匠性が高く、特殊形状である場合が多いため、デザインの自由度も加工性も高い金属に委託される場合が多くあります。中でも、大型や複雑形状である、あるいは設置場所が屋外や沿岸部など特殊である場合、設計段階から条件出しや製作・施工方法を検討する必要があります。

菊川では、オーダー金属建材で培ったノウハウや対応力を駆使して、球体や複雑形状など高難易度な3次元加工技術が必要とされるモニュメント工事を実現してきました。

今回ご紹介するモニュメントは、板厚4.5mmで最大幅が約852mmあるスチールで描いた放物線型アーチ形状のモニュメントです。アーチの寸法は、高さ7355mmで足下幅1783mmもあり、中央部が狭まっていく上に、板が内側に丸まっていくトングのようなR形状です。

完成し施工された製品

完成し施工された製品

この製品の場合、その大きさから一体成型が出来ないため、5つにパーツを分け、それぞれで曲げ加工を施した後、溶接にて接合しています。また、製品品質確保のために、溶接した製品は一体品として、現場に納品しています。

このようなR形状の製品製作上の難関は、製作においては寸法・形状精度の確保、そして施工時の搬入や施工方法です。菊川では、丁寧な職人技と機械による曲げの精度を融合し、製作上の課題を解決しています。また、輸送・施工計画力を用いて、製品を現場におさめています。

曲げを施している様子。大型製品の曲げには、チームワークが不可欠です。

曲げを施している様子。大型製品の曲げには、チームワークが不可欠です。

接合をきれいに行うには、端部の精度などの事前準備が最終品質を左右します。職人技の見せ所です。

接合をきれいに行うには、端部の精度などの事前準備が最終品質を左右します。

曲げた板材の形状を保つために、難易度が高い立てた状態での溶接を施している様子。

曲げた板材の形状を保つために、難易度が高い立てた状態での溶接を施している様子。

溶接後は、接合部がわからぬよう丁寧に仕上げ、防錆処理を行っています。最終的にメタルグレーの塗装が施された製品は、ジョイント部がわかりません。

工場にて、組立・施工の製品検査を行っている様子

工場にて、組立・施工の製品検査を行っている様子

製品の建込み検査を事前に工場で行うことで、精度や施工方法・施工時における注意点を確認しています。一見、手間や時間がかかるように見えますが、現場での施工業務をよりスムーズにすることができるため、最終的には品質や納期のご要望にお応えすることに繋がります。

このように、菊川ではさまざまな形状の大型一体製品の製作を、設計から施工まで承っています。形状・材質や施工部位に即した製造・施工法を選定することで、高品質の製品製作を実現しています。

KIKUKAWAのその他のモニュメント工事をご覧になるにはこちら
プロダクト施工事例 – 製品用途で探す:モニュメント・アート製品

2019年2月12日

メタルワークNEWS

錆風塗装パネル

錆風塗装は、特殊な塗装技術と柄付けの組合せにより、鉄錆の風合を再現した仕上げ。鉄本来の経年変化である錆の渋みを活かしたい意匠に、周囲はもちろん、手に触れた場合でも汚れることなく、その質感を楽しめます。
KIKUKAWAでは、アイラスという名称でラインアップしており、色味や濃淡を調整することもできます。

採用された錆風塗装(アイラス:IR-02.1近似色)

採用された錆風塗装(アイラス:IR-02.1近似色)

アイラス(錆風塗装)他、特殊塗装のラインアップはこちら

今回ご紹介するのは、3㎜のアルミ板にウレタン系の錆風塗装を施した外装カットパネル(※)。緩やかなRがかかっているパネルに、赤味がかった錆風塗装が雰囲気を醸し出しています。

錆風塗装を施した緩Rカットパネル

錆風塗装を施した緩Rカットパネル

点検口付のカットパネルを取り付けている様子

点検口付のカットパネルを取り付けている様子

幅が約600㎜~800㎜のR面のカットパネルは高さが1600㎜、幅260㎜小口カットパネルは高さ3610㎜で構成。600㎜角のR付点検口パネルもすっきりと納まっています。

錆風塗装の色味を検査している様子

錆風塗装の色味を検査している様子

錆風塗装の仕上がりを並べて確認

錆風塗装の仕上がりを並べて確認

職人の手技が反映する錆風塗装ですが、パネルごとに風合が異ならないように管理しています。

本プロジェクトの錆風塗装の下処理は外部に委託しましたが、本塗装はKIKUKAWAの塗装工場で施しています。2019年1月にはアルミ用の下処理施設も増設し、今後は一貫した管理が可能になりました。
オーダー金属建材の会社ならではの特殊塗装にも、今後さらに取り組みますので、ご要望などありましたら、お問い合わせください。

ニュースリリース – 塗装工場設備を増設・強化はこちら

(※)錆風塗装は基本的に内装用の仕上げです。外部で検討される場合は、スペック前に一度ご相談ください。

お問い合わせはこちら

2019年1月29日

メタルワークNEWS

設備化粧金物:美観と機能性を兼ね備えた銅製フードカバー

オーダー金属建材のメーカーとして、内外装の大型製品製作を得意とするKIKUKAWAですが、小規模や単品の内装製品、中でも装飾的な設備金物の製品製作と施工も承っています。

今回ご紹介するのは、銀座の某飲食店内カウンター席に面する調理場の中心にある銅のフードカバー。
落ち着きと高級感のある和空間を際立たせるこの設備金物は、当社の職人の手業によって作られた、機能性と美観を兼ね備える内装化粧製品です。

このフードカバーは、直径630mmの筒を高さ360mmから245mmに斜めに切り、側面に蓋をしたような半円筒の形状をしています。

銅の素地を活かした仕上げと光沢が美しいフードカバー

銅の素地を活かした仕上げと光沢が美しいフードカバー

選定された仕上げ、PHL(パーマネントヘアーライン)加工にクリアーの仕上げは、赤みを帯びた銅特有の素地の輝きをPHLの乱反射によって和らげ、クリアーによって光沢を増す、高級感のある仕上げです。また、クリアー仕上げの効果によって、銅そのものの色味を長い間楽しんでいただくことができます。

PHL+クリアー仕上げを施した銅合金。左から、銅、丹銅、黄銅。

PHL+クリアー仕上げを施した銅合金。左から、銅、丹銅、黄銅。(画像は参考として、色味確認は現物にてお願いいたします。)

 

クリアー仕上げを丁寧に塗布していく様子

クリアー仕上げを丁寧に塗布していく様子

美観や機能性を重視する銅製品製作の上で、難しいとされるのが溶接。銅は、鉄などの他金属に比べ熱伝導率が高く、接合強度の問題やひずみ・変色が発生しやすい金属材だからです。
菊川では、高品質な切断加工や曲げに加え、職人の丁寧な溶接技や、蓄積したノウハウによって、変色や強度・ひずみといった課題を解決しています。

