2024年8月27日
3D設計/加工技術を活用した金属パネル【麻布台ヒルズ】
2023年11月に開業した「麻布台ヒルズ」。KIKUKAWAはアリーナ大屋根をはじめ様々な金属工事に参画しています。
施工事例 – 麻布台ヒルズ アリーナ 大屋根
施工事例 – 麻布台ヒルズ ガーデンプラザ A,B,D
今回まずご紹介するのは、商業施設タワープラザの外苑東通りに面したエントランス。エスカレーター横、まるで「棚田」のように植栽が配置された空間のパネル製作を担っています。
白の棚板と垂直に組み合わさる支柱パネルは、鏡面仕上げのステンレス樹脂複合板(SUS版アルポリック)を用いた曲げパネル。植栽や光など周囲の景色を映し込み、空間に調和をもたらしています。また、プランターをカバーする幕板はスチールにグレーのフッ素樹脂焼付塗装で仕上げました。他に、各棚板に設置された手摺もステンレス角パイプのHL仕上げにて製作しています。
本プロジェクトは、パネルによって取付高さや出入りが異なる複雑な形状のため、早期に3Dデータを作成することで対応しています。画面上で3Dイメージを自由に動かして見ることができる3D-PDFで、360度様々な角度から形状を把握できるようにしました。また、実際の見え方や施工時に手が入るかといったことを検証するのにVRも活用しています。
続いてご紹介するのが、中央広場にある高さ約50mの煙突の外装パネル。三次元曲面加工を施したパンチングパネルで製作しました。
基準サイズW950㎜×H2,000㎜のアルミ曲げパネルを総数約1,400㎡使用。ライトブロンズ色の二次電解着色複合皮膜で仕上げています。直径25㎜のパンチング加工を施しており、特に下から2段目のパネルはパンチングピッチをグラデーションとしています。
上の方のパネルにはさらに三次元曲面加工を施し凹凸を表現。出入り寸法は±50㎜/±100㎜/±150㎜と凹凸合わせて6種類の曲面パネルで構成し、こちらもグラデーションの配置となっています。
麻布台ヒルズのプロジェクトでは多項目の工事に携わらせていただきました。それらが同時進行で進んだため大変さもありましたが、社内の各部署が協力し合い、当社一丸となって取り組んだプロジェクトでした。
麻布台ヒルズに訪れた際には、ぜひKIKUKAWAの様々な製品をご覧ください。
■麻布台ヒルズ 森JPタワー
施主 虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合
設計 森ビル株式会社 一級建築士事務所
株式会社日本設計
煙突外装:Heatherwick Studio
商業エントランス:株式会社 藤本壮介建築設計事務所
施工 清水建設株式会社(建築)