本町サンケイビルのピロティに立ち並ぶアルミ丸柱パネルを製作
高さ11.6m・φ1100㎜の丸柱を3分割し細目地で割付
上:広々としたピロティの空間を美しい丸柱が支えている
下:本町サンケイビル全景。低層部に計17本の丸柱が並ぶ
●丸柱パネルが支える「風のピロティ」
大阪市中央区のビジネス街に竣工したオフィスビル「本町サンケイビル」。「Good Work, Good Health!」をコンセプトとしており、エントランス前には心地よい風が吹き抜ける「風のピロティ」が設けられています。
そんな開放的なエントランス空間を支える、高さ約11mの丸柱のカバーパネルをKIKUKAWAが製作。当社の施工事例「大手町プレイス」のような一本ものに見える丸柱を、とご要望をいただき本プロジェクトに参画しました。
●細目地かつシンプル納まりのアルミ丸柱パネル
丸柱は全部で17本、上部の格子状の外装パネルに合わせ7.2m間隔で、ビルの1階部分を囲むように配置されています。3㎜厚のアルミカットパネル、仕上げはシルバーメタリックのフッ素樹脂焼付塗装です。
BIMに対応するため、3D-CADにて図面を作成。高さ11.6mを3分割、φ1100㎜の円周を3分割する割付としています。また、特許取得済みの丸柱納まりのノウハウにて、横目地7㎜、縦目地5㎜という細目地を実現。できるだけシンプルな納まりで、コストの上昇も抑えることができました。
KIKUKAWAのテクノロジー – 金属製柱型パネル・カバー
●モックアップで丸柱パネルの製作課題をクリア
R曲げの角度や目地の通り方などの面で、特に品質の高さが要求される丸柱パネル。そのため、工場にて試作品を実際に建て込んで確認し、フレームの精度や切欠きの大きさなど、細かな調整を行っています。
他にも、塗装治具の改良や取付用ゲージの開発、梱包作業の効率化などを行うことで、製作上の課題を一つ一つクリアしていきました。
●デジタル技術を活用したコミュニケーション
大阪にある現場と、千葉にある当社の設計部門・工場とが離れていたため、打合せはWeb会議を積極的に活用。コロナ禍で移動が制限される中、現場・工場・当社大阪事業所の3地点をWebでつなぎ、オンライン製品検査も実施しました。
また、施工イメージやパネルの取付順を説明する3Dアニメーション動画を作成し、現場の取付職人に見てもらうことで、スムーズな施工につながっています。
このように、デジタル技術を上手く活用したコミュニケーションが効果を発揮したプロジェクトとなりました。
品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
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1F丸柱パネル | アルミ | フッ素樹脂焼付塗装 |
建物名称 | 本町サンケイビル |
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施主 | 株式会社 サンケイビル |
設計 | 株式会社 竹中工務店 |
施工 | 株式会社 竹中工務店 |
竣工 | 2021年 |
建設地 | 大阪府大阪市中央区 |