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KIKUKAWAのテクノロジー

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大型金属パネル(広幅・長尺)

大型金属パネル.1:ウルトラパネル・システム

【画像1】ウルトラサイズ・パネルシステム:最大W18m×H4mの1枚物パネルで納めている

建築物の金属製化粧パネル工事において、W1500㎜を超える広幅パネルやL6000㎜を超える長尺パネルなどの大型金属製品を製作する前提として、材料調達能力と大型製品を取り回すことのできる加工設備や敷地を有する工場が必要不可欠となります。それに加えて、大型パネルを保持するフレームや下地を含めた設計力、性能と意匠性を両立した加工能力、大型製品を精密に納める施工能力などの総合的な技術が伴って、はじめて大型金属パネルは品質要求を満たした製品となります。

KIKUKAWAは、長年に渡り材料メーカーとの信頼関係が確立しているため、品質の安定した大板サイズの材料入手が可能です。市場にないサイズ以上の大型パネルでも、職人技と最新設備による接合技術により実現を目指します。
その上、約5万㎡の敷地を持つ自社工場、8mベンダーなどの大型加工設備を所有。「Never Say No」の精神のもと多く手掛けた大型金属パネル工事の経験に基づくノウハウと開発力・技術力により、QCD(品質・コスト・納期)に適う納まりの提案及び製作・施工をいたします。

主な特長・広大な工場と大型加工設備
・L6000㎜を超える長尺パネル対応
・W1500㎜を超える広幅パネル対応
・さらにW2000㎜やL8000㎜などの特大サイズも対応可
・市場にない材料サイズ以上の大型金属パネルの実現
・曲面加工・三次元加工との組合せ
・あらゆる金属と仕上げの組合せ
・細目地仕様対応可
など
機械・設備・8mベンダー(L8000):長尺曲げ加工
・FSW装置(W2800×L4000):広幅材料製作
・インクリメンタル装置(W2600×L3000):金型不要の成形加工
・MM-ファイバー・レーザー溶接装置(W1200×L7000):低歪み溶接
・タレットパンチプレス(W2000×L6500・W1250×L7500)
・アルミ塗装用下処理層(W2000×L8000)
など
※()内は最大加工サイズ:単位は㎜
対応可能素材アルミ・ステンレス・鉄・銅合金など、金属全般
種類ウルトラサイズ・パネルシステム
※工場と現場双方の溶接を組み合わせることで、建物の一面を1枚のパネルで納めることが可能なシステム。大型パネル製品の一つの技術として確立。
対応サイズW1500㎜を超える広幅パネル
L6000㎜を超える長尺パネル
※板厚や最大サイズは条件により異なります
備考材質や仕上げ、形状や加工の種類などにより、それぞれに制約があります。
ご検討の際は、事前にご相談ください。

【画像2】TK南青山ビルのSUS鏡面マリオン:一本物のH8165㎜の方立の映像には全く乱れがない

大型金属パネルの役割・需要

ビルなどの建築物における化粧用金属パネルは、材料や加工の制約上、W1200㎜×L4000㎜を最大とすることが一般的です。意匠上、大きなパネル割付が求められる場合、他工種の化粧材やパネルと比較しても、加工性とデザイン性のバランスが良い金属パネルは、その一般的な最大サイズでも採用されることの多い化粧材です。
一方で、さらにパネルを大型化して目地を減らし、よりシームレスな化粧面とするデザインのニーズは多くあります。例えば、層間を1枚パネルで繋ぐことのできる6mを超える長尺パネル、柱やサッシ間を1枚の壁とするための1.5mを超える広幅パネル、なかには建物の一面を一枚物としたいといった需要もあります。またモニュメント性の高い製品は、洗練されたデザインとするため、シームレスな一体型、あるいは制限とは関係のない目地のラインなどが要求されます。
しかし、W1200㎜×L4000㎜を超える金属パネルは、コストや納期が急激にあがる傾向があります。材料代UP、工場や加工機の段取り替え、大型機械や設備を所有する専門業者の協力が必要といった理由があげられます。そのため総合的な観点から、やむを得ず不必要な目地を設けるなど、デザイン的に妥協せざるをえない場合があります。
つまり、これらの課題を解決し、QCD(品質・コスト・納期)に適う体制が確立すれば、様々な大型金属パネルの需要に対応できることを意味しています。

大型金属パネルにおけるKIKUKAWAの強み

KIKUKAWAは広大な自社工場を有する強みを活かし、W1500㎜×L6000㎜までの大型金属パネルであれば、同品質条件下ではW1200㎜×L4000㎜以下のパネルと同等のコストや納期で対応します。シャーリング、タレットパンチプレス、プレーナー、レーザー切断機、プレスブレーキ(ベンダー)の基礎的な機械加工設備から、インクリメンタル装置やファイバー・レーザー溶接装置などの先端設備まで、W1500㎜×L6000㎜内は基本的な加工寸法となります。
またそれぞれの材料メーカーとの長年の信頼関係と品質管理の蓄積により、大板でもフラット性を確保した品質の良い材料を常に入手することができます。

