メルセデス・ベンツ千葉中央:三次元形状の軒先パネル、黒色の外壁パネル、丸柱を施工。
道路に面したファサード。軒先アルミパネルが美しいラインを描く。
夜間のショールーム。メタリックグレーの丸柱が落ち着いた輝きを放つ。
●洗練された自動車ショールームの内外装パネル
自動車メーカーのメルセデス・ベンツが、東京と千葉の湾岸を結ぶ国道 357 号線のほど近くに移転・新装オープンしたショールーム。
お客様のブランド体験を主軸に設計された先進的なショールームにおいて、KIKUKAWAは軒先・壁・丸柱のパネルを製作し、高級感のある洗練された空間づくりに貢献しています。
●三次元形状の軒先パネルを高い精度で施工
建物外装の東から西まで約100mに渡る軒先パネル。幅約2,360㎜×奥行750㎜のパネルが45枚連なり、直線部分は二次元曲げ、コーナー部分は三次元曲げで製作されています。
コーナー部は当初のスペックで鋳物となっていましたが、2ヶ所と少量であることからコスト面を考慮し、板金の三次元曲げ加工で製作することをご提案。三次元曲げや下地の取り合いから最適な板厚を検討し、2.5㎜厚のアルミ材を使用しました。仕上げはメタリックグレー色のフッ素樹脂焼付塗装を施しています。
コーナー部の三次元形状は、高い精度を出すことが一般的に極めて難しいですが、三次元曲げの寸法調整など試行錯誤を繰り返し、お客様の求める精度に達するまで妥協せずに製作しました。取付においても、出入り・寄り・レベルの全方向をミリ単位で調整しながら施工し、非常に高い精度で納めています。
●目地までこだわる細部の意匠性
黒色の外壁パネルは、東面と西面を合わせて約100㎡。1枚当たりW2,040~3,150㎜×H1,200㎜のサイズで、4㎜厚のアルポリック*(アルミ樹脂積層複合版)に黒色のフッ素樹脂焼付塗装を施しています。化粧面をすっきり見せたいというお客様のご要望から、パネル間の目地は止水のシーリングで埋めるのではなく、シーリングなしで12㎜の空目地で納めています。そのため、止水ラインをパネル裏面で構築するよう設計しました。
外壁パネルには2種類の曲げ技術を使用。車のボディを思わせるかのような丸みを帯びた二次元曲げと、シャープな角出し曲げの組み合わせにより、クラシカルでありながらも先進的なファサードとなっています。
外部から内部へ続くアルミ丸柱は直径500㎜で、長尺のH5,500㎜が8本、短いH800㎜が5本の計13本あります。長尺の丸柱は縦方向に2分割、横方向に4~8分割していますが、突きつけ納まりにすることで、極力目地が目立たないように見せています。仕上げはウレタン樹脂焼付塗装で、軒先パネルと同色のメタリックグレーとし、統一感を演出しました。
●KIKUKAWA品質の製品を他店舗へも展開
本プロジェクトは、設計者様に工場見学をしていただき、KIKUKAWAの製品や品質にご期待をいただいての受注となりました。施工後にはお客様から高い評価をいただき、本プロジェクトのパネル納まりを今後他店舗でもご採用いただくこととなりました。
*「アルポリック」は三菱ケミカルインフラテック株式会社の登録商標です。
品名・施工個所 | 材質 | 仕上げ・加工 |
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軒先パネル | アルミ | フッ素樹脂焼付塗装 |
外壁パネル | アルミ樹脂積層複合板 (アルポリック) |
フッ素樹脂焼付塗装 |
丸柱パネル | アルミ | ウレタン樹脂焼付塗装 |
建物名称 | メルセデス・ベンツ 千葉中央 |
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設計 | 株式会社エムエスピー店舗開発機構 株式会社一級建築士事務所ジオプラス |
施工 | 旭建設株式会社 |
竣工 | 2022年 |
建設地 | 千葉県千葉市 |