2019年6月4日
’19年プリツカー賞受賞「磯崎新」氏の代表作品
「水戸芸術館」チタン工事に参画
KIKUKAWAは下記内容のニュースレターを配信しました。
PDF版はこちら
2019.06.04 Kikukawa News Letter (Isozaki Arata wins Pritzker Award, Art Tower Mito)
「水戸芸術館」については、こちら
https://www.kikukawa.com/product/art-tower-mito/
2019年米プリツカー賞受賞の磯崎新氏の代表作品
水戸のシンボルタワー「水戸芸術館」チタン工事に参画
建築物の金属製内外装工事を手がける菊川工業株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:宇津野嘉彦、以下菊川)は、5月24日に受賞式が開催された「建築会のノーベル賞」と言われている本年度プリツカー賞の受賞者「磯崎新」氏の代表的な作品の一つ「水戸芸術館」に参画していることをお知らせします。
1990年にオープンした同建物の塔部には、日本の高層意匠建築においては初採用となるチタン材が用いられています。当時、試行錯誤しながら実現した同現場を、菊川がモットーとしている「何にでも挑戦する」姿勢を体現する事例として、ご紹介します。また、磯崎新氏がデザインされ、菊川が参画した他事例も併せてお知らせします。
■磯崎新氏の代表事例の一つ「水戸芸術館」とメタル
水戸芸術館は、磯崎氏の「良い素材でいいものをつくり、長く使おう」という建築手法が伺える、同氏の代表作の一つです。
水戸市のランドマークでもある水戸芸術館の塔は、正三角形が組み合わさり螺旋を描きながら100mの高さまで伸びていく構造です。未来を象徴する塔のコンセプト体現に辺り、現代的な素材とされる金属(チタン)が採用されています。チタンは、1946年に実用化された金属材で、他金属材に比べ高価であるものの、軽量(鉄に比べて60%)で、耐食・耐候性や強度・機械的性質が他金属材より優れているとされています。
■磯崎新氏の代表事例の一つ「水戸芸術館」とメタル
プロジェクト名:水戸芸術館
竣 工:1990
施 主:水戸市
設 計:株式会社 磯崎新アトリエ
施 工:共同企業体
菊川参画部位:チタン外装工事
■菊川のチタン製パネル
正三角形面の構成は、台形のチタン・パネル8枚を組み合わせることで構成されており、一辺9.8m、厚さ250mm、一枚約5㌧の重さもあります。また100mの高さがある同塔は、パネルの取付や竣工後のメンテナンス等、さまざまな考慮が必要でした。
これら課題を菊川は、材質メーカーと共同研究を進め、特殊ヒンジや治具の考案・開発をはじめとする工夫を凝らし解決することで、水戸芸術館の実現に寄与しています。
■プリツカー賞(Pritzker Architecture Prize)とは
「建築会のノーベル賞」とも言われる同賞は、「建築を通じて人類や環境に一貫して意義深い貢献をしてきた」優れた存命の建築家に贈られる、建築界で最も権威ある賞の一つです。1979年にアメリカのホテルチェーン「ハイアットホテルアンドリゾーツ」の創業一族「ジェイ・プリツカー」によって創設され、プリツカー一族が運営するハイアット財団によって運営されています。
今回の受賞について、審査員らは「常に進化し続ける彼(磯崎新氏)の建築スタイルと新鮮なアプローチは今日の建築に影響を与えてきた」とコメントしています。
磯崎氏の受賞は、丹下健三や槇文彦・安藤忠雄・妹島和世+西沢立衛(SANAA)・伊東豊雄・坂茂の各氏に続き8人目の日本人受賞者となり、日本は主催国のアメリカと受賞者同数となる最多受賞国となります。
■磯崎新氏デザインの他事例
磯崎新氏がデザインされた建築物の中で、菊川が参画した他の事例をご紹介します。
●豊の国情報ライブラリー(旧大分県立大分図書館、現「アートプラザ」)
竣 工:1995年
場 所:大分県大分市
受賞歴:昭和41年度 日本建築学会賞(作品)
菊川参画部位:ステンレス・ルーバー庇、内部ステンレス手摺
●静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ)
竣 工:1999年
場 所:静岡県静岡市
菊川参画部位:コーン型外装、内部メッシュ天井・壁
●「御殿山庭園」の茶室「有時庵(うじあん)」
竣 工:1992年
場 所:東京都品川区
菊川参画部位:ステンレス建具・天井パネル、チタン衝立、アルミ・キャスト扉、その他金属工事
■本件に関するお問い合わせ
菊川工業株式会社 広報室Webチーム
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