会員制ゴルフレッスンスタジオのラウンジ:天井の水面パネルや真鍮枠を製作
鏡面ステンレスパネルに凹凸加工を施した水面パネルで華やかな空間を演出
天井見切り枠、壁面三方枠、カウンターパネルはHL+全艶クリアー仕上げの真鍮で製作
●水面パネルと真鍮ゲートでラグジュアリーな空間を演出
東京・新橋にオープンした室内ゴルフ練習場「AIGIA(アイジア)Studio」。プロ監修のもと、AI技術を活用したトレーニングが行える会員制ゴルフレッスンスタジオです。KIKUKAWAは、水面のような意匠が特徴的な天井パネルや、テーマカラーのゴールドを表現する真鍮の壁面ゲート枠など、ラウンジの内装工事に参画。利用者が特別感を味わえるような、ラグジュアリーな空間づくりに貢献しました。
●鏡面ステンレスパネルに凹凸を施した「水面パネル」
中央部を一段高くした折り上げ天井となっているラウンジ。その天井中央部に採用されたのが、縦2600㎜×横3800㎜の「水面(みなも)パネル」です。鏡面仕上げのステンレス板に凹凸を施すことで、まるで水面が揺らいでいるような意匠を表現した水面パネル。本プロジェクトでは、「標準品よりもっと凹凸感を出せないか」というお客様の希望イメージを実現するため、職人の手加工によって独特の凹凸を再現しました。真鍮で製作した四方枠のゴールドが水面パネルに映り込むことで、ラウンジに華やかな雰囲気を添えています。
また、「目地は小さく、割付は大きく」とのお客様のご要望にお応えして、横950㎜×縦2600㎜で4枚割付と、エンボスパネルとしては大判サイズの水面パネルを採用。縦方向の目地も5㎜の細目地としました。また、側面から引掛ける納まりにすることで、天井を見上げた際にビスが見えないようにし、意匠を損なわないよう工夫しています。
水面パネルのラインアップについて、詳しくはこちら
オリジナル金属建材:ONLY AT KIKUKAWA – 水面(みなも)パネル
●R形状の真鍮三方枠
ラウンジの壁面3箇所に設置された三方枠は、最大で横3700㎜×高さ2600㎜×幅600㎜。板厚2㎜の真鍮材を使用し、曲げ加工や溶接を駆使してなめらかなR形状のゲートを形づくっています。目地は1.5㎜の極小とし、パネル裏に当て板を使用。目地が目立たないようにしたいというお客様のご要望にお応えしました。HL+全艶クリアーで仕上げることで真鍮の光沢を引き出し、高級感を演出しています。
地下までの狭い通路や階段での搬入、約70kgと重量のある真鍮三方枠など、施工には困難が伴いましたが、油圧リフトを活用するなどして、少人数でも円滑に施工を進められるようにしました。
●様々な金属製品を納めた内装工事
その他にも、KIKUKAWAはラウンジ内に様々な金属製品を納品。天井と同様、壁面にも幅920㎜×高さ2600㎜の水面パネルを取り付けています。
また、カウンター正面・側面のパネルもHL+全艶クリアーを施した真鍮製品です。板厚2㎜の真鍮板の上に、50㎜間隔で厚さ5㎜×幅50㎜のフラットバーを取り付けてルーバーを構成。リブがあるため、間接照明によってゴールドの陰影が生まれ、重厚さを醸し出しています。
●設計イメージを実現するKIKUKAWAの加工技術力
ラウンジの内装とあって、高い意匠性が求められた本プロジェクト。何度も試作品を製作し確認することで、設計者のイメージに近づけていきました。手加工での大判サイズの水面パネル製作には時間を要しましたが、製品検査で当社の工場を訪れたお客様からは、職人技を駆使した水面パネルの特殊加工を大変気に入っていただけています。KIKUKAWAにしかできない加工技術で、意匠の実現に寄与することができました。
品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
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天井・壁面 水面パネル |
ステンレス | 鏡面エンボス加工 |
天井四方枠 壁面三方枠 |
真鍮 | HL+全艶クリアー |
カウンター | 真鍮 | HL+全艶クリアー |
建物名称 | AIGIA Studio |
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施主 | 株式会社 AIGIA |
設計 | 株式会社 直井建築設計事務所 |
施工 | 株式会社 トーキョー工務店 |
竣工 | 2021年 |
建設地 | 東京都港区 |