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プロダクト施工事例

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さいたま市中央消防署

黒色の超大型折り戸「しゅもん」に赤いラインが映える建物外観。

上:「しゅもん」が閉まっている様子。ガラス窓から内部の車両を確認できる。
下:出入庫のため「しゅもん」が開いている様子。

天井照明や「しゅもん」のガラス窓からの自然光が、内部に明るさと開放感をもたらしている。

建物用途
製品用途
材質
金属加工技術
金属表面仕上

●地域に安心感をもたらす超大型折り戸「しゅもん」

旧庁舎の老朽化に伴い、約56年ぶりに移転新築した「さいたま市中央消防署」。消防車や救急車が出入りする車庫入口の大型折りたたみ扉工事に、KIKUKAWAは参画しています。

採用された大型扉は、KIKUKAWAがドイツのガートナー社と技術提携して製造・販売している、スチール製超大型折り戸「しゅもん」。これまで、さいたま市内の消防署で多くのご採用・高評価を賜り、本プロジェクトは市内で8例目の案件です。

本建物は与野中央通りと赤山通りに面する、見通しの良い交差点に位置します。そのような立地において、ガラス窓で構成された「しゅもん」は内部の緊急車両がよく見えるため、地域の方々の安心感につながっています。

31mの大開口に、カスタマイズされた「しゅもん」

「さいたま市中央消防署」の超大型折り戸「しゅもん」は、W31,000㎜×H4,000㎜の大開口に対して、両開き2枚折り戸4組で構成。割付幅は柱間隔によって異なり、約W1,630~1,920㎜×H4,000㎜の大扉16枚を連ねています。

「しゅもん」の開口部分はすべてガラスにすることが多いですが、本プロジェクトはお客様からのご要望で、扉上部を塞ぎパネルにしています。扉の重量バランスを崩す事の無いように設計にて検討を行い、塞ぎパネルにはしゅもんと同じ黒色塗装を施した板厚1.6㎜のスチールプレートを選定しました。

今回は出入庫のたびに開閉するという運用方法に合った、電動タイプの「しゅもん」が採用されています。電動タイプは、開閉音約40デシベルの静粛性と、開閉スピード約11秒のスムーズさを兼ね備えています。なお、停電時にはワンタッチで手動に切り替えての開閉が可能です。署員の方からは「重量がある扉なのに、手動でも軽く動かすことができる」と驚きの声をいただいています。

「しゅもん」開閉の様子を動画でご覧になるにはこちら

●車庫天井の課題を解決する、画期的なデザイン

現在、消防署車庫の開閉装置はオーバースライダーが多く適用されていますが、そこには様々な課題があります。超大型折り戸「しゅもん」は画期的なデザインでそれらの課題を解決します。

一つ目に、オーバースライダーは車庫の天井に格納されるため、はしご自動車など高さのある車両は出入庫に注意が必要ですが、「しゅもん」は壁際に折りたたまれるため、車高を過度に気にせず安全に出入庫できます。また、車庫内の天井が高くなり、開放感が得られます。

二つ目に、オーバースライダーでは天井の奥行方向に格納スペースが必要になると同時に、天井に照明を取り付けることが難しくなります。よって、壁面に照明を取り付けることになり、その分駐車スペースが狭くなってしまったり、背の高い車両の間で作業をすると十分に光が届かなかったりします。しかし、「しゅもん」では天井に自由に照明を配置し、十分な光が得られます。本プロジェクトでは、設備関係のダクトが走るほど天井に余裕があり、「しゅもん」が意匠の自由度を高めていることが分かります。

署員の方からは「車両出入り時に高さを気にしなくて良い」、「オーバースライダーより天井の圧迫感がなくスッキリした印象」との感想がありました。

●配線計画におけるKIKUKAWAの対応力

「しゅもん」上部の点検口16枚は、約W2000㎜×H450㎜のアルミパネルで製作し、点検口内部に駆動装置を納めています。駆動装置の配線にあたっては、電気系統専任者の意見も取り入れて計画を行いました。また、「しゅもん」の施工実績が豊富な取付職人とともに事前検討を重ね、綿密な連携によりスムーズな施工を実現しました。

●「しゅもん」の耐久性

超大型折り戸「しゅもん」はドイツ製の堅牢な特殊ヒンジを採用し、設計耐用回数は開閉20万回、もしくはオーバーホールが10年目という優れた耐久性を有しています。お客様からは、オーバースライダーと比べて故障が少ない点を評価いただき、耐久性への信頼を得ています。

超大型折り戸「しゅもん」の製品紹介のページはこちら

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
大型折りたたみ扉
(SLFドアー)
スチール 超大型折り戸
フッ素樹脂塗装
点検口パネル アルミ フッ素樹脂塗装
建物名称さいたま市中央消防署
施主さいたま市消防局
設計株式会社 SuKA建築設計事務所
施工斎藤・松永・ケイワールド特定共同企業体
竣工2021年
建設地埼玉県さいたま市中央区