2021年9月28日
複雑な大型ステンレス樋工事:高輪ゲートウェイ駅
建築で必要とされる金属工事は化粧パネルだけではありません。外観ではあまり目立たない、樋や笠木、水切といった部分も建築に欠かせない金属工事の一つ。建物の防水・排水に関わるため、品質の求められる製品でもあります。KIKUKAWAは、そのような化粧以外の金属工事の実績も豊富です。
2020年3月に開業した「高輪ゲートウェイ駅」。このプロジェクトでKIKUKAWAは様々な金属工事を請け負っていますが、今回は、大屋根の樋・笠木・水切工事を中心にご紹介します。
幾何学的な形状をした大きな膜屋根の端部や境目に走る、ステンレス製の樋や笠木、水切を製作。膜屋根内部からも見えるため、基本的には両面可視部扱いで、下地も含め白系統のフッ素樹脂焼付塗装で仕上げています。
BIMによる検証が行なわれていた本プロジェクト。KIKUKAWAは業界に先駆けて3D-CADを導入しており、BIMに対応する体制が整っています。3Dデータを活用して、膜屋根を支える鉄骨との干渉などを検証しました。
3列通っているW400mの樋は、それぞれ長さ100m以上。溶接箇所を減らすため、割付は6mと一般的な樋より長いものとなっています。KIKUKAWAはこのような長尺製品にも対応できる設備を備えており、最大8mまで対応可能なベンディングマシンを活用して曲げ加工を行いました。
樋の施工では、ジョイント部分を現場にて溶接。火花が発生しにくいTIG溶接を使用し、水密を確保するために全周溶接としています。真夏の暑い時期に屋根上での溶接作業は困難をともないましたが、施工部隊のチームワークを発揮して対応しました。
このようにKIKUKAWAでは、各現場の特性に応じた柔軟な対応力で、設計から施工までを総合的に請け負っています。本プロジェクトのような多様な金物工事も得意としておりますので、ぜひご相談ください。
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プロダクト施工事例 – 高輪ゲートウェイ駅