METAL ARCHITECT KIKUKAWA

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プロダクト施工事例

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MUNI KYOTO

MUNI KYOTO

南棟(右側)と宿泊棟に繋がる屋外通路(左側)
南棟の軒天井はステンレス製で、最大2.1m跳ね出している

南棟カフェからの渡月橋を望む眺望 ステンレス軒天井パネルが彩りを添えている

左:南棟ドライエリアのステンレス軒天井
右:外部通路のメタリック塗装を施したアルミ軒天井

●唯一無二の実現に金属パネルで貢献

MUNI KYOTO

 【左側の福田美術館と連続している】

京都は嵐山の麓、2020年8月にオープンした渡月橋の目の前に佇むスモールラグジュアリーホテル「MUNI KYOTO」。世界に誇る“唯一無二”の自然や景色を滞在者の心へと届け、昔から既に建っていたと錯覚を起こさせるような佇まいを目指しています。
隣接地には同じオーナーと設計者により手掛けられ、KIKUKAWAも参画した「福田美術館」が前年に開館。本プロジェクトも同じ勾配屋根とすることで一体感を保ち、周囲の景観との連続性を出すことを意図しています。
「MUNI KYOTO」は、川のある南側から並列に重層した3棟で構成。カフェを有する南棟、川沿いからセットバックした宿泊棟、敷地奥にはロビーを有する北棟が、外部の渡り廊下で連結されています。それら全ての勾配軒天井パネル工事を中心にKIKUKAWAは、引き続き携わることができました。

プロダクト施工事例 – 福田美術館はこちら

●極限まで挑戦したパネル貼厚

「MUNI KYOTO」の外観を飾る軒天井パネルは、川沿いの南棟をステンレス製で、それ以外の宿泊棟や北棟、外部の渡り廊下はアルミ製にて構成。いずれもシャープさを追求するため、クリアランスを極限まで絞った設計をしています。
「福田美術館」と同じステンレス天井は、そのディテールを踏襲しつつも、さらに改善を進め、貼厚45㎜を実現。アルミの貼り出し勾配天井にいたっては、屋根の母屋下地から直接、天井下地を通す納まりを考案し、貼厚26㎜、屋根から天井までの厚み117㎜を実現しています。当然、両者とも細目地6㎜としており、要求品質を性能と美観の両面で満たした製品を納めました。

●眺望を添えるステンレス軒天井パネル

南棟の屋根から伸びる100㎡を超える四周の軒天井パネル。2㎜のステンレス板を曲げ加工にて製作し、PHL(バイブレーション)にて仕上げています。

MUNI KYOTO

 【外部通路から望む南棟】
  正面のSUS建具も施工

外周の天井は1125㎜×4200㎜(川側)、800㎜×4200㎜(北側)と割付を大きくとり、窓側の内周は980㎜×2100㎜(川側)、800㎜×2100㎜(北側)とすることでアクセントをつけています。川側の跳ね出しは合わせて2.1mを超え、ドライエリアを備えたカフェからの眺望に、ステンレスの淡い輝きが彩りを添えています。

●ビーズブラスト近似色のアルミパネル

宿泊棟をはじめとした500㎡を超えるアルミ軒天井パネルは、1.5㎜の曲げ加工品。大部分は、SUSビーズブラスト近似色に調合したフッ素樹脂焼付のメタリック塗装を施しています。軒幅などによりそれぞれ異なりますが、最大幅1.4mのパネルをおおよそ2mピッチで割り付けました。
また、軒天井と取り合う、渡り廊下における間接照明BOX付の梁パネルや、各所の幕板パネルなども同様にアルミ製品にて納めています。

●要求品質の実現とノウハウの蓄積

軒天井パネル以外にも、宿泊棟ルーバー取合の壁パネルや各種笠木などの金属製品と21箇所のステンレス建具製品を納めた本プロジェクト。「福田美術館」での評価が、「MUNI KYOTO」の参画に繋がり、今回もお客さまの厳しいクリアランスなどの要望に対応。お客様の満足とノウハウの蓄積を得ることができました。

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
南棟
軒天井パネル
ステンレス PHL
宿泊棟他
軒天井パネル
アルミ フッ素樹脂焼付塗装
(メタリック)
EVホール他
金属製建具
ステンレス フッ素樹脂焼付塗装
建物名称MUNI KYOTO
施主合同会社 AYG
設計有限会社 安田アトリエ
施工株式会社 熊谷組
竣工2020年
建設地京都府京都市右京区