
GMO hinataオフィス:モアレを表出する 白の2重構造のエキスパンドメタルが美しい
夜は暖かな光がモアレを表出する二重メッシュから漏れ出し全体を行燈のように包み込むような穏やかな様相を見せる
刻み幅の大きい立体的な二重エキスパンドメタルがモダンでさわやかな印象を与える
●モアレを表出するニ重構造のエキスパンドメタル・ファサード

▲「GMO hinataオフィス」全景
インターネットに関連するさまざまなサービスを展開するGMOインターネットグループの地方拠点の1つ宮崎。その地に新設されたサテライトオフィス「GMO hinataオフィス」の外装工事にKIKUKAWAは参画しました。
ファサード・コンセプトである、“まるで光を受けて呼吸するかのような様相を創り出す”ため、モアレ(干渉縞)を表出するニ重構造の白のエキスパンドメタルを採用。金属メッシュでありながら、絹の織物が重なるような繊細さが現れ、柔らかな印象となるファサードとなっています。
●コンセプトを実現するための丁寧な対応力
繊細さ、柔らかさを演出するためには、エキスパンドメタルの固定部を目立たないようにし、かつ隣り合うパネルのメッシュ目を合わせることが重要です。特に、後者は幅割付が1mから1.2mの間で15種類もあり、エキスパンドメタルの形状上、合わせるのに非常な困難が伴いました。しかし、メーカーの協力のもと、妥協せず納得のいく製品を製作。違和感がないよう細心の注意を払いながら、6㎜の細目地にて取付を行いました。
昼の明るく洗練された印象に対し、夜の暖かな光がメッシュから漏れ出し全体を行燈のように包み込むような穏やかな様相も、本プロジェクトの特長となります。そのため、原寸モックアップを製作しライティングを入念に確認。前述のエキスパンドメタルの固定方法の確認も検証しました。
●KIKUKAWAのエキスパンドメタル
見附520㎡のエキスパンドメタル外装は、板厚2.0㎜、刻み幅12㎜、開口ピッチ36㎜×76㎜のアルミエキスパンドメタルを採用。上下の枠や見切り、幕板や軒天パネルも含め、低汚染型のウレタン樹脂焼付塗装にて仕上げています。また、人が触っても怪我のないように、表面のエキスパンドメタルには丁寧に面取り加工を施しました。
二重エキスパンドメタル間上下のLED配置、外部側からしか施工できない条件などに適した下地を構成。改修工事のため取付調整もできるように設計しています。
本プロジェクトは、コーナー部や丸柱など、エキスパンドメタルにR加工を施す箇所もありました。本来なら立体的な形状がつぶれてしまうなどの課題がありますが、KIKUKAWAの技術力で品質を保っています。
KIKUKAWAのテクノロジー – エキスパンドメタル・ルーバーはこちら
●改修工事でも全国各地のお客様に対応
当社の白井工場とは遠隔地となる宮崎のプロジェクト。改修工事のため実測も必要でしたが、オンラインの活用や無駄のないスケージューリングにより、余計なコストをかけず実施しています。また、現地の製作会社や取付職人とのネットワークを構築。「全国各地のお客様に対応」を標榜するKIKUKAWAの対応力を発揮することができました。
また、改修工事ならではの厳しい搬入・搬出・揚重条件のなか、工程を極め細かく管理することで製品を納めています。
●エキスパンドメタル建材及び対応力とも評価をいただく
希望納期にお応えするため、プレゼンテーション及び原寸モックアップを実施。ライティング確認も行い、早期に意匠をFIXすることができました。デザイナーからは迅速な対応に、感謝の言葉を頂けました。
また、「GMO hinataオフィス」はお施主様からも高い評価をいただいております。GMO社内にて年間単位で社員が選出するプロジェクト表彰があり、第一位に本プロジェクトが選ばれたとのことで、大変光栄に思っております。
本プロジェクトの写真については下記でもご紹介しています。
メタルワークNEWS – 様々な用途に使える万能金属建材「エキスパンド・メタル」
品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
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低層 エキスパンドメタル・ファサード |
アルミ | エキスパンドメタル 低汚染型ウレタン樹脂焼付塗装 |
低層ファサード 幕板・軒天・ボーダーパネル |
アルミ | 低汚染型ウレタン樹脂焼付塗装 |
建物名称 | GMO hinataオフィス |
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施主 | GMOインターネット株式会社 |
設計 | デザイン・設計:株式会社 グラマラス 建築・構造設計:株式会社 10architect |
施工 | Studio 株式会社 |
竣工 | 2021年 |
建設地 | 宮崎県宮崎市 |