2021年6月22日
ブロンズ硫化イブシでつくる板張り風外装パネル
金属は、その光沢やシャープさで、洗練された都会的な雰囲気を与えられる建材。一方で、「少し冷たい印象になってしまうのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、選ぶ材質や仕上げで印象がガラリと変化するのが金属建材です。今回は、まるで木造建築のような、自然と調和する温かみのある建物を金属で表現した事例をご紹介します。
こちらは、板張り風の外装を金属で実現したリゾートホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」。硫化イブシを施した銅板を一枚ずつ重ねていくことで、板張りの木造別荘の外観を再現しています。
硫化イブシは、元々の銅の色に近い淡色から黒っぽい濃色まで、硫化の加減によって色味を調整できる仕上げ。本プロジェクトでは、濃淡の異なる3色の硫化イブシを施したブロンズパネルをランダムに配置することで、自然な風合いを表現しています。各色の数量や配置のバランスなどはKIKUKAWAの裁量にゆだねられていたため、製造部門と施工部門とでチエを出し合いながら製作枚数や施工手順を決めていきました。
約5500㎡のブロンズ外装は、見附基準H170㎜×W1800㎜、板厚0.6㎜の銅板を重ねることで構成。下端に曲げ加工を施して下部方向に5度ほどの勾配をつけ、木板を重ねているかのような立体感を演出しています。
本プロジェクトは板張りの外装イメージを硫化イブシで再現した事例ですが、木材を再現する方法は他にも木目調塗装などがあります。加工性や耐久性の観点で金属建材をご検討の際は、ぜひKIKUKAWAにご相談ください。硫化イブシ仕上げをはじめ、多種多様な材質・仕上げの中から、お客様のご要望に応じて最適なご提案をいたします。
本プロジェクトについて詳しくご覧になりたい方はこちら
プロダクト施工事例 – ザ・リッツ・カールトン日光