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プロダクト施工事例

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丸の内ビルディング

丸ビル:ブロンズ3連アーチ

旧き良きブロンズ製品である3連アーチを復元

庇及び化粧モールやキャストにて立体感あふれるブロンズ建具

アルミキャストで構成した化粧面格子

●ブロンズ建具工事において歴史的都市空間の記憶を残す

東京駅、丸の内口の正面にそびえるシンボルタワー「丸の内ビルディング」の金属工事と建具工事にKIKUKAWAは参画しました。
「丸の内ビルディング」は、1923年(大正12年)竣工の「丸ノ内ビルヂング」を建替えた2002年竣工のプロジェクト。歴史的都市空間の記憶を残しながら、培われてきた街並の継承と新しい空間の融合がテーマの一つとなっています。例えば、低層部の軒高は旧丸ビルと同じ31mとし、そのイメージの継承につとめながら、街の玄関としてのゲート性や風格を表現したデザインとなっています。
低層部の金属製品を中心にKIKUKAWAは多くを携わりましたが、なかでも、3連アーチのブロンズ建具工事において特にそのコンセプトの実現に寄与しました。

●旧き良きブロンズ製品の復元製作

旧丸ビルの3連アーチ保存部材の一部

【旧丸ビルの3連アーチ保存部材の一部】
左:框扉と押棒
中上:ステンド枠飾り
中下:扉上軒天ボーダー飾り
左上:庇ボーダー飾り
左下:框扉飾り

旧丸ビルの外観を象徴する独特の3連のアーチは、1935年(昭和10年)に改修したもので、東京駅側と行幸通り側に設置されていました。本プロジェクトでは、その3連アーチを行幸通り側のオフィスエントランスにインテリアとして表現。同じくオフィスエントランスでは、1999年に旧丸ビルが取り壊された時に地下から発見された、15mの松の丸太=松杭も展示しています。
KIKUKAWAは3連アーチを忠実に復元するため、当時の図面を精査すると共に、撤去してあった保存部材を実測・研究し、そのデザインを図面に反映。加えて、現代の品質・仕様の基準に則った設計を行いました。
ステンドグラスのみオリジナルを再利用していますが、その他のブロンズ製品は全て新たに製作。仕上げも含め長年蓄積してきたブロンズ加工技術を駆使することで、お客様の要望に応えた復元製作を全うすることができました。

パンフレット「BRONZE」のダウンロードはこちら

●ブロンズ製3連アーチ建具

ブロンズ製3連アーチ建具は、1箇所あたりW4140㎜×H7690㎜で、庇の奥行きは1196㎜。基本は丹銅板1.5㎜を加工したもので構成し、仕上げはHLの上、硫化イブシを施しています。
中央のアーチのみが出入りできるようになっている(両サイドのアーチはダミー)框扉は、W842㎜×H2270㎜で、框パネルには繋ぎ目がありません。下框のモールとガラス押縁は真鍮型材を新規で引き抜き、方立モールは真鍮FB(平板)を切削加工。下框の飾りと押棒はブロンズキャストで復元しています。
扉上枠から伸びる480㎜の軒天と700㎜の庇斜め天井は、扉に合わせて4つの格子状パネルになっていて、真鍮FBを切削加工した化粧モールで区画。2段あるボーダー部の2種類の飾りはブロンズキャストで復元しています。
H1700㎜の中段ステンドグラスとその枠は既存品を再利用し、新規の四方枠・方立・無目板と組み合わせて構成。両端方立の飾りはブロンズキャストを、中央方立の化粧モールは切削加工にて復元しています。
H1100㎜の上段無目は、上下にブロンズキャスト飾り、中央に切削加工した化粧モールを配置。W150㎜×H117㎜のアーチ枠との取合ボーダーは、波型にR曲げ加工をしています。最上段の見附90㎜、見込114㎜のアーチ枠は半径2070㎜の半円を描いています。

KIKUKAWAのテクノロジー – 硫化イブシ仕上げはこちら
KIKUKAWAのテクノロジー – 板金曲げ技術はこちら

●様々な金属製品やパネルに対応

3連アーチ以外にも、商業ゾーンを中心に様々な金属製品を納めています。
・低層吹抜けアトリウム廻りの、アルミ製柱型パネルと長穴パンチング幕板
・外周ガラスCW内側や1F貫通通路の、アルミ製ラフトーン幕板
・中央ESC他の、側及び軒天パネル
・7F丸ビルホールの、アルミ製バーリング有孔吸音パネル
・塔屋外装のアルミ製リブパネル など
また、35~36Fの商業ロビーの化粧面格子も施工しており、1スパンW2334㎜×H6720㎜を5タイプのアルミキャストの組合せで構成。スチールのCT鋼枠に引掛けるように納め、洗練されたものとなっています。

●様々な賞の受賞に貢献

3連アーチの復元や、アトリウム廻りや1F貫通通路を始めとした金属工事の多くは、「丸の内ビルディング」が掲げたテーマに沿った意匠であり、そのことが、下記の受賞に貢献できたものと考えています。

2002年度 第12回AACA賞
AACA賞(日本建築美術工芸協会賞)は、一般社団法人日本建築美術工芸協会の主催で、「美しくゆとりある環境の街づくりを!」の理念に叶う、建築、美術、工芸、ランドスケープなど様々な分野が協力し、融合して創造された文化的環境と美しい芸術的景観を対象とする賞。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.aacajp.com/cms_prize/prize/aaca12/?t=1

◆2003年度グッドデザイン賞
分類:建築・環境デザイン部門 – 建築デザイン
受賞理由:従来の丸ビルの記憶を継承しながら、従来の空間にはないダイナミックな都市を表現している。
※グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会の主催で、毎年デザインが優れた物事に贈られる賞。人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、建築もその対象に選ばれる。
詳細は下記をご参照ください。
https://www.g-mark.org/award/describe/29339?token=JPoBQ35aaR

◆2004年度 第45回BCS賞特別賞
受賞理由:わが国最初のオフィス街の象徴的なビルの建替えである。
※BCS賞は、一般社団法人日本建設業連合会の主催で、「優秀な建築物を作り出すためには、デザインだけでなく施工技術も重要であり、建築主、設計者、施工者の三者による理解と協力が必要である」という発意により、良好な建築資産の創出を図り、文化の進展と地球環境保全を寄与することを目的とした賞。
詳細は下記をご参照ください。
https://www.nikkenren.com/kenchiku/bcs/detail.html?r=2004&ci=717

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
1Fオフィスエントランス
3連ア-チ
ブロンズ(丹銅・真鍮)
ブロンズキャスト
HL+硫化イブシ仕上げ
ブロンズ装飾建具
波型R曲げ
35・36F商業ロビー
化粧面格子
アルミキャスト
枠:スチール
ウレタン樹脂塗装
建物名称丸の内ビルディング
施主三菱地所 株式会社
設計株式会社 三菱地所設計
施工丸ビル建築工事共同企業体
(大林組・大成建設・清水建設・竹中工務店・鹿島建設・ピーエス三菱)
竣工2002年
建設地東京都千代田区