さらにKIKUKAWAでは、W2000㎜やL8000㎜、またはそれを超える特大サイズの金属パネルにも対応します。
特注材料の調達力、8mベンダーなどの大型設備を駆使した機械加工力、FSW機などの先端設備を駆使した接合力、そして職人技など、あらゆる手段や技術を結集し実現を目指します。そこには、長年培った経験をノウハウとした設計から施工までの総合力が裏付けとして存在し、機能と品質を両立します。
また、細目地や三次元加工といったKIKUKAWAの技術を組み合わせた、さらに意匠性の高い大型製品も提供いたします。

大型金属パネルに対応したKIKUKAWAの設備・技術

長尺曲げ:8mベンダー

8mの長尺曲げを一度でおこなえる、業界最大級の特注金属プレス(ベンダー)設備。ベンダーの搭載機能とKIKUKAWAの長年培ってきた曲げ加工のノウハウの融合で、精密な曲げにて品質の高い曲げ加工を行います。

KIKUKAWAのテクノロジー – 8mベンダーのページはこちら

広幅板製作:FSW(摩擦撹拌接合/ Friction Stir Welding

市場にない広幅・長尺サイズの板材や製品の製作、押出材・曲線をはじめとした平面加工を、従来工法に比べて少ないひずみで、かつ高強度の接合で対応します。

KIKUKAWAのテクノロジー – FSW(摩擦撹拌接合)のページはこちら

広幅板ダイレス加工:インクリメンタルフォーミング

金型不要な成型加工技術で、少量多品種や複雑な形状の製品製作の場合、従来工法にくらべて安価なうえ短納期で対応。W2600㎜までの広幅材にも対応できます。

KIKUKAWAのテクノロジー – インクリメンタルフォーミングのページはこちら

広幅・長尺対応:金属製柱型パネル・カバー

保有する8mベンダーやFSW装置などの最新設備を駆使することで、層間を1枚パネルで繋ぐことのできる6mを超える一本物の長尺柱型パネルや、断面のパネル割りを極力最小に抑えることのできる広幅柱型パネルにも対応します。

KIKUKAWAのテクノロジー – 金属製柱型パネル・カバーのページはこちら

大型金属パネル対応:アルミ塗装下処理設備

金属建材の中でも特に需要が多いアルミ塗装の下処理を2019年1月より内製化。幅8m✕高さ2mの処理層を設け、広幅・長尺パネルでも可能とするなど、多種多様なニーズへの対応力を向上しました。

ニュースリリース – 塗装工場設備を増設・強化、仕事始めに起動式はこちら

Rブロンズ・ハニカム接着工法

あまり例のない銅合金へのハニカム接着、曲面パネルへのハニカム接着(材質を問わず)と2つの要素に対応した工法。幅2mを超える螺旋階段のブロンズ手摺壁のような大型パネルにも有効です。

メタルワークNEWS – Rブロンズ・ハニカム接着工法はこちら

大型ステンレス鏡面パネル

幅1500㎜以上、長さ5000㎜以上の超大型パネルについても、化粧面の平滑度を矯正または保つことで、パネルに映る映像にゆがみのない、高品質な製品を提供します。

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ウルトラサイズ・パネルシステム

工場と現場の双方での溶接を組み合わせることで、建物の一面を1枚のパネルで納めることが可能なシステム。材料板厚の選定、層間変位や金属の熱伸びに対応した設計、運搬・施工計画などを、意匠設計段階からスペックしていくことで実現させます。

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■KIKUKAWAの大型金属パネルの事例

正三角形ユニットの底辺チタンパネルは9.6mの長尺材

「水戸芸術館」のシンボルタワーは、1辺9.6mの正三角形ユニット57枚で構成していて、化粧パネルはHL仕上げを施した1.5㎜のチタン材。底辺の9.6mの台形パネルから頂部の三角形パネルまで8枚の幅1050㎜前後のチタンパネルでユニット化しています。

プロダクト施工事例 – 水戸芸術館のページはこちら

12mの長尺鋼板をリボン状にツイスト加工

青森市文化観光交流施設「ねぶたの家 ワ・ラッセ」の幅300㎜、高さ12mにものぼる9㎜の鋼板による一本物のリボン状スクリーンルーバーは、鉄という硬い素材ながら流れるような動きのある、三次元的にひねった加工を施しています。

プロダクト施工事例 – 青森市文化観光交流施設「ねぶたの家 ワ・ラッセ」のページはこちら
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世界最大規模の18.5mにも及ぶ長尺ステンレスパネル

「MIHO美学院 MIHOチャペル」の世界的に著名な建築家I.M.ペイ氏が描き出したファサードは、世界最大規模の1枚18.5mにも及ぶ長尺ステンレスパネルで構成。斬新かつ特徴的であるシンプルなデザインは扇を丸めて一点で閉じた形になっていて、幅600~1,500㎜、5.0㎜の台形超大型パネルをツイスト加工して製作しました。

