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プロダクト施工事例

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いすゞ自動車 社員食堂

三次元形状カウンター

社員食堂の配膳カウンターを製作。約33度の鋭角になっているコーナー部も、高難度の三次元形状を実現。

ステンレス天板・アルミ腰壁とも、目地やビスを極力見せないシームレスなジョイント

水面のゆらぎをイメージしたステンレス鏡面の天井パネル

●三次元形状カウンターと水面パネルで魅せるこだわり空間

横浜・みなとみらいの大規模複合施設「横濱ゲートタワー」に入居する、いすゞ自動車株式会社の社員食堂内装工事に参画しました。
KIKUKAWAが製作・施工したのは、合計5つのエリアからなるカウンターと、天井の水面(みなも)パネル。デザインと機能性の双方を満たす金属製品で、こだわりの空間づくりに貢献することができました。

●アルミキャストで制作した三次元形状のカウンター腰壁

結晶風粉体塗装

▲結晶風粉体塗装

高さ900~1100㎜のカウンターは、ステンレス1.5㎜厚、PHL(バイブレーション)仕上げの天板と、高さ方向にR曲げを施したアルミ2.5㎜厚の腰壁パネルで構成しています。腰壁は、表面にシワが寄ったようなテクスチャーが特徴的なホワイトの結晶風粉体塗装。車のエンジンカバーに使われる塗装から着想を得たもので、本プロジェクトのためにサンプル製作や調整を重ねて実現しました。
計15箇所あるコーナー部分の腰壁は、横方向と高さ方向の両方にRがかかった三次元形状。そのため、アルミキャストにて製作しています。3D-CADでの作図や模型を使用した打合せ、モックアップの製作などを通して、お客様とイメージを共有しながら作り込んでいきました。

KIKUKAWAのテクノロジー – 三次元加工技術
KIKUKAWAのテクノロジー – 設計技術力

●シームレスなデザインと機能性を実現する設計納まり

長さ1200㎜~2500㎜のアルミパネルが連なる腰壁パネル。そのジョイント部分の納まりには、KIKUKAWAの技術やノウハウがつまっています。目地は見せたくないというお客様のご要望により、基本的に突き付けで対応。特に、パネルとコーナー部キャストとのジョイントは厚みやRの精度が異なるため難しさがありますが、細かい微調整を加えることで目地幅ゼロを実現しています。引っ掛け工法を組み合わせることでビス留めを最小限かつ見えない納まりとし、三次元形状をより引き立たせる滑らかで美しいフォルムを表現しました。
本プロジェクトはキッチンカウンターという性質上、デザイン面だけでなく機能面でも顧客要求をしっかりと満たす必要がありました。例えば天板には、山形の繊細な曲げ加工を施しトレイレールとしています。また、内蔵する収納扉や給排水設備の使用に支障が出ないよう、下地の配置や付属金物などは細部に至るまで丁寧に検討を重ねました。このように、各カウンターエリアの用途に合わせた設計仕様にて対応しています。

●社名の由来を表現した水面パネル天井

食事をするテーブルエリアの4m×25mの吊り天井は、板厚2㎜のステンレス鏡面に凹凸加工を施した水面(みなも)パネル。いすゞ自動車の社名の由来である伊勢神宮の「五十鈴(いすず)川」をイメージした、通常パターンよりもランダムではっきりとした凹凸が感じられる特注仕様です。幅900㎜×長さ3950㎜のカットパネルを28枚、目地幅3㎜で並べています。引っ掛け式の納まりでビスが見えないようにすることで、現しの天井の中でまるで水面パネルが浮いているように見せています。

オリジナル金属建材 – 水面パネル

●お客様とともにチーム一丸となって課題に挑戦

本プロジェクトは元々水面パネルでのお引き合いでしたが、難易度の高い形状のカウンターも計画にあるとのことで、KIKUKAWAのオーダー金属建材の実績を信頼していただき、追加でご相談をいただきました。三次元形状かつシームレスな仕上がり、さらには設備としての機能性・安全性など、満たすべき項目が複数ある中で、お客様と一緒にチーム一丸となって取り組み、一つ一つ課題を乗り越えていきました。当社としても非常にやりがいのあるプロジェクトで、お客様からも高い評価をいただいています。

品名・施工個所 材質 仕上げ・加工
カウンター腰壁 アルミ 結晶風粉体塗装
三次元加工
カウンター天板 ステンレス PHL
天井水面パネル ステンレス 鏡面エンボス加工
建物名称いすゞ自動車 社員食堂
施主いすゞ自動車 株式会社
設計いすゞエステート 株式会社
株式会社 坂倉建築研究所
施工鹿島・鉄建・小俣建設 共同企業体
竣工2022年
建設地神奈川県横浜市