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プロダクト施工事例

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東京国際空港(羽田)第2旅客ターミナルビル 国際線ゲートエリア

羽田空港国際線ゲートエリア

羽田空港第2旅客ターミナルビル・国際線ゲートエリア中央に位置する「折り紙パネル」のカウンター

細目地や鋭角部の品質にこだわった柱型「折り紙パネル」。上部の天井パネルもKIKUKAWA製。

上:陽極酸化複合皮膜(二次電解着色+艶消しクリア)を施した天井パネル
下:サテンパールホワイトの粉体塗装を施した「折り紙パネル」が印象的なカウンター

●空間のアクセントとなる「折り紙パネル」

日本各地と東京、そして東京と世界を結ぶ国際空港、羽田。国際線の増便への対応、および国内線との乗継機能の強化を図るため、従来は国内線専用であった第2ターミナルに新たに整備された国際線施設の内装工事に、KIKUKAWAは参画しました。
新設された、国際線出国審査後の2F出発待合エリアは、「東京の間」をテーマに「TOKYO AIR」を表現。訪れる人々の新たな感性を刺激し、旅への高揚感をさらに高める空間を演出しています。
その中でKIKUKAWAは、一枚の紙を折り曲げたような形状のパネルが特徴的な、カウンターと柱を製作しました。立体的なデザインの「折り紙パネル」がアクセントとなって、人々の感性を刺激する空間づくりに貢献しています。

●「折り紙パネル」でつくる柱とカウンター

出発待合エリアに入ってすぐに見えてくるのが、幅1400㎜×高さ2944㎜の柱型パネル。黒のポリエステル系粉体塗装を施した板厚1.6㎜のスチール製曲げパネルで柱の4面を覆い、そのうちの2面に、サテンパールホワイトのエポキシポリエステル系粉体塗装を施した板厚3㎜のアルミ製「折り紙パネル」を上から取り付けたデザインとなっています。
ゲートエリア中央に位置するのは、縦2000㎜×横8000㎜のカウンター。同じく黒塗装を施した板厚3㎜のアルミ製側パネルでカウンターの土台部分を覆い、その上に、サテンパールホワイト色の塗装を施した板厚1.6㎜のスチール製「折り紙パネル」を重ねました。
また、「折り紙パネル」の材質の選定にあたっては、柱とカウンターそれぞれの形状や目地などの特性を考慮し、モックアップを作成・検証の上で最適な材質と板厚を採用しています。
その他、柱型折り紙パネル上部の天井やソファBOXの天井など、合計88㎡の天井パネルもKIKUKAWA製。板厚3㎜のアルミカットパネルで構成し、ステンカラーの二次電解着色に艶消しクリア塗装を施しています。

●「折り紙パネル」の細目地・鋭角部の技術力

羽田空港国際線ゲートエリア

【柱型折り紙パネル:目地や鋭角部で精度の高い納まりを実現】

折り曲げた三角形や四角形のパネルを組み合わせた、立体的なデザインの「折り紙パネル」。柱とカウンター、それぞれ18枚のパネルで構成されています。KIKUKAWAのノウハウを生かし、パネルフレーム同士を引っ掛ける納まりとすることで、3㎜の細目地を実現。「なるべく目地は見せたくない」との設計者のご要望にお応えしました。
「折り紙パネル」の鋭角部の曲げ加工は、経験によるノウハウを駆使し、製造工程を工夫することで品質を担保。パネル6枚の頂部が集束する難易度の高い箇所もありましたが、間近で見ても目地間のばらつきが出ないよう、0.2㎜単位で管理し納めています。

●三次元データを活用した設計・施工

本プロジェクトは、お客様からいただいた3Dの意匠図をもとに、3D-CADを用いて設計を行っています。作成した3Dデータを活用し、パネルフレームの干渉のチェックや、3Dアプリを使用した取付工程の検討を行いました。また、三次元軸での施工が要求される「折り紙パネル」の取付は、現場での擦り合わせが必要とされる繊細な作業になりましたが、設計図面上にパネル位置の寸法を細かく記す、パネルの貼り順や取付方向を決めて図示する、事前の段取りに十分時間をかける、などの工夫によって、スムーズに施工を完了することができました。
このように、本プロジェクトは、3Dデータへの対応力というKIKUKAWAの強みを大いに発揮することのできたプロジェクトとなっています。

KIKUKAWAのテクノロジー – 設計技術力 はこちら

●ワン・ストップ・ソリューションで三次元の意匠を実現

丹青社のデザイナーの方にKIKUKAWAのショールーム「STUDIO K+」へお越しいただいた際に、様々な仕上や技術を見て頂いたことがきっかけでご相談をいただきスタートした本プロジェクト。「折り紙パネル」は立体的で難しい形状であったため、金属以外の素材での製作も視野にありましたが、最終的に金属が採用され、当社にお任せいただくことになりました。お客様のご希望のコストに合わせるために、早い段階からモックアップを作成して形状を確認。3Dデータを活用して各部署が連携することで、現場でも大きなミスなく終えることができ、デザイナーの方や工事担当の方から高評価をいただいています。

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
カウンター 折り紙パネル:スチール
側面パネル:アルミ
折り紙パネル:
エポキシポリエステル系粉体塗装
側面パネル:
ポリエステル系粉体塗装
柱型パネル 折り紙パネル:アルミ
柱パネル:スチール
折り紙パネル:
エポキシポリエステル系粉体塗装
柱パネル:
ポリエステル系粉体塗装
天井パネル アルミ 二次電解着色(ステンカラー)
建物名称東京国際空港(羽田)第2旅客ターミナルビル 国際線ゲートエリア
施主日本空港ビルデング株式会社
設計環境設計:株式会社 丹青社
施工環境造作施工:株式会社 丹青社
竣工2020年
建設地東京都大田区