METAL ARCHITECT KIKUKAWA

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プロダクト施工事例

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東急歌舞伎町タワー

東急歌舞伎町タワー 立体天井パネル

特殊曲げの加工方法を確立し、難易度の高い半円錐形のアーチパネルを実現

1階屋外貫通通路:幾何学模様の立体天井とライティングが合わさり華やかな雰囲気

●話題のエンタメ複合施設のデザイン金属天井

大衆娯楽文化の発信地、新宿・歌舞伎町に、噴水モチーフの外装デザインが特徴的な高さ約225mの「東急歌舞伎町タワー」が誕生しました。”好きを極める”をコンセプトに、ホテルおよび映画館・劇場・ライブホールなどのエンターテインメント施設などからなる、国内最大級*の超高層複合施設です。
KIKUKAWAは、半円錐形のパネルが連なる立体天井の工事に参画。エンターテインメント空間を盛り上げる華やかなデザイン天井を、金属加工で実現しました。

*高さ200m以上で、ホテルとエンタメ施設(映画館、劇場、ライブホールなど)を含む複合施設における日本国内主要観光都市調査 調査期間:2022 年3 月(㈱未来トレンド研究機構 調べ)

●特殊曲げ加工でつくる半円錐形アルミパネル

1階屋外貫通通路・ホテルエントランス前のバス乗降場の天井は、円錐形を縦半分に切ったような、アーチのかかった三角形のパネルを250枚並べて構成。水面のさざ波をイメージしており、立体感のある幾何学模様が来場者にインパクトを与えます。
半円錐形アーチパネルは、板厚2㎜のアルミを用いた曲げパネル。基準サイズは底辺1,390㎜×長さ1,670㎜、天井面からのアーチの高さは300㎜です。幅23㎜の目地でビス固定する納まりで、シルバー系の粉体塗装で仕上げました。
本プロジェクトの最大の難関は、当社としても初めて挑戦した半円錐形状の曲げ加工。特に円錐の頂点は細くなるため、通常のプレス曲げでは先端が折れてしまい上手くいきません。しかしKIKUKAWAでは、これまで培ってきた加工ノウハウを結集することで、この特殊な曲げ形状を実現する新たな加工方法を確立。大量のアーチパネルの品質を一定に保って製作することができています。

●3Dモデルも活用し複雑な取り合いに対応

アーチパネル3Dモデル

▲3Dモデルの一部

三角形の天井パネルは、大小のアーチパネルの他、アーチのないフラットパネルとも組み合わせて配置されています。また、周囲のケイカル板天井、ガラスカーテンウォール、柱型パネル等、当社以外の工事とも複雑に接続しあう構成のため、取り合いも様々なパターンが考えられました。それぞれ最適な納まりを検討し設計図面を作成しています。設計者との打合せでは、自由に動かして様々な角度から見られる3Dモデルを用いて、形状や納まりを分かりやすくご説明するように努めました。
天井内の設備が多く下地の設計には苦労しましたが、他業者とも早くから連携して作図を進めていきました。当初の予定と変更が生じる取付箇所もありましたが、現場との調整を密におこなったり、工場であらかじめ下地を一部組んでから搬入することで施工時間を短縮したりと、臨機応変に対応して納めています。

設計技術力について、詳しくはこちら

●枠にとらわれない発想力で高難度の金属加工に挑戦

加工難易度の高い形状だった今回の天井パネル。三次元対応力と加工技術力、どちらも高めてきたKIKUKAWAだからこそ、挑戦できたプロジェクトだと思っています。一見すると実現不可能に思われるような形状でも、社内の経験とチエを集結させ、解決策を模索。既存の方法で作れなければ、視点を変えて全く新たな製作方法を編み出していきます。そんな発想力と諦めない精神が、実を結んだプロジェクトとなりました。

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
1F屋外貫通通路
天井パネル
アルミ 粉体塗装
扇曲げ加工
建物名称東急歌舞伎町タワー
施主東急株式会社
株式会社東急レクリエーション
設計設計:久米設計・東急設計コンサルタント設計共同企業体
外装デザイン:永山祐子建築設計
施工清水・東急建設共同企業体
竣工2023年
建設地東京都新宿区