プロダクト施工事例 – MIHO美学院 MIHOチャペルのページはこちら

広幅パネルをインクリメンタルフォーミングにてスリ鉢状の三次元曲面加工

「四季十楽」のデザイン門扉の化粧面は丹銅材の流通サイズを超えていますが、ファイバーレーザー溶接にて2枚の板を低歪みにて接合し、1枚ものとして製作。その板をインクリメンタルフォーミング技術にて大径のスリ鉢状の三次元曲面加工をし、その後パンチング加工を施しています。

プロダクト施工事例 – 四季十楽(門扉)のページはこちら

市場にない広幅ブロンズ材をFSW機で接合

「Bloomberg European headquarters(ブルームバーグ新欧州本社屋)」のフィンパネルや手摺壁は、材料である丹銅(ブロンズ)材の製作可能コイル幅1250㎜を超える割付。そのディテールを品質含め実現するため、FSW機で接合して大板を製作することで対応しました。

プロダクト施工事例 – Bloomberg European headquarters(ブルームバーグ新欧州本社屋)のページはこちら

長尺8mの八角形ステンレス柱パネル

イギリス・ロンドンの「アガ・カーン・センター」のステンレス柱パネルは、対角が920㎜の正八角形。パネルは、厚み3.0㎜、サイズが352㎜×8mのSUS316材8枚で構成し、角を5㎜の細目地で納めました。

プロダクト施工事例 – Aga Khan Centreのページはこちら

細目地で実現した6mを超えるアルミ丸柱パネル

「大手町プレイス」のアルミ丸柱パネルは、8m以上の吹抜けに対して6m超のパネル3段で納めるなど、6㎜の細目地及び極力H寸法が大きなパネルとすることで一体感を出しています。そのために「8mベンダー」は、欠かすことのできない設備でした。

プロダクト施工事例 – 大手町プレイスのページはこちら

三角形の大型金属パネルでダイヤのような外装パネルを実現

「駿台予備学校柏校」の3.0㎜の三角形カットパネルは、フラットパネルとパンチングパネルで構成。最大H1450㎜×L6000㎜のパネルは、納まりが三次元軸で様々な寸法を有し、ダイヤのような外装パネルとなっています。

プロダクト施工事例 – 駿台予備学校柏校のページはこちら

高さ7mを超える、つなぎ目のない大型R形状モニュメント

板厚4.5㎜で最大幅が852㎜あるスチールで描いた放物線型アーチ形状のモニュメント。高さ7355㎜で足下幅1783㎜もあるモニュメントは、溶接とそれと分からない仕上技術で一体化しています。

メタルワークNEWS – つなぎ目のない大型R形状モニュメントはこちら

◆◆◆
その他にも画像のような広幅・長尺パネルを納めています。
・ステンレス4㎜材をW52㎜×D300㎜のコ型に角出し曲げした鏡面方立。H8165㎜を一本物で納めています。(画像2)
・幅1mのアルミ4㎜材を緩やかな波型に加工した天井パネル。L7812㎜を一枚物で納めています。(画像3)
・欧米の某IT企業店舗では、外壁パネルとして幅2m・高さ6mを超えるシルキーブラストを施した超大型のステンレスパネルが採用されています。(画像4はそのモックアップ)

「Never Say No」のDNAをもって、KIKUKAWAはワン・ストップ・ソリューション企業として、様々なタイプの大型金属パネル工事に参画。これら、お客様の要望を形にしてきた経験がノウハウとなり技術となっています。

※その他にも、大型金属パネルの施工事例を紹介しています
プロダクト施工事例 – 金属加工技術で探す:広幅・長尺パネルはこちら

お問い合わせください

上記で取り上げた例のように、一見、不可能と思われるデザインやアイデアでも、KIKUKAWAは実現に向けお客様に対して真摯に取り組んでまいります。
現実的な広幅・長尺パネルにおいても、材質や仕上げの種類、材料入手ロットなどにより、それぞれに制約がありますので、大型金属パネルをご検討・ご採用の際には、納期確認も含め一度ご相談ください。

お問い合わせフォームはこちら


【画像2】TK南青山ビルのSUS鏡面マリオン:一本物のH8165㎜の方立の映像には全く乱れがない


【画像3】日本生命丸の内ビルの天井パネル:一枚物のL7812㎜のパネルは緩やかに波打っている


【画像4】SUS特大パネルの実物大モックアップ:左-5t×2000㎜×6200㎜の鏡面パネル、右-6t×2450㎜×6200㎜のシルキーブラスト仕上げパネル


【画像5】MIHOチャペルの実物大モックアップ:18.5mの長尺SUSパネルが緩やかにねじれている

「大型金属パネル(広幅・長尺)」が使用されている施工事例