METAL ARCHITECT KIKUKAWA

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プロダクト施工事例

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麻布山善福寺 開山堂

善福寺 引き戸・格子改修工事

麻布山善福寺開山堂の改修工事にて、ブロンズ製引き戸やアルミキャスト格子を施工。

銀杏の葉をモチーフにした意匠の欄間格子をアルミキャスト(鋳物)で製作。

上:側面から見た様子。上部に欄間格子、下部にスチールパイプ製の防犯格子がある。
下:室内から見た欄間格子とブロンズ製引き戸。(左右引き戸の内部側はステンレス塗装仕上げ)

●歴史ある寺院の改修工事に参画

平安時代の開山から約1200年の歴史を持ち、幕末には初代アメリカ公使館としても使われていた「麻布山善福寺」。国の重要文化財など貴重な宝物が納められた建物「開山堂」の改修工事に参画しました。
KIKUKAWAは、正面のブロンズ製引き戸と、逆さ銀杏の欄間格子、防犯格子の製作を担当。由緒ある寺院の格調高いイメージを表現した設計に、当社製品の品質と対応力で貢献しました。

●銀杏モチーフのアルミキャスト格子

善福寺の境内には、都内最古の古木として国の天然記念物に指定されている銀杏の木があり、枝が下向きに成長する様子から「逆さ銀杏」と呼ばれ親しまれています。その「逆さ銀杏」をモチーフにデザインされたのが、5箇所の既存窓枠に新たに設置された欄間格子。扇形の銀杏の葉が連なる意匠を、アルミキャストで製作しました。仕上げはホワイトのフッ素樹脂焼付塗装を施しています。
格子のサイズは最大で約W3,400㎜×H900㎜。銀杏の模様が端で欠けることがないように、微調整を行い製作しました。鋳物の厚みは12㎜と、できるだけ軽量化しつつもひずみが出ない適切な厚みを検討しています。

●現場実測が鍵となったスチール防犯格子

今回、改修前の建物は歴史が古く、製品を作るのに必要な竣工当時の図面がありませんでした。そのため、現場での実測をもとにCAD図面化する作業からスタートしました。
計3箇所の防犯格子は、白色フッ素樹脂焼付塗装仕上げのスチール角パイプで構成。Rのついた特殊な形状の既存窓枠に対し、ぴったりの長さではめ込む必要があったため、特に実測を細かく丁寧に行って正確な寸法を算出しています。また格子の固定方法についても、固定金具が見えにくい納まりとし、建物が美しく見えるように配慮しました。

●ブロンズ建具の施工対応力

ブロンズ製引き戸表面拡大

▲HL+硫化イブシ仕上げの表面拡大

中央に4枚、左右に2枚ずつ配置された引き戸は、板厚2㎜の丹銅にて製作。HL+硫化イブシ+艶消しクリア塗装仕上げで、金色の家紋や白色の壁との対比が美しい、重厚感のある仕上がりです。
改修工事の中でも、特に建具は既存建物との高度な調整が要求される難しい製品。高い製作精度であるのはもちろんのこと、施工の際にも状況に応じて現場で課題解決にあたる必要があります。本プロジェクトでもそのような施工対応力にて製品を納めました。

硫化イブシ仕上げについて、詳しくはこちら

●豊富な経験を活かした寺社改修工事

宗教建築では、金属の重厚な表情や加工性の良さが、装飾的な意匠を表現するのに活躍します。KIKUKAWAも、歴史のある寺社の改修工事に多数携わってまいりました。その経験を活かし、本プロジェクトでも複数の装飾建材を精度よく納めることができました。お客様からも、「イメージ通りのものができて満足」とのありがたいお声をいただいています。

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
メインエントランス扉 ブロンズ(丹銅) HL+硫化イブシ+クリア塗装
欄間格子 アルミキャスト フッ素樹脂焼付塗装
防犯格子 スチール フッ素樹脂焼付塗装
建物名称麻布山善福寺 開山堂
施主宗教法人麻布山善福寺
設計株式会社丹青社
施工株式会社丹青社
竣工2024年
建設地東京都港区