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KIKUKAWAのテクノロジー

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カラーステンレスによる金属建材

カラーステンレス

HL+化学発色(ゴールド)によるステンレス建具と見切ボーダー:干渉色にライティングすることで高級感を演出

ステンレスの特性に付加価値を加えるカラーステンレス。ステンレスの表面仕上げを活かしながら、素地の持つ冷たさや鋭さをやわらげる特徴は、内・外装のパネルや建具などに深みを与えるのに最適です。特に高級感やインパクトを醸成するデザインで採用されています。

日本で初めて大規模にカラーステンレスが採用された「霊友会釈迦殿」(1975年竣工)以来、KIKUKAWAは長年培ってきた品質管理のノウハウにより、美観と性能を両立した技術を確立しています。お客様のご要望やご相談に合わせて、新たな組み合わせの開発などを通じて、常に新たな試みを探求し、最適な提案をいたします。

プロダクト施工事例 – 霊友会釈迦殿のページはこちら

主な特長・様々な研磨仕上げとの組合せ
・鏡面ベースなどの製品に対する平滑度及び映像管理
・状況に応じたカラーステンレスの種類の提案
など
対応可能素材SUS304
※他のステンレス鋼種(SUS316、高耐食性フェライト系ステンレスなど)をご検討の場合は前もってご相談ください。
種類・化学発色【KC発色】
・真空蒸着(スパッタリング)【KSコート】
※その他代替仕上げも提案いたします。
対応サイズ・化学発色 :最大W1200㎜×L5000㎜(重量120㎏以下)
・真空蒸着:最大W1200㎜×L4000㎜(重量120㎏以下)
備考ステンレス製品の形状や加工の種類などにより、それぞれに制約があります。
ご検討の際は、事前にご相談ください。
また、カラーステンレスの材料販売のみは承っておりませんので、ご注意願います。

1975年竣工の「霊友会釈迦殿」:成形プレス加工した化学発色(ゴールド)を施した大ホール天井パネル

カラーステンレスとは

カラーステンレスは、耐食性と強度に優れた上、研磨加工を加えることで美麗なメタル感が引き立てられる特性を持つステンレス建材に、色の変化をもたらすことのできる仕上げです。シルバー単色とは異なり、多様な色彩と暖かさ、柔らかさを与えることができ、さらに意匠性を高めることができます。また、材料調達や強度などの問題で、ブロンズ製品の代替としてカラーステンレスが採用される例もあります。
カラーステンレスの被覆は、極薄の酸化被膜またはセラミックスを施したものですが、耐候性や耐食性に優れている特徴も有しています。

カラーステンレスに対する品質管理

カラーステンレスは素地の質感に影響を受けるため、微細な材料成分の違いにより色ムラが生じやすい仕上げです。KIKUKAWAは、材料メーカーとの長年の信頼関係によるロット管理と品質管理により、材料が原因となるバラツキのリスクを排除。徹底した管理体制により、色調品質を確保します。また、周囲や光源を映すフラットパネルについては、高水準に平滑度を保つ設計及び製作・取付を行います。

■KIKUKAWAの対応力

「ワン・ストップ・ソリューション」と「Never Say No」がKIKUKAWAの強み。設計から施工まで一貫した体制のため、デザインや形状、大きさなどを含め総合的な判断や提案をいたします。
カラーの種類や加工方法など様々な制限があるカラーステンレス。そのため、KIKUKAWAの提案により、内装工事を中心にカラークリアなどで代替した事例も増えております。多様な研磨加工と希望色との組合せを実現するとともに、納まりやデザインのご要望にもお応えしています。また例えば、「墨を流したような仕上」を実現するため「黒ニッケルめっき+HL仕上げ」をご提案して採用されたといった実績もございます。

研磨仕上げやエッチングなどの加工との組み合わせや、新しい発想によるメタルの素材感を生かした着色ができないかといったご要望に対しても真摯に取り組んでまいります。
カラーステンレスの建材製品をご検討・ご採用の際、もしくはお困りのことがありましたら、是非、一度ご相談ください。

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カラーステンレスの種類や方法

●化学発色(インコ法)【KC発色】

ステンレス鋼を溶液中で酸化させ、そのときに出来た酸化皮膜により発色させる方法。インコ社のバーミンガム研究所が開発した着色処理法のため、インコ法とも呼称されます。シャボン玉が光に当たって虹色に見える様に、透明な酸化皮膜の表面で反射する光と酸化皮膜を通り屈折して金属表面で反射する光の干渉現象で、様々な色合いに変わります。100~300nmの範囲で厚みを調整した干渉現象により、ブラック、ゴールド、ブロンズ色などの色彩を発色。透明な被膜であるため、HL、PHL(バイブレーション)、鏡面仕上げなどの特徴を活かせます。

★塗装と異なり、非晶質の不動態皮膜の干渉色のため、太陽光にあたっても退色なし。
★通常ステンレス鋼の数10倍にも生長した不動態皮膜に覆われているため、さらに耐候性・耐食性を発揮。
★色を均一にせず自然な仕上がりにするアンティーク調の風合も出せる。

✓被膜の堅牢性は優れているが、耐摩耗性に若干の難点があり。
✓コーティングされた材料を加工するので、製作方法に制限あり。
✓補修が困難。
✓メーカーサンプルと本番では多少の色調差あり。

KIKUKAWAの金属仕上ラインアップ-ステンレス:KC発色+シリカコーティング

●真空蒸着(スパッタリング)【KSコート】

高真空内に微量のアルゴンガスを混入させ高電圧をかけ、プラズマ状態となったアルゴンガスが、コーティング材に衝突したことにより弾き出された分子をステンレス材に強固に密着させる技術。このスパッタリング法による着色法は、結果的に、ステンレス材の表面にコーティング材(チタンの窒化物、炭化物などのセラミックス)を300 nmで被覆したものになります。

★セラミックス特有の色調で、かつステンレス鋼の素地を生かしたカラー製品。
★化学発色に比べて色が鮮やかで、色の均一性が抜群。
★クリスタル感覚豊かな美しい色彩で、とりわけゴールドは限り無く金色に近い仕上り。
★美麗なセラミックスの硬質膜は耐摩耗性に優れ、化学発色の3倍の引っかき硬度が有る。

✓コーティングされた材料を加工するので、製作方法に制限あり。
✓補修が困難。
✓メーカーサンプルと本番では多少の色調差あり。

KIKUKAWAの金属仕上ラインアップ-ステンレス:KSコート(スパッタリング)+シリカコーティング


1975年竣工の「霊友会釈迦殿」:成形プレス加工した化学発色(ゴールド)を施した大ホール天井パネル


真空蒸着(スパッタリング)によるステンレスパネル
(左)HL+ブラック色の天井と壁パネル (右)PHL(バイブレーション)+ブロンズ色の壁パネル


(上)HL+化学発色(アンバー)によるステンレス手摺:加工後に試行錯誤のうえ発色した
(下)PHL(バイブレーション)+化学発色(ブラック)によるステンレスパネル
:竹のパターンはエッチングして黒塗装を施している


他手法によるカラーステンレス事例
(左)ブロンズ調カラークリアの装飾パーテーション (右)HL+黒ニッケルめっきの外装パネル

「カラーステンレスによる金属建材」が使用されている施工事例