銅材を溶接していく菊川の職人

銅材を溶接していく菊川の職人

完成した銅フードカバーの製品検査を行っている様子。

完成した銅フードカバーの製品検査を行っている様子。

本プロジェクトにおいて、当社は施工も行っており、一元的に設計から施工まで対応するOSS(ワン・ストップ・ソリューション)システムの一例です。

内装工事の中でも、細部へのこだわりが機能性や美観双方における製品品質を大きく左右する設備化粧金物。菊川では、オーダー金属工事と製品製作で培ったノウハウを活用し、これからも内装やインテリア工事にも寄与していきます。

2019年1月8日

メタルワークNEWS

超大型折り戸「しゅもん」

シャッターやオーバースライダーが主力の大開口の開閉装置は、開閉時の騒音や天井面へ開閉部を収納する必要からスペースが制限されるなどの問題点があります。
KIKUKAWAがドイツのガートナー社と技術提携して製造・販売している、超大型折り戸「しゅもん」は、静粛性と開閉スピードに優れ、機能とデザイン性を兼ね揃えた製品です。

今回ご紹介するのは、東京消防庁管内にて採用された2例目の電動タイプの超大型折り戸「しゅもん」。八王子消防署楢原出張所の車庫の大開口、W15m×H4mに対して、中心の方立枠を挟んで両開き2枚折り戸2組で構成しています。

大開口に対して約W1,800㎜×H4,000㎜の8枚の大扉を連ねている

大開口に対して約W1,800㎜×H4,000㎜の8枚の大扉を連ねている

2枚1組の大型折り戸で消防車と救急車2台分の開口を確保

2枚1組の大型折り戸で消防車と救急車2台分の開口を確保

白塗装が施されたガラスタイプの「しゅもん」。開閉音約40デシベル(※)の静粛性と約11秒の開閉スピードを備えています。
また、ガラス窓による見通しの良い解放感が、緊急車両を外部からでも確認でき、地域の方々に安心感を与えます。

(※)デシベル(dB):音の大きさや電波の強さを表示する単位。家電では50dBを静音の目安にしているものが多く、40dBは図書館内の音の大きさと一般的にいわれている。

上枠の点検扉から電動式駆動部の調整をする様子

上枠の点検扉から電動式駆動部の調整をする様子

引手下のハンドルを手動に切り替えて大扉の開閉を確認する様子

引手下のハンドルを手動に切り替えて大扉の開閉を確認する様子

駆動装置がH450㎜の上枠に納まるので、設備BOXなどのスペースを設ける必要がなく天井工事を省力化。安全性の面もタッチセンサーにより担保されており、停電時や故障時でもワンタッチで手動に切り替えることで軽い力で開閉することができます。

しゅもんのフロアキャッチ・上下の折り畳みヒンジ・ガスケット

しゅもんのフロアキャッチ・上下の折り畳みヒンジ・ガスケット

大型扉を支える特殊ヒンジはメンテナンスフリー(オーバーホールは開閉20万回、もしくは10年目)。専用のガスケットにて気密性を高めることで遮音と省エネにも貢献しています。

超大型折り戸「しゅもん」は、ガラスタイプやウインドウタイプなど、カラーリングとともに様々なバリエーションを選択でき、消防署以外でも、JRAをはじめ学校や工場、コミュニケーション施設などで採用されています。
大開口部の開閉装置や納まりの件でお困りのことがありましたら、一度ご相談ください。

プロダクト施工事例 –東京消防庁本田消防署奥戸出張所庁舎はこちら
超大型折り戸・SLFドアー「しゅもん」のカタログダウンロードはこちら

 

2018年12月25日

メタルワークNEWS

レーザー切断装置によるテーパー切断

金属製品を更にシャープに見せる意匠実現方法として、金属板の断面を斜めに切断する「テーパー加工」があります。従来は、手作業などで丁寧に行っていました。

菊川では、従来の工法に加えて、最新のファイバーレーザー切断装置でテーパー切断に対応しています。このファイバーレーザー切断装置は、3軸(X・Y・Z)方向での切断を行うことが出来、従来の工法より短時間で、また曲線でもテーパー切断が行えます。

切断可能な角度は36度から90度。
曲線切断時のR限度や対応板厚制限は、材質や板厚・製品形状によって異なりますが、現在は技術開発をさらに進めています。

45度のテーパー切断を施した板材を突き合わせた写真。切断面がピッタリ合っており、品質の高さが伺える

45度のテーパー切断を施した板材を突き合わせた写真。切断面がピッタリ合っており、品質の高さが伺える

切断可能な角度は36度から90度

切断可能な角度は36度から90度

ファイバーレーザー切断機によるテーパー切断加工の例。直線に加えて、曲線でも行える

ファイバーレーザー切断機によるテーパー切断加工の例。直線に加えて、曲線でも行える

 

さまざまなレーザー切断を施した角パイプのサンプル。複雑な切断にも関わらず断面が合う

さまざまなレーザー切断を施した角パイプのサンプル。複雑な切断にも関わらず断面が合う

角パイプのピースを離すと、曲線や直線の切断、テーパー切断も行っていることがわかります

角パイプのピースを離すと、曲線や直線の切断、テーパー切断も行っていることがわかります

菊川では、テーパー切断に限らずさまざまな切断加工をシャーリングやレーザー・ターレットパンチといった機械を駆使して行っています。製作可否に関するご相談も承っていますので、お気軽にご相談ください。

ファイバーレーザー切断装置については、こちら
https://www.kikukawa.com/topics_fiber-laser-cut/

2018年12月11日

メタルワークNEWS

ウルトラサイズ・パネルシステム

基本的に金属パネルは、材料メーカーが指定する最大サイズ以上のパネルを製作することはできませんが、KIKUKAWAでは、FSW(摩擦撹拌接合)などの接合技術で広幅・長尺パネルの製作が可能です。しかし、運搬や揚重、現場の施工条件などにより、おのずと制限がかかります。

KIKUKAWAのウルトラサイズ・パネルシステムは、工場と現場の双方での溶接を組み合わせることで、建物の一面を1枚のパネルで納めることが可能なシステムです。材料板厚の選定、層間変位(※)や金属の熱伸びに対応した設計、運搬・施工計画などを、意匠設計段階からスペックしていくことで実現させます。

(※) 層間変位:建築物が、風や地震などを受けて変形する時、上下の階に生ずる水平方向の相対的な変位のこと。

中庭のスチールパネルは全て面ごとに1枚もので納められている

中庭のスチールパネルは全て面ごとに1枚もので納められている

コーナーのみの目地が迫力あるウルトラサイズ・パネルを際立たせている

コーナーのみの目地が迫力あるウルトラサイズ・パネルを際立たせている

高校の新校舎、中庭内の図書室や多目的室などの共用スペースの外壁パネルを、設計者の「ぜひ1枚ものの鉄板でやりたい」との要望に応え、面ごとに特大のウルトラサイズ・パネルで納めています。
仕様は、スチール12㎜に溶融亜鉛めっきの上、フッ素樹脂耐候性塗装(現場塗装・別途)。約400㎡の外装パネルは、最大W18m×H4mのパネルを含め15枚で構成しています。

