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プロダクト施工事例

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ASIJ(アメリカン・スクール・イン・ジャパン)調布キャンパス

ASIJ調布:フェーズ2外観

複数のALデザインパンチングパネルが壁面全体で1つのデザインを構成している

前面がPHL、背面はバフ仕上のSUS装飾金物は壁面全体で1つのデザインを構成している

内装にも外装同様の2種類のALデザインパンチングパネルが配されている

●設計者の意図をKIKUKAWAの技術で実現

調布の閑静な住宅街と自然豊かな野川公園に隣接した、日本における最初のナショナルスクール「アメリカン・スクール・イン・ジャパン」の調布キャンパスの増築工事に、KIKUKAWAはデザイン性の高い金属製品を中心に参画しています。
2011年のフェーズ1においてはステンレス製の正門装飾金物、2015年のフェーズ2においてはアルミ製の校舎壁面のデザインパンチングパネルと、2期に渡って設計者の意図をKIKUKAWAの技術で実現した製品を納めました。

●円周が大きな唐草模様風のステンレス装飾金物

フェーズ1の正門ゲート工事では、外装と緑化壁面のステンレス装飾金物と、笠木・竪見切や開口部見切のアルマイトを施したアルミパネルを納めています。
外装ステンレス装飾金物は二重になっており、1.5㎜の板に立ち上り50㎜をつけて箱型に製作。前面装飾の幅は225㎜でPHLを施し、背面装飾の幅は450㎜でバフ研磨を施しています。
緑化壁面部の装飾金物は、PHLを施した3.0㎜のステンレス板を幅450㎜でRカットしたものを取付。φ2mを超えるパターンが大半でシームレスなデザインである装飾金物は、繋ぎ目を突付ジョイントとし、特に前後に波打っている緑化壁面部は丁寧に刷り合わせることで目立たないようにしています。

●初のファイバーレーザー溶接の適用プロジェクト

正門外装の装飾金物の印象的な曲線からなるデザインを実現させ、ステンレスの素材感を生かした表情を作り出すため、KIKUKAWAの様々な技術が投入されています。
中でも、曲線の長距離溶接にも対応できる「ファイバーレーザー溶接」は、本プロジェクトにおいてKIKUKAWAとして初めて適用。前面装飾550m、背面装飾310mもある両端に立ち上りを曲線に沿って溶接する難作業に、最新のファイバーレーザー溶接機を用いて対応することで、ひずみが少なく精度のよい製品に仕上げることができました。
背面装飾は黒っぽくみえるミガキ仕上げが要望であったため、職人技の後掛けバフで研磨。ファイバーレーザー溶接で吸収しきれなかった映像のゆがみは、これも職人技で矯正しています。

KIKUKAWAのテクノロジー – ファイバーレーザー溶接のページはこちら

●様々な表情をみせる内・外装アルミパネル

フェーズ2の「クリエイティブ・アーツ・デザインセンター」の新築工事では、内・外装のアルミパネルを納めています。
外装1140㎡、内装490㎡のアルミパネルは、デザインパンチングパネルと3種類の色の異なるフラットパネルで構成。基本的に2㎜の曲げパネルに、メタリック系の色調を中心としたウレタン樹脂焼付塗装を施しています。
外装フラットパネルの内、3Fの窓部を囲う斜めに取り付けたアルミパネルは3㎜のカットパネルにてシャープさを強調。また、外装パネルの所々にエンボスパネルでアクセントをつけるなど、見る面や箇所によって様々な表情をみせるアルミパネルとなっています。

●壁面全体を使ったデザインパンチングパネル

外装370㎡、内装265㎡のデザインパンチングパネルは、壁面全体を使った2つの意匠で構成。2㎜のアルミ板にφ5㎜からφ9㎜の穴径の異なるパンチング加工により粗密を作ることで、遠目には塗装で描きだしたかのように見える模様を浮き上がらせています。
縦横の幅の異なるラインの組合せパターンは、4種類の穴径のパンチングを使いわけることで表現。六角形を組合せたパターンは、3種類の穴径のパンチングとパンチングを施さないライン部を使いわけることで表現しています。パンチングパネルは、1種類のメタリック系のみで塗装を施していますが、パンチングの穴径とピッチを調整し濃淡を出すことで、別色を用いたようなデザインを実現しました。

KIKUKAWAのテクノロジー – パンチング技術のページはこちら

●複数のパネルを組み合わせて大きなデザインを構成する

フェーズ1のステンレス製の装飾金物、フェーズ2のアルミ製のデザインパンチングパネルとも、単体ではなく複数のパネルを組み合わせることで1つの大きなデザインを構成した製品です。その実現には、精緻な図面、図面通りに精密に加工する機械設備と組立技術、そして少しのズレも許されない施工精度が必要不可欠です。
KIKUKAWAは、データ制御されたレーザー切断機やタレットパンチングプレス、先端技術であるレーザー溶接装置を駆使し、図面・加工・施工それぞれにおいて技術や職人技を発揮することで、お客様の要望に応えています。

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
正門 装飾金物 ステンレス 前面金物:PHL
背面金物:バフ
レーザー溶接
正門 笠木・見切パネル アルミ アルマイト
校舎壁面 内・外装パネル アルミ ウレタン樹脂焼付塗装
デザインパンチング
建物名称ASIJ(アメリカン・スクール・イン・ジャパン)調布キャンパス
施主The American School in Japan
設計株式会社 丹下都市建築設計
施工フェーズ1:白石建設 株式会社
フェーズ2:工新建設 株式会社
竣工フェーズ1:2011年
フェーズ2:2015年
建設地東京都調布市