マンションのファサードに採用された「エキスパンドメタル スクリーン」
シルバーアルマイト仕上げのエキスパンドメタルがメタリックで軽やかな雰囲気を演出。
左:天井の圧迫感を軽減する、シャープな印象のエキスパンドメタル。
右:外観夕景。エキスパンドメタルが室内の明かりを透過させ、表情が変化する。
●集合住宅のエキスパンドメタル・ファサード
東京下町の閑静な住宅街、7階建てデザイナーズマンションの新築工事に参画しました。KIKUKAWAは、3~7階部分のコンクリート外壁を覆うエキスパンドメタル・ファサードを施工。コンクリート打ちっぱなしのシンプルな外観に、洗練された都会的な雰囲気をプラスしています。
●表情の変化を楽しむアルミエキスパンドメタル
採用されたのは、KIKUKAWAの標準建材「エキスパンドメタル スクリーン」。納まりやパターンなどがあらかじめ決まっているため、お客様が検討にかける時間を短縮できる製品です。今回は、アルミ製エキスパンドメタルCTKEX-D99(開口率33%)を使用し、シルバーアルマイト+艶消しクリアにて仕上げました。パネル寸法は、躯体サイズに合わせてオーダーで設計。特に各住戸間の縦長のパネルは、約W600㎜×H2400㎜と標準よりも長めのサイズに対応しています。
KIKUKAWAのエキスパンドメタルは立体的な網目形状のため、見る角度や時間帯によっても表情が変わります。本プロジェクトでは、建物を見上げた時に、よりエキスパンドメタルの網目の開口が目立ち軽やかに見える向きで取り付けています。
●スタイリッシュなエキスパンドメタル天井
1階エントランス通路の天井も外装と同じ仕上げのエキスパンドメタルで、外部から内部への連続性や統一感を表現。開口率を確保したいとのことで、外装よりも少し網目の大きいCTKEX-D152(開口率57%)を使用しています。パネル寸法や非常灯の切り欠き位置がほとんど全て異なっており、パネルの種類は30種類以上に及びました。天井設備の点検口パネルもエキスパンドメタルで製作しています。
納まりはビス固定で、エキスパンドメタルの網目の隙間からビスを打って取り付ける必要があります。3Dプリンターを用いて取付金具の模型を作成し、エキスパンドメタルに当ててみて実際に施工可能か検証しながら、金具形状の検討や位置の調整を進めました。
●標準品でもプロジェクトに応じて柔軟に対応
同じくエキスパンドメタル外装を使った当社の東京オフィスが現場のすぐ近くにあったため、そちらもご見学いただいた上で採用していただきました。「エキスパンドメタル スクリーン」は標準仕様が決まっており、施工も基本的にはお客様ご自身で可能な製品ですが、本プロジェクトのように、寸法など一部オーダーでの対応や、施工まで一括してお引き受けすることもあります。今回、設計・製造の各担当者から取付職人まで含め、プロジェクトメンバー全員で密に情報共有することで諸課題の早期解決に努め、ご満足いただけるメタリックなファサードを施工することができました。
品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
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エキスパンドメタル外装 | アルミ | エキスパンドメタル シルバーアルマイト |
エキスパンドメタル天井 | アルミ | エキスパンドメタル シルバーアルマイト |
建物名称 | ルーチェヴィラ菊川 |
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設計 | 株式会社 アトリエハレトケ |
施工 | 杉本興業 株式会社 |
竣工 | 2022 |
建設地 | 東京都墨田区 |