ウルトラサイズ・パネルにするための現場溶接及び溶接ビート取りの様子

ウルトラサイズ・パネルにするための現場溶接及び溶接ビート取りの様子

本プロジェクトにおいてウルトラサイズ・パネルを製作するために、工場溶接9箇所、現場溶接14箇所を行っています。現場の場合、溶接の熱による曲がりなどを矯正することが困難なため、通常は化粧パネルを溶接で接合することはあり得ません。
KIKUKAWAのウルトラサイズ・パネルシステムでは、計算したストロングバックをあらかじめパネルに施し、さらに極力ひずまないように表裏・上下と溶接順を工夫することで、不可能を可能にしています。

階段の取合部など形状が一定でなくとも、1枚のウルトラサイズ・パネルで面を納めている

階段の取合部など形状が一定でなくとも、1枚のウルトラサイズ・パネルで面を納めている

幅18m・高さ4mを1枚もので納めたウルトラサイズ・パネル

幅18m・高さ4mを1枚もので納めたウルトラサイズ・パネル

近年、特に要望の多くなっている目地の少ないシームレス的な意匠を実現するため、広幅・長尺パネルの限界にKIKUKAWAはこれからも挑戦してまいります。

KIKUKAWAのテクノロジー – FSW(摩擦撹拌接合)のページはこちら
プロダクト施工事例 – 金属加工技術で探す:広幅・長尺パネルはこちら

2018年11月27日

メタルワークNEWS

3次元設計対応事例

建材の中で最も自由な加工が出来るとされる金属ですが、この実現のために必要となる技術の一つが、設計力です。内外装や手摺・階段など、さまざまな部位にある製品を設計するためには、各金属の特性や納まりの理解といった幅広い知識が必要とされます。

KIKUKAWAでは、これらの知識に加えて、さまざまなお客様のご要望にお応えできるように、3D設計対応力を強化しています。

今回ご紹介するのは、3D設計対応事例の一つで、関係各社が一つの3Dモデルを用いて設計・製造・施工にあたった現場です。小規模ながら、BIMの仕組みを活用した例であり、このようにKIKUKAWAはBIMに対する準備を着実に進めています。

今回製作した、大きな一品物のスチールのアーチが、上品な空間づくりに貢献しています

今回製作した、大きな一品物のスチールのアーチ。上品な空間づくりに貢献しています

当社が製作した製品は、板厚4.5㎜のスチールで出来た、放物線型のアーチ。
高さ7355㎜で最大幅が1783㎜もあるアーチは、中央部が狭まっていくだけでなく、内側に向かって板が丸まっていく3次元的な形状です。

製作したスチールの放物線型のアーチの3Dモデルと、約170cmの男性シルエット。製品の大きさが伺えます

スチールの放物線型アーチの3Dモデルと、約170cmの男性シルエット。製品の大きさが伺えます

実際に製作・施工されたスチールのアーチ

実際に製作・施工されたスチールのアーチ

3次元形状の金属建材の設計は、KIKUKAWAが蓄積してきた加工技術やノウハウを前提に、3D-CADにて行われます。
このノウハウとは、例えば加工中に生じる金属材の伸びや歪み。加工中に発生するスプリングバックや微弱な伸びなども加味した設計が出来るように、現場で発生した課題は、図面にフィードバックしています。
このフィードバックを積み重ねることで、KIKUKAWAは3次元設計対応力を向上しています。

放物線型アーチの上部。3Dモデル上で取合いを確認しました

放物線型アーチの上部(緑色の部分)。3Dモデル上で取合いを確認

実際の製品。取合いの確認を事前に3Dモデル上で行ったことで、スムーズに取り付けることが出来ました

実際の製品。取合いの確認を事前に3Dモデル上で行ったことで、スムーズに取り付けることが出来ました

KIKUKAWAの3D設計対応力強化の背景には、普及が進むBIMと、実施設計段階でも3D対応が求められる事例の増加があります。
この事例においては、お客様や関係各社の皆さまと取合いの確認を3Dモデル上で行うことで、作図時間の削減や取り付け不具合ゼロという実績につなげることが出来ました。

このように、KIKUKAWAは今後も増加が期待されるBIMや3次元設計に関する技術やノウハウを積み重ねることで、さまざまな金属の製品を実現していきます。

 

3次元設計技術を駆使して製作した施工事例については、こちら
https://www.kikukawa.com/tag_processing/3d-cad/

今回ご紹介した事例は、「一般社団法人 日本建設業連合会」の「施工BIMのスタイル事例集2018」にも取り上げられています。
https://www.kikukawa.com/topics-media-nikkenren-bim-style-2018/

2018年11月13日

メタルワークNEWS 改修工事

りん酸亜鉛処理パネルによるファサード改修工事

スチール製品の「美観」をさらに高め、重厚感や高級感、自然な質感を求められるところに適した仕上げである「りん酸亜鉛処理」。塗装では出せない独特の味わいを表現し、経年変化により除々に周辺景観と調和する特徴が、近年ますます注目され、人気を博しています。
材料成分の違いや板厚により濃淡や模様が結果として表れる処理であるため管理が難しいなか、KIKUKAWAは、経験とノウハウを蓄積することで、一定の統一感のある「りん酸亜鉛処理」仕上げを施す品質管理を確立しています。

今回ご紹介するのは、りん酸亜鉛処理パネルによるファサード改修工事。溶融亜鉛めっきの上に濃色のりん酸亜鉛処理(フォジンク:PZ-03)を施したパネルは、ギャラリーとして使用される施設の顔として、ふさわしい調和と落ちつきを演出しています。

濃色のりん酸亜鉛処理パネルによりシックな雰囲気を演出している

濃色のりん酸亜鉛処理パネルによりシックな雰囲気を演出している

りん酸亜鉛処理パネルによる改修前と改修後

りん酸亜鉛処理パネルによる改修前と改修後

改修前はショーウィンドーだったファサードが、スチール2.3㎜のカットパネルにて、リニューアルされました。りん酸亜鉛処理を施したパネルにより、雰囲気が一新しています。

連続した細長いりん酸亜鉛処理パネルは和風な趣を醸し出している

連続した細長いりん酸亜鉛処理パネルは和風な趣を醸し出している

15mに渡る48連パネルは、基準サイズがW283㎜×H3220㎜。大きな色違いもなく、統一感のある仕上がりとなっています。

エントランスの建具もりん酸亜鉛処理パネルで統一している

エントランスの建具もりん酸亜鉛処理パネルで統一している

W2100㎜×H2750㎜のエントランスの引分け自動扉は、鋼製フラッシュ扉となっています。同じく、濃色のりん酸亜鉛処理を施し、パネルとの統一感を出しています。

りん酸亜鉛処理パネルの仕上がりを決定見本と比較

りん酸亜鉛処理パネルの仕上がりを決定見本と比較

48連のりん酸亜鉛処理パネルを並べて検査する様子

48連のりん酸亜鉛処理パネルを並べて検査する様子

並べて検査することにより、極端な色違いパネルなどがないかを確認します。また、並べ替えることで、パネル間の不自然さをできるだけ排除しています。

りん酸亜鉛処理製品は、仕上がりの不安定さや、板厚・形状などの諸条件により制約が多くありますが、確立しているフォジンクの品質管理、提案力・技術力を最大限に活かし、お客様のご要望に対応してまいります。

KIKUKAWAのテクノロジー – りん酸亜鉛処理はこちら
KIKUKAWAの改修工事のページはこちら

2018年10月22日

メタルワークNEWS

造形で魅せる海外の内部螺旋階段工事

KIKUKAWAでは、化粧パネルに限らず、構造体や鉄骨の造形で魅せる製品や工事にも対応しています。

今回ご紹介するプロジェクトは、英国ロンドンの現場に向けて設計・製作した、内部螺旋階段工事です。建物内部の中央にある円柱型のガラス・エレベーター・シャフトを中心として1階から3階まで左周りに上がっていく螺旋階段。外周に支柱がなく、支持材も最小限となっているため、機能的で美しい空間演出に寄与しています。

ジャパン・ハウス・ロンドンの内部螺旋階段

ジャパン・ハウス・ロンドンの内部螺旋階段

現場は、2018年6月にオープンを迎えたジャパン・ハウス*の新ロンドン拠点「ジャパン・ハウス・ロンドン」。1930年代に建てられたアール・デコ様式の百貨店の外装はそのままに、ワンダーウォール(代表:片山正通氏)がインテリアデザインを手がけました。

空間づくりで大事な建物中心部に位置する螺旋階段の設計や製作には、機能性も造形の美しさも求められていました。螺旋階段の鉄骨そのものを芸術品とするために、ヨーロッパで構造デザイン設計を多く手がけるネイ&パートナーズに3D構造解析を委託し、使用する部材の選定から製作まで、細部に渡って工夫が施されています。

螺旋階段の天井は、緩やかな蛇腹形状を描きながら斜めに上がっていきます

螺旋階段の天井は、緩やかなジャバラ形状を描きながら斜めに上がっていきます

外周半径が3400㎜あり、全高9420㎜、階段幅が1332㎜ある螺旋階段。

なめあがるササラには、板厚40㎜の構造用圧延鋼材を使用しています。上裏(天井)は、板厚6㎜の三角形パネルを交互に組み合わせることでシンプルな曲線美を表現しています。手摺には、φ42.7㎜の丸パイプと、φ19㎜の丸棒竪子を使用しています。

手摺のシンプルな美しさの秘密の一つは、曲面でなめあがる板厚40㎜のササラに、φ19㎜の丸棒の手すり子(竪子)を差し込む納まりです。これを実現するためには、ササラに垂直に丸穴加工を施すという難易度の高い加工が必要でした。通常は溶接される箇所にこの加工を施すことで、手摺の造形美が得られます。

ライトアップされた階段と手摺。手摺部には、合成樹脂の黒塗装を施し、つややかでスタイリッシュな仕上がりとなっています。

ライトアップされた階段と手摺。手摺部には、合成樹脂の黒塗装を施し、つややかでスタイリッシュな仕上がり

また、海外プロジェクトであるため、輸送や輸送計画を始めとする海外ならではの対応が必要とされました。現地の運営会社やゼネコン・施工会社と協力し、さまざまな課題を乗り越えることが出来ました。

海外の現場でも梱包計画がわかりやすいよう資料を図面化

海外の現場でも梱包計画がわかりやすいよう資料を図面化

建築物の中で、最も利用者に近く、機能性とデザイン性を求められる内装工事。菊川では、オーダー金属工事で培った対応力を活かして、海外プロジェクトの空間づくりにも寄与していきます。

ジャパン・ハウス・ロンドンについては、こちら

ワンダーウォール(代表:片山正通氏)についてはこちら

*ジャパン・ハウス(Japan House):日本政府が主導するプロジェクトで、日本への深い理解と共感の裾野を広げ現地の人々の関心を喚起することを目的とし、ロンドン・ロサンゼルス・サンパウロの3拠点から、展示・物販・レストラン・カフェ・書籍・インターネットなどさまざまな媒体を融合し、日本の真の魅力を紹介しています。

2018年10月9日

メタルワークNEWS

大型ステンレス鏡面パネル

KIKUKAWAのステンレス鏡面パネルは、化粧面の平滑度を矯正または保つことで、パネルに映る映像にゆがみのない、高品質な製品を提供します。しかも、幅1500㎜以上、長さ5000㎜以上の超大型パネルについても、同じ品質を提供することができます。

通常、広幅長尺のステンレス鏡面パネルは、その品質を担保するためにカットパネル方式の納まりを採用しますが、スタッド痕を目立たなくするため、板厚の厚い材料が適しています。しかし、2.0㎜などの薄板と比較すると表面の巣穴などの問題もあり、品質は一定ではなく、大板になればなるほど顕著となります。さらに、大型であり重量も比例して重くなることから、キズをつけることなく取り扱うのに困難が伴います。

KIKUKAWAは、それらの課題を克服し、ノウハウとして蓄積。品質管理を材料メーカーと研磨メーカーとも共有することで、大型ステンレス鏡面パネル技術として確立しています。

クレーンで吊るして大型SUS鏡面外装パネルを確認する様子

クレーンで吊るして大型SUS鏡面外装パネルを確認する様子

こちらは、KIKUKAWAのステンレス鏡面パネル技術を信頼していただいた、海外のお客様(現場はリトアニア)のプロジェクトです。一面を1枚板のミラーパネルにしたいという要望から、超大型のパネルとなりました。

大型SUS鏡面外装パネルに空や景色が鮮やかに映っている

大型SUS鏡面外装パネルに空や景色がゆがみなく鮮やかに映っている

SUS304、厚み5㎜、最大W1810㎜×H6640㎜の大型ステンレス鏡面パネル。実際は2段に積まれ、高さ13mの4面を覆う外装パネルとなります。

大型SUS鏡面屋根パネルの加工の様子

大型SUS鏡面屋根パネルの加工の様子

屋根パネルの軒先部の曲げ加工の様子

屋根パネルの軒先部の曲げ加工の様子

SUS304、厚み5㎜、最大W1750㎜×L7990㎜の大型ステンレス屋根パネル。240㎡の屋根パネルを14枚で構成します。

大型ステンレスパネル工事をご検討する場合は、材料調達の際に最低ロットや納期の制約がありますので、事前にご相談ください。

プロダクト施工事例 – 鏡面仕上プロジェクトはこちら

2018年9月25日

メタルワークNEWS

Japan House主催の展示会に見るKIKUKAWAの内装工事例

オーダー金属建材を得意とするKIKUKAWAですが、芸術的なモニュメントや展示会の内装品といったプロジェクトにも参画しています。今回は、その一例である「JAPAN HOUSE」*主催の山中俊治氏による「Prototyping in Tokyo」展について、ご紹介します。

「Prototyping in Tokyo」展示会の全体像

「Prototyping in Tokyo」展の全体像(出典:萬代基介)

本展では、工業デザイナーやエンジニアとして活躍する山中氏が最先端のテクノロジーを用いて製作したプロトタイプやその製作プロセスを紹介しています。

展示空間のデザイン・コンセプトは「絵巻物」。
このコンセプトを元に、設計者の萬代基介さんは「空中に浮かぶ絵巻物の世界」を体現する空間をデザインされ、このデザインを実現するにあたって要となったのが、紙のようにゆるやかな曲線を描く展示台でした。

KIKUKAWAが製作した紙のように波打つ展示台は、薄い鉄板を足と吊り材で各所支えることで、自重でたわませています。

自重でたわむ鉄板がゆるやかな曲線を描く

自重でたわむ鉄板がゆるやかな曲線を描く(出典:萬代基介)

KIKUKAWAの千葉にある工場にて行われた製品検査

KIKUKAWAの千葉にある工場にて行われた製品検査

アクリル樹脂の白塗装を焼き付けた板厚3.2mmの鉄の天板を、直径8mmのステンレス吊りロッドと、直径19mmのシルバー塗装された丸鋼脚で支えています。

一つ一つ並べ、デザイナーと共に丁寧に確認していきます

一つ一つ並べ、デザイナーと共に丁寧に確認していきます

2018年3月27日から5月20日にジャパン・ハウス・サンパウロにて展示された本展は、その後ロサンゼルスやロンドンのジャパン・ハウス拠点でも開催される予定です。

このようにKIKUKAWAでは、オーダー金属工事で培ったデザイン実現力や対応力を活かし、インテリアや内装工事・芸術性の高い装飾金物にもお応えしています。また、今回のような海外現場への対応も承っているため、納まりの検討から製作可否まで、お気軽にご相談ください。

*Japan House:外務省が日本の魅力を表現・発信することを目的として、東京やロンドン・ロサンゼルス・サンパウロの4箇所の拠点から、展示やカフェ・書籍・WEBなど、さまざまな媒体を融合し、紹介しています。

Japan Houseについては、こちら
https://www.japanhouse.jp/

萬代基介建築設計事務所については、こちら
http://mndi.net/

2018年9月11日

メタルワークNEWS

フレキシブル・パネルシステム

多数のパターンのある角度のついたパネルなどを、図面通り精密に納めるためには、製品の品質も重要ですが、現場取付の際の精度が決め手となります。
KIKUKAWAのフレキシブル・パネルシステムは、現場公差を吸収する機構のある丸パイプ野縁と、角度を柔軟に調整できるブラケットとを組み合わせた下地システムです。このシステムにより、出入りのある角度のついた複雑なパネルでも、意匠通りスムーズに施工することができます。

フレキシブル・パネルシステムによるモックアップの様子

フレキシブル・パネルシステムによるモックアップの様子

SUS鏡面パネルによるフレキシブル・パネルシステム図

SUS鏡面パネルによるフレキシブル・パネルシステム図

万華鏡パネルと呼ばれる、サイズと角度の違う三角形のステンレス鏡面パネルを納めるために、フレキシブル・パネルシステムは開発されました。

SUS鏡面の万華鏡パネルが納められた様子

SUS鏡面の万華鏡パネルが納められた様子

頂点を含めて目地がきちんと通り、不自然な段差などがなく、きれいに納められています。

外部から視たSUS鏡面の万華鏡パネル

外部から視たSUS鏡面の万華鏡パネル

内部から視たSUS鏡面の万華鏡パネル

内部から視たSUS鏡面の万華鏡パネル

映り込みの歪みのない、高級感を備えたステンレス鏡面パネルが、計算されつくしたディテール通り、精緻に納まっています。

こちらのプロジェクトは、「東急プラザ表参道原宿」です。
詳細につきましては、こちらをご参照ください。
施工事例「東急プラザ表参道原宿」

2018年8月29日

メタルワークNEWS

BIMの普及と当社の対応

KIKUKAWAでは、設計から製作・施工まで、一貫して3Dデータを活用することで、お客様のBIM*化へのニーズにお応えしています。

今回は、そんな3Dデータを活用した内部螺旋階段の事例をご紹介します。

該当製品は、俯瞰すると三つ葉結び状になるよう設計された巨大な螺旋階段。最大パネル寸法がW 2600mm × H 2731mm にもなる、3次元加工が不可欠な流線形状です。

お客様からいただいた螺旋階段の3Dデータ

お客様からいただいた螺旋階段の3Dデータ。

3Dデータからパネルを一枚抽出し、納まりの検討や作図を行います

3Dデータからパネルを一枚抽出し、納まりの検討や作図を行います。

この巨大な螺旋階段の3Dデータを顧客から受領し、実施設計の納まりの検討および作図、承認受領まで、すべて3Dデータで完結しました。

パネルの納まりの検討も3Dデータ上で完結させます。

納まり案が承認されると、3Dデータは生産設計(いわゆるバラ図)段階から部品製作・治具や梱包計画検討・組み立ての現場でも使用されます。

組み立ての現場で使用されたパネルの3Dデータ。複雑な形状でも視覚的に理解できるため、コミュニケーションがスムーズになります。

組み立ての現場で使用されたパネルの3Dデータ。複雑な形状でも視覚的に理解できるため、コミュニケーションがスムーズになります。

日本でも、建築物の複雑化や現場での生産性向上を背景にBIMの普及が進む昨今では、実施設計での対応が求められる事例が増えています。

KIKUKAWAでは1990年に3D-CAD専用機を導入以来、日々3次元設計の技術やノウハウを研鑽してきました。そのため、金属工事業の中では、昨今のBIM化の流れやお客様のニーズに対して、先行した対応を行っています。

現在当社では、下記のソフトに対応しています。
3D-CADソフト
・Rhinoceros
・Inventor
・Vectorworks
・SolidWorks
BIMソフト
・Autodesk Revit

今後さらに普及段階に入るBIM対応に関しても、お気軽にご相談ください。

 

今回ご紹介した螺旋階段は、Bloomberg欧州新社屋のもの。詳細は、こちら
https://www.kikukawa.com/product/bloombergs-ramp/

KIKUKAWAのBIMへの取り組みは、「施工BIMのスタイル事例集2018」にも取り上げられています。
https://www.kikukawa.com/topics-media-nikkenren-bim-style-2018/

KIKUKAWAの3次元加工技術については、こちら
https://www.kikukawa.com/topics-technology_3d-processing/

*BIM (Building Information Modeling):建設予定の建物の立体モデルをコンピューター上で再現し、設計から施工・維持管理に至るまで、活用していく仕組み。

2018年8月7日

メタルワークNEWS

ラフトーンメタル :Pシリーズ

ラフトーンメタルは、キャストのテクスチャーをパネル成形によって表現することで、重量感があり、ローコスト、かつ軽量な多用途のパネルです。
タレットパンチプレスにてシャープな凹凸加工や絞り形状の加工を施すPシリーズと、専用機械と金型によりロールエンボス加工を施すRシリーズをラインアップ。金属内・外装パネルなどに、周囲に調和したパターンを選ぶことができます。

今回ご紹介するのは、2㎜のアルミ板にPシリーズ:KU-P513型を施した外装パネル。12㎜×74㎜の平楕円パターンを横長に配置することで、黒塗装パネルの印象を特徴づけています。

ラフトーンPを施したコーナー部のモックアップ・パネル

ラフトーンPを施したコーナー部のモックアップ・パネル

エンボス・パターンは横86.6㎜ピッチ、縦61.8㎜ピッチで加工。縦ピッチに余裕を持たせることで、横長の直線パターンが際立っています。

エンボスのパターンと凹凸を確認している様子

エンボスのパターンと凹凸を確認している様子

品質確認のため、高所に吊り上げる準備をする様子

品質確認のため、高所に吊り上げる準備をする様子

寸法が図面通りかを確認するのは勿論のこと、外装パネルとしての実際の見た目も確認することで、品質を確保しています。

現場にてパネルの傾きを確認している様子

現場にてパネルの傾きを確認している様子

無目及び外壁として納められたラフトーンメタル

無目及び外壁として納められたラフトーンメタル

横模様の連続は、わずかな傾きでも通りが悪くなるため、施工には細心の注意を払っています。取付いた外壁は、フラットパネルとは趣の異なる印象深いファサードとなりました。

ラフトーンメタルは、フラットパネルにはない風合いや、キャストのコストダウン案などの提案に適しており、デザイナーをはじめとした顧客の選択肢を広げることができます。

「ラフトーンメタル」カタログのダウンロードはこちら

2018年7月27日

メタルワークNEWS

ツイスト(ひねり)加工

ツイスト加工とは、その名の通り、金属の材料をねじること。材料のままでは実現が難しいデザインや優美なフォルムを製作する技術です。KIKUKAWAでは、スチールやステンレス・アルミ・ブロンズに対応しており、対応形状はフラットバー(平板)や丸棒・形材です。

ツイスト加工をご紹介する動画は、こちら
https://www.youtube.com/watch?v=uUkAvZ7ZyDM

今回は、ツイスト加工が採用された内外装事例をご紹介します。

まずは、外装にツイスト加工が採用された、青森市文化観光交流施設「ねぶたの家 ワ・ラッセ」。

鉄とは思えない、風に赤い暖簾が揺れるような柔らかい意匠の「ねぶたの家 ワ・ラッセ」

鉄とは思えない、風に赤い暖簾が揺れるような柔らかい意匠の「ねぶたの家 ワ・ラッセ」。

ツイスト加工の角度や精度を確認するために、一枚一枚吊るします

ツイスト加工の角度や精度を確認するために、一枚一枚吊るします。

赤い鋼板のスクリーンは、板厚9mmで、幅が300mm、長さが12,000mmにもなり、その数は730本を超え、曲げの種類も220種ほどになります。意匠を長尺鋼板で実現するために、R加工やツイスト加工の実験データを積み重ねました。

この「ねぶたの家 ワ・ラッセ」に関する詳細は、当社の施工事例ページにてご覧いただけます。

青森市文化観光交流施設「ねぶたの家ワ・ラッセ」についてはこちら
https://www.kikukawa.com/product/nebutanoie-warasse/

次に、内装装飾品としてツイスト加工が採用された事例です。

左側は、異なるピッチにツイスト加工を行うことで、市松模様のようなデザインを実現。右側は、片面だけに仕上げを施すことで、白と銀の色味が斜めに交互にあらわれます。

異なるツイスト加工による雰囲気の違いがわかりやすい内装事例。

異なるツイスト加工による雰囲気の違いがわかりやすい内装事例。

建築界では、デザイン性の高さから手摺や門扉・面格子・壁面装飾・フェンスやルーバーとしても使用されるツイスト加工。ご相談やお困り事、製作可否などありましたら、ぜひお問い合わせください。

2018年7月12日

メタルワークNEWS 改修工事

既製金物とオーダー金属の組合せ

オーダー金属を主力としているKIKUKAWAですが、既製金物も取り扱っています。それだけではなく、既製品の加工や仕上げ、納め方に工夫を加え、オーダー金属製品と組み合わせることで、付加価値の高い製品とすることもできます。

今回ご紹介するのは、アルミの既成型スパンドレル壁とアルミ厚板で成形されたショーウィンドウ枠で構成された外装ファサード。既存の改修工事のため、寸法納まりが難しいなか、曲面が多用された枠とスパンドレルがきれいに納まり、洗練されたデザインを実現しています。

既製品とは思えない洗練された外装ファサード

総厚23㎜、40㎜ピッチの波型のアルミスパンドレル壁は、アルマイトを均一に仕上げ、取合をきれいに納めることで、価値を高めています。

スパンドレルと枠がきれいに納まっている

スパンドレルと枠がきれいに納まっている

アルミパネルの曲面とコーナーの取合が特徴的

アルミパネルの曲面とコーナーの取合が特徴的

曲面加工や溶接加工をしたうえに、フッ素樹脂塗装を施した10㎜のアルミ厚板。既成スパンドレル壁との目地は6㎜で納めています。

寸法精度を確保しながら溶接されたコーナーR枠

寸法精度を確保しながら溶接されたコーナーR枠

波型形状に対してR切断をしたスパンドレル

波型形状に対してR切断をしたスパンドレル

シビアな納まりであるため、既製品も加工品もKIKUKAWAの金属加工技術により、精度よく製作されています。

既製品に対しても、設計から施工までのKIKUKAWAの技術を加え、さらにオーダーメイド製品と組み合わせて対応できる強みを活かすことで、デザイナーをはじめとした顧客の要望に対応します。

2018年6月27日

メタルワークNEWS

歪みの少ない高強度な真鍮(黄銅)接合技術

上品で優しい金色の輝きを放つ真鍮(黄銅)材は、加工性が高いこともあり、昨今、内装使用での人気が続いています。

KIKUKAWAでは、デザイン性の高い大板や長尺・複雑形状の真鍮製品を高品質で提供する上で要となる、低歪み溶接を行うことが出来ます。

今回ご紹介するのは、市場にある板材のサイズを超えたパンチングの真鍮パネル。仕様は、素材感を活かす真鍮のヘアーラインにクリアー塗装です。

真鍮パンチングの大板パネル製品。接合部は写真下部左から2番目と3番目のパンチングの間。

真鍮パンチングの大板パネル製品。接合は写真下部左から2番目と3番目のパンチングの間を縦に行っています。

今回の顧客要望を満たすために必要なのは、溶接で接合した真鍮の大板。品質確保のためには、溶接やけによる変色が少なく、低歪みで、高強度で接合された板でした。

製品寸法は1604mm x 2140mmですが、市場にある一番大きい板材は1250mm x 3050mmであるため、板材を製作する必要があります。しかし、従来の溶接法(TIG溶接)でパンチングに耐えうる強度を確保するためには、時間をかけて溶接する必要があり、その結果、真鍮材は熱によって変色し、歪んでしまいます。

そこで、KIKUKAWAでは、最新の溶接技術と職人技を融合することで、この課題を克服。

真鍮の1230mm x 2500mmと500mm x 2500mmの板材をつなげ、仕上げた接合部。傷がつかぬよう、白い養生で表面を保護し、溶接する部分だけ露出させます。

真鍮の1230mm x 2500mmと500mm x 2500mmの板材をつなげ、仕上げた接合部。

接合部を黒いマーカーで色付けし、パンチングを施し、強度テストを行ったサンプル。

接合部を黒いマーカーで色付けし、パンチングを施し、強度テストを行ったサンプル。

組み立て前の大板真鍮パンチングパネル。

組み立て前の大板真鍮パンチングパネル。

つなぎ目のわからない、平滑度も確保した真鍮の大板パンチングを製作しました。

このように、KIKUKAWAでは従来のアーク溶接から最新のレーザー溶接技術など、さまざまな設備と職人技を融合することで、製品用途や形状にあわせた溶接法を選定し、多様化する金属加工のニーズに応えています。

KIKUKAWAのTIG溶接についてはこちら

KIKUKAWAの溶接技術についてはこちら

2018年6月12日

メタルワークNEWS

SUS鏡面 TIG溶接技術

TIG溶接は意匠性の高い金属加工をする上で重要な技術であり、長年受け継がれてきたノウハウと職人技により、最終の仕上げも含め、顧客の要望に応えた意匠と品質を両立した製品をKIKUKAWAは提供します。

今回ご紹介するのは、鏡面ステンレスの平板の輪を立体的かつ複雑に組み合わせたモニュメント。8種類の輪が外形1mの球状の中に納まっていて、溶接で組み上げられたことを感じさせない、きれいな仕上がりとなっています。

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空間をひきたたせるSUSモニュメント

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溶接を施したことを感じさせないステンレス鏡面仕上げ

水平方向に配置された3㎜の板で製作されたリングを、6㎜の板で製作された垂直方向のリング状の外枠が固定しています。各ジョイントをTIG溶接で接合されたモニュメントは、見る角度により様々な表情をみせています。

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ジョイントをTIG溶接している様子

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入り組んだ箇所を職人技で対応

ジョイントごとに条件の違う固定箇所を、確かなTIG溶接技術で接合しています。全方位が化粧面であるため、溶け込み・ビート・ひずみ・溶接焼けなどの状況を細かく把握しながら、溶接しています。

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複雑なジョイント部。この後きれい仕上げられる

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外枠リングのジョイント溶接部(左:溶接直後、右:仕上げ後)

必要に応じた強度を確保した溶接を施しています。特に強度を必要とする外枠リングのジョイント部は、しっかりTIG溶接した後にも関わらず、きれいに仕上げられています。

KIKUKAWAでは、様々な溶接技術を保有しています。ファイバーレーザー溶接やFSWなどの先端技術から、職人技を必要とするTIG溶接まで、そのときに最適な工法を選択することで、お客様の要望に合わせた金属製品を製作します。

KIKUKAWAのテクノロジー-ファイバーレーザー溶接はこちら
KIKUKAWAのテクノロジー-FSW(摩擦撹拌接合)はこちら

2018年5月28日

メタルワークNEWS

変色のない真鍮(黄銅)接合技術

KIKUKAWAでは、真鍮(黄銅)接合を変色なく行うことが出来ます。

これまで当社では、従来手法を研鑽することで、変色を少なくした溶接を行ってきました。
今回ご紹介する新手法を適用することで、今までは難しかった真鍮の大型パネルや形材接合を変色なく行うことが出来ます。

左が新手法、右がTIG溶接で接合した真鍮のサンプル。双方中心で接合していますが、画像の通り、新手法では変色が確認できず、TIGでは黄色やピンクに変色しています。

左が新手法、右がTIG溶接で接合した真鍮のサンプル。双方中心で接合していますが、画像の通り、新手法では変色が確認できず、TIGでは黄色やピンクに変色しています。

真鍮は、新品では金色、時と共に褐色へ変化する色調を楽しめる高級感のある材質として、古くから手摺やドア・ハンドル・蛇口・看板といった金物使用に人気があります。

キャスト(鋳物)や押出・切削加工では仕上げ品質やコスト・納期が合わないこともあり、大型製品での使用は一般的ではありませんでした。

また、溶接では変色してしまう真鍮を加工するために、従来は「ロウ付け」で接合を行っていました。「ロウ付け」とは、母材より低温度で溶ける合金を接着剤のように使い、接合する技術です。
真鍮の笠木や手摺・金文字看板といった製品など、通常の溶接(TIG溶接など)ほど強度を必要としない製品の製作に使われていました。

今回ご紹介した新手法を活用することで、今までは難しかった大型製品や素地を活かした意匠・母材色に左右される硫化イブシのような仕上げにも対応することができます。

真鍮の接合片や接合試験、製作可否についても、お気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら

2018年5月8日

メタルワークNEWS

特注デザインルーバー

KIKUKAWAでは、意匠性の高い特注ルーバーを、材質や量に関わらず対応。デザイナーの要求するディテールに応えるとともに、金属建材としての強度・品質を保証して提供します。

今回ご紹介するのは、アルミのフラットバーとステンレスの丸パイプを立体的に組み合わせたデザインルーバー。細長い金属板を編み込んだ、エレガントなファサードを実現しています。

 

エントランスの顔となるデザインルーバー

エントランスの顔となるデザインルーバー

金属を編み込んだ立体的なディテール

金属を編み込んだ立体的なディテール

巾70㎜のアルミ・フラットバーと、φ50㎜のステンレス・丸パイプを工場ユニット製作。1ユニットあたり、高さ4m、幅1m前後のルーバーは、取付後に一体感が出るように、ジョイントが工夫されています。

 

精度よく切断して曲げたフラットバー

精度よく切断して曲げたフラットバー

デザインルーバーの仮組の様子

デザインルーバーの仮組の様子

フラットバーの複数の山谷曲げを正確に行っています。かつ、塗装前に仮組して微調整を行うことにより、精度を確保します。

 

一体感を出すために、細かな部材がある

一体感を出すために、細かな部材がある

最終ユニット形態のデザインルーバー

最終ユニット形態のデザインルーバー

フラットバーの平面及び奥行きの角度を正確に加工・調整することで、パターンが精緻なデザインルーバーを製作することができます。

お客様の要望に合わせてオーダーメイドにて製作するKIKUKAWAでは、既製品では実現できないオリジナル製品を、設計・製作・施工と、きめ細かく対応。ノウハウに基づく提案や技術を発揮することで、今回ご紹介したルーバーのように実現へと導きます。

2018年4月24日

メタルワークNEWS

ステンレス特注波型パネル

KIKUKAWAでは、お客様のご要望にあわせた加工方法を選定しています。
例えば、ステンレスの特注波型パネル。
アルミ押出材では難しい、板幅や板厚・色味・波形状の滑らかさ・パネルの剛性といった要望を叶えるために、一枚一枚、丁寧に機械加工を施しています。

ステンレス特注波型パネルの断面

ステンレス特注波型パネルの断面

ステンレス特注波型パネルの品質検査の一つ、色調検査

上から見た波型パネル。滑らかな波形状が表現されている。

上から見た波型パネル。滑らかな波形状が表現されている。

通常、機械加工を施したパネルは、曲がってしまいます。
KIKUKAWAでは、包括的に製作を管理することで、幅600mm × 長さ3000mmものパネルの波形状の精度と平滑度を確保しています。

今回のステンレス特注波型パネルは、ブロンズ色のスパッタリングと耐指紋性コーティングが施されています。
KIKUKAWAでは、機械加工だけでなく、ステンレスの仕上げにも対応しています。

機械加工のご相談はこちら
https://secure-link.jp/wf/?c=wf30975898

2018年4月12日

メタルワークNEWS

ファイバーレーザー切断装置

KIKUKAWA所有の「シングルモード・ファイバーレーザー切断装置」は、曲面や3軸(X・Y・Z)方向の切断ができる、三次元形状対応のレーザー切断装置です。図面データに基づき切断するので、精度・効率ともに優れています。
対応材料は、ステンレスやスチールをはじめ、従来のレーザー切断機では不得意であるアルミ合金や銅合金に対しても、3D切断が可能です。

 

SUS丸パイプの端部と穴明け切断加工

SUS丸パイプの端部と穴明け切断加工

SUS丸パイプを長手方向に半分にし、そのまま蓋に利用

SUS丸パイプを長手方向に半分にし、そのまま蓋に利用

丸パイプの長手方向の切断や、曲面部の穴明け加工を精度よく切断。切り口も、きれいに切断されています。
これらの切断や穴開けは、図面データに基づき、連続して行います。

 

シングルモード・ファイバーレーザー切断装置

シングルモード・ファイバーレーザー切断装置

図面データに基づき、ヘッドが自由に動くので、曲面や3軸方向の3D切断を精密に行います。

三次元加工技術全般については、こちらをご参照ください。
KIKUKAWAのテクノロジー-三次元加工技術

2018年3月27日

メタルワークNEWS

3Dマシニング加工法

KIKUKAWAでは一品物や少量生産でも真鍮材の3次元形状製品の加工を行うことが出来ます。
従来工法、たとえば押出材や鋳物の場合は、納期やコストが高くなってしまい、溶接などで部材をつなぎ合わせる場合は、品質の確保が難しくなるという問題がありました。
「マシニング加工」は、それらのデメリットを解消する技術です。3D CADデータを機械に流し込み、高精度な切削加工を行います。
KIKUKAWAでは、幅2,500㎜×長さ3,500㎜×高さ400㎜のアルミや銅合金、ステンレス、木材に対応することが出来ます。

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「マシニング加工」が施されている様子

今回は、真鍮の無垢材を削り出し、少し傾斜のついたR形状の製品を精度良く加工します。総計15個の寸法が若干異なる部位を、溶接に頼ることなく加工することで、美しい流線と端部のつなぎ目精度の確保、そして高品質な仕上げを実現します。

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真鍮の無垢材から削り出した手摺の折り返し部位

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繋ぎ目の精度を確認後、仕上げを施し、美しい鏡面仕上げが完成します。

KIKUKAWAの三次元加工技術についてはこちら
http://www.kikukawa.com/technology/3d-processing/

2018年3月13日

メタルワークNEWS

Rブロンズ・ハニカム接着工法

アルミやステンレスパネルにおいて、ハニカムを裏打ちする従来の工法を、銅及び銅合金(ブロンズ)への適用及び曲面パネルにも対応できるようにしたものが「Rブロンズ・ハニカム接着工法」です。
FSW技術でつないだ幅2mを超える螺旋階段のブロンズ手摺壁をどのように構成するかを検討した結果、開発された「Rブロンズ・ハニカム接着工法」は、パネルの平滑度や剛性を保つことは勿論のこと、R形状を固定するのにも有効です。
この工法により、あまり例のない銅合金へのハニカム接着、曲面パネルへのハニカム接着と2つの要素をノウハウとするに至り、今後のブロンズ製品や曲面パネル(材質を問わず)へのハニカム接着を可能とさせる技術となりました。

 

試作段階で平滑度・剛性・R形状の固定度を確認している様子

試作段階で平滑度・剛性・R形状の固定度を確認している様子

曲面ハニカムパネルを最終アッセンブルしている様子

曲面ハニカムパネルを最終アッセンブルしている様子

「Rブロンズ・ハニカム接着工法」は、様々な課題を解決することで確立されました。その結果、品質性能と寸法精度の両方を担保した良品が製作されています。

 

Rブロンズ・ハニカムパネルの接着強度を確認している様子

Rブロンズ・ハニカムパネルの接着強度を確認している様子

Rブロンズ・ハニカムパネルの寸法を確認している様子

Rブロンズ・ハニカムパネルの寸法を確認している様子

品質は各工程の治具や作り込みで担保していますが、接着強度や寸法精度は最終的に定められた方法で検査して出荷されます。特に、接着品質は専用の機器にて計測し合否判定をします。

 

曲面ハニカムブロンズパネルの完成品の様子

曲面ハニカムブロンズパネルの完成品の様子

螺旋階段手摺壁ブロンズパネルの取付の様子

螺旋階段手摺壁ブロンズパネルの取付の様子

微妙に1枚1枚の形状が違う上に量があっても、品質とともに納期もきちんと管理しました。また、精度の良さと取付方法や取付治具を要望に応じて提案し、スムーズな施工を実現しています。

「Rブロンズ・ハニカム接着工法」を開発するきっかけとなったプロジェクトである、ロンドンの「ブルームバーグ新欧州本社屋」の螺旋階段工事につきましては、こちらをご参照ください。
施工事例「Bloomberg European headquarters(ランプ:螺旋階段工事)」

 

2018年2月27日

メタルワークNEWS

テンション曲げ工法

コルゲート製品などの複雑な形状をR加工する場合、従来の工法ですと形状の保持が困難です。そこで、断面ごとにパーツを製作して溶接で納めるのが一般的ですが、品質・納期・コストのどれをとっても負担がかかります。
テンション曲げ工法は、それらのデメリットを解決するものです。機械加工にて製品形状にした後にR加工を施すため、溶接をする必要がなくなります。

様々なR加工をしたコルゲートルーバー

様々なR加工をしたコルゲートルーバー

R加工を施したルーバーの端部

R加工を施したルーバーの端部

コルゲート形状の部材を、凹凸含めて様々なRに加工しています。立ち上りのパンチングが、さらにR加工に影響を与えましたが、精度よく加工しています。

 

R加工製品のジョイントの様子

R加工製品のジョイントの様子

部材同士の繋ぎ目を確認しています。R曲げの場合、端部の精度の保持が大変ですが、きれいに納めています。凹凸それぞれのR加工ルーバーをジョイントすることで、美しい流線を描いています。

 

同一R加工製品を重ねた様子

同一R加工製品を重ねた様子

縦の同列は、同じR形状が重なります。同一R加工にズレはなく、きれいな面を形成してます。

 

R加工されたコルゲートルーバーの取り付いた様子1

R加工されたコルゲートルーバーの取り付いた様子1

R加工されたコルゲートルーバーの取り付いた様子2

R加工されたコルゲートルーバーの取り付いた様子2

自由曲線の外観に沿って、コルゲートルーバーが滑らかに取り付いています。

こちらのプロジェクトは、ロンドンの「ブルームバーグ新欧州本社屋」です。
詳細につきましては、こちらをご参照ください。
施工事例「Bloomberg European headquarters(低層ブロンズ